アクセンチュアとフィリップス、ALS患者が脳波等による指令で様々な製品を操作できるコンセプト実証を発表
ロイヤル フィリップスとアクセンチュアは、本日、脳波を測定できるデバイス「Emotiv Insight Brainware」とウェアラブルディスプレイを接続したコンセプト実証ソフトウェアを開発したことを発表しました
2014/8/22
アクセンチュア
ロイヤル フィリップス
アクセンチュアとフィリップス、筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者様の自立的な生活を支援するため、脳波・音声・視線による指令で様々な製品を操作できるコンセプト実証ソフトウェアを発表
-「Emotiv Insight Brainware」とウェアラブルディスプレイを接続することで、フィリップス社製のスマートLED照明 Philips hue(フィリップス ヒュー)、スマートテレビ、フィリップス緊急通報サービスを操作可能-
【マサチューセッツ州アンドーバー、ニューヨーク発】
ロイヤル フィリップス(NYSE:PHG、AEX:PHIA、以下 フィリップス)とアクセンチュア(NYSE:ACN)は、本日、脳波を測定できるデバイス「Emotiv Insight Brainware」とウェアラブルディスプレイを接続したコンセプト実証ソフトウェア(以下 本ソフトウェア)を開発したことを発表しました。本ソフトウェアは、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の患者様をはじめとした神経変性疾患患者様のより自立的な生活を支援する可能性のあるものです。年間40万人以上*1 が発症し、「ルー・ゲーリッグ病」*2としても知られるALSは、脳と脊椎神経細胞を損傷させ、徐々に随意筋の働きを奪う難病です。末期の患者様の場合は、脳の機能は保持されたまま、全身麻痺の状態となることも多いとされています。
フィリップスのヘルスケア・インフォマティクス・ソリューション&サービス部門のCEO、イェルーン・タスは、次のように述べています。「このコンセプト実証は、たとえ患者様が病院にいなくても、人とデバイス、データ、技術を素早く連携することで、患者様の生活の質を改善できる可能性があることを証明しています。人々の生活を変え、ヘルスケアの未来を創造する新たなウェアラブル技術やセンサーソリューションを開発するため、フィリップスは今後ともアクセンチュアのような革新的なテクノロジー企業と協力をして参ります。」
*1 出典:International Alliance of ALS/MND Associations
*2 アメリカのプロ野球選手Lou Gehrig(ルー・ゲーリッグ)がこの病気に罹患したことから、ALSは別名「ルー・ゲーリッグ病」とも呼ばれるようになりました。
本ソフトウェアの機能について
ウェアラブルディスプレイと、脳波のスキャン機能を持つ「Emotiv Insight Brainware」をタブレット端末に接続すると、ユーザーは脳からの指令で「フィリップス緊急通報サービス」、「フィリップス・スマートテレビ」(TP Vision社製)、「スマートLED照明 Philips hue」などのフィリップス製品をコントロールすることができます。視線や音声の指令によってもコントロールすることが可能です。いずれの場合も、ユーザーはあらかじめ定められたメッセージを通じたコミュニケーションや、医療サポートのリクエスト、テレビや照明をコントロールできるようになります。アクセンチュアとフィリップスは、このような複数のテクノロジーが統合され、相互性を持ったソフトウェアを開発しました。
本ソフトウェアは、既存のテクノロジーがどのようにALS患者の方々の生活の質を改善できるかを実証する良い例となります。患者様が筋肉の制御と目を動かす力を失った場合でも、脳からの指令を通じてタブレットに接続されたフィリップス製品を操作することができます。「Emotiv Insight Brainware」には、患者様の思考や感情、表情などをリアルタイムで検知し、脳から発信される電気信号を捕えるセンサー技術が搭載されています。ユーザーはウェアラブルディスプレイによって、視覚的にアプリケーションメニューを操作することができます。
