マイタケα-グルカンの幅広いインフルエンザ治療効果に期待、タミフル耐性ウイルス抑制も確認

雪国まいたけ

2012年9月14日

株式会社 雪国まいたけ

マイタケα-グルカンの幅広いインフルエンザ治療効果に期待、

タミフル耐性ウイルス抑制も確認

- 富山大学との共同研究成果を日本生薬学会(2012年9月17、18日)で発表

 株式会社雪国まいたけ(本社:新潟県南魚沼市/代表取締役:大平喜信)は、マイタケの凍結乾燥後熱水抽出物に含まれるα(アルファ)-グルカン※1に、免疫機能低下状態におけるインフルエンザ感染、およびタミフル※2耐性ウイルス感染に対する治療効果が期待できるという研究結果を、日本生薬学会 第59回年会(千葉;会期9/17、18)において発表します。

 当社は昨年、富山大学 林京子講師との共同研究成果の第一弾としてマイタケα-グルカンのインフルエンザ治療効果を発表しましたが(日本食品免疫学会2011年度大会、東京)、今回さらに、ご高齢の方、お子様、療養中の方などを想定した免疫機能低下状態のインフルエンザ感染マウスおよび現在臨床上問題となっているタミフル耐性ウイルス(患者由来パンデミック※3株)感染マウスに対しても、マイタケα-グルカンが治療効果を示すことを確認しました。

 今回の試験は、マイタケの凍結乾燥後熱水抽出物に含まれるマイタケα-グルカン(5 mg/day)を感染1週間前から1週間後まで、1日2回免疫機能低下マウスおよび正常マウスに経口投与し、免疫低下マウスには標準的なインフルエンザウイルス(A/NWS/33株)を、また、正常マウスにはタミフル耐性ウイルス(患者由来パンデミック株)を経鼻感染させました。その結果、免疫機能低下マウスにおいて、肺および気道のウイルス増加量を有意に抑制し、免疫機能正常時と同程度のインフルエンザ治療効果を示しました。また、タミフル耐性ウイルス感染マウスにおいては、タミフルがウイルス増殖抑制効果を示さなかったのとは対照的に、マイタケα-グルカンを投与したマウスは有意なウイルス増殖抑制効果を示しました(図参照)。この治療効果は、試験管内の評価では直接的なウイルス増殖阻害効果がない※4こと等から、生体側の免疫機能を介したものと考えられます。

 マイタケα-グルカンは、既存の治療薬とは異なり、免疫機能を介する作用機序によって、ウイルス感染に対する抵抗力が弱っている状態でも、タミフル耐性ウイルス感染に対しても治療効果を示しました。

 

 当社は、今後も継続してマイタケのさらなる機能性を究明し、皆様の健康への寄与を目指して研究に取り組んでまいります。

注釈:

※1 α-グルカン

D-グルコースから構成される多糖の総称をグルカンといい、α-グルコシド結合によって重合しているグルカンをα-グルカンと呼ぶ。代表的なα-グルカンにはでんぷんのアミロースやアミロペクチン、グリコーゲンなどがある。マイタケα-グルカンは、新鮮なマイタケの凍結乾燥粉末から、高温・高圧条件でのみ得られる抽出物中に多く含まれ、マイタケが栄養として蓄えている貯蔵多糖と考えられている。

※2 タミフル

 オセルタミビル(Oseltamivir)の商品名。ウイルスの増殖過程を阻害することにより抗ウイルス効果を発揮する薬。タミフルの使用によって薬剤耐性を獲得したウイルスの出現が世界的な問題となっている。

※3 パンデミック

パンデミック(pandemic)とは、感染症の世界的な大流行のこと。

※4 ご参考(当社過去リリース):

2011年10月17日

インフルエンザにマイタケのα-グルカンが有効、年内の商品化目指す―富山大学との共同研究成果を日本食品免疫学会で発表―

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