カリフォルニア州サンノゼに拠点を置くアクセンチュア・テクノロジー・ラボとオランダのフィリップス・デジタル・アクセラレーター・ラボは協同で、「Emotiv Insight Brainware」とウェアラブルディスプレイの連携に必要なソフトウェアを開発しました。また、アクセンチュア・インタラクティブの傘下にあるデザインコンサルティング会社のフィヨルド社は、ディスプレイのユーザーインターフェイスを設計しました。
アクセンチュアの最高技術責任者(CTO)であるポール・ドーアティは、次のように述べています。「このコンセプト実証は、深刻な疾患を持ち、体の動作に問題を抱える人々が、デジタル革命を通じて生活の質を取り戻すという、ウェアラブル技術の力強い新たな可能性を示しています。これは、アクセンチュアとフィリップスが技術革新力を持つ企業と協力しながら、健康に課題を持つ人々の暮らしをいかに向上させようと努めているかということの証明でもあります。」
オランダにあるALS協会のスポークスパーソンであるイネケ・ザール氏は、次のように述べています。「ルー・ゲーリッグ病を患った人々がより良い生活を送れるように支援することは、ALS協会の使命そのものです。私たちはALSの治療方法を継続的に探究しています。今回のコンセプト実証がALS患者様にさらなる自立性を与え、生活の質を改善させる可能性を持つものとして非常に期待しています。」
本コンセプト実証ソフトウェアの詳細は、http://www.philips.com/braincommandをご参照ください。
尚、フィリップスは世界各国で、在宅向け人工呼吸器の製造・販売またはレンタルを行っており、ALS患者様にもご使用いただいております。また、機器のアフターケア・メンテナンスをご提供することにより、ALS患者様の人工呼吸器ニーズをトータルでサポートしております。
ロイヤル フィリップスについて
ロイヤル フィリップス(NYSE:PHG, AEX:PHI)は、人々の生活の向上を目指して常に革新的であり続け、ヘルスケア、コンシューマーライフスタイル、ライティング分野において健やかで満ち足りた暮らしを提供する企業です。本社はオランダで、2013年の売上は233億ユーロ、世界100ヵ国以上に約113,000人の従業員を擁しています。循環器疾患ケアや急性期疾患の診断治療とホームヘルスケア、省エネ照明ソリューション、新たな照明アプリケーション、および男性用シェーバーやグルーミング、オーラルヘルスケアにおいてリーダーシップを発揮しています。ニュースリリースについてはホームページをご覧ください。(http://www.philips.com/newscenter/)
アクセンチュア株式会社について
アクセンチュアは、経営コンサルティング、テクノロジー・サービス、アウトソーシング・サービスを提供するグローバル企業です。29万3千人以上の社員を擁し、世界120カ国以上のお客様にサービスを提供しています。豊富な経験、あらゆる業界や業務に対応できる能力、世界で最も成功を収めている企業に関する広範囲に及ぶリサーチなどの強みを活かし、民間企業や官公庁のお客様がより高いビジネス・パフォーマンスを達成できるよう、その実現に向けてお客様とともに取り組んでいます。2013年8月31日を期末とする2013年会計年度の売上高は、286億USドルでした(2001年7月19日NYSE上場、略号:ACN)。
アクセンチュアの詳細はwww.accenture.comを、
アクセンチュア株式会社の詳細はwww.accenture.com/jpをご覧ください。
Emotivについて
Emotivは、クラウドソーシングを用いた脳研究を行うユニークなプラットフォームを提供する生命情報科学企業です。価値の高い洞察を提供し、脳研究を世界的に加速させるために、クラウドコンピューティングやビッグデータ、モバイルテクノロジーを活用しています。ホームページはwww.emotiv.comです。
※この報道用資料は、2014年8月5日に米国・マサチューセッツ州アンドーバーならびにニューヨークで発表されたプレスインフォメーションの翻訳です。
※本ソフトウェアはあくまでコンセプトを実証するためのもの(概念実証)であり、現段階で製品化の予定はございません。
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このプレスリリースを配信した企業・団体
- 名称 アクセンチュア株式会社
- 所在地 神奈川県
- 業種 企業向けサービス
- URL https://www.accenture.com/jp-ja
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