【海外リサーチ】「中国で模造薬、日本企業が調査」報道に関する新浪微博反響分析
株式会社ホットリンクと普千(上海)商務諮訊有限公司では、中国本土で話題になっている事件・社会現象等を「新浪微博(シナウェイボー)」データより分析し、中国に進出している日系企業に向けてお届けします。今回は、エボラ出血熱に効果があると期待される「アビガン」に関する報道への反響調査です。
2014年12月17日(水)
株式会社ホットリンク
【海外リサーチ】「中国で模造薬、日本企業が調査」報道に関する
新浪微博(シナウェイボー)上の反響分析
株式会社ホットリンクと普千(上海)商務諮訊有限公司では、中国本土で話題になっている事件・社会現象等を「新浪微博(シナウェイボー)」データより分析し、中国に進出している日系企業に向けてお届けします。
富士フイルムホールディングスの子会社が開発し、世界で拡大するエボラ出血熱に効果があると期待されている「アビガン」について、中国医薬品大手「四環医薬」が模造薬を製造している可能性があり、富士フイルムホールディングスは在日中国大使館に調査を求めるなど事実の究明を進めており、特許侵害が確認されれば提訴も視野に入れていることが明らかになりました。この報道については、日本だけでなく中国のメディアでも大きく取り上げられており、「日本メディアの報道によると」という表現で多数の記事が露出しています。
日本メディア:中国のエボラ新薬は日本企業の模倣、中国側に調査を要求
http://news.163.com/14/1211/16/AD6SS6SI00014AEE.html
この報道に先立つ11月の段階で、富士フイルムの新薬アビガンがエボラ出血熱治療薬として国際認証を受けたという内容が中国でも報道され、富士フイルムを含めた日本企業の世界への貢献を賞讃する口コミが多数露出していたという背景もあり、今回の模倣薬騒ぎについては、愛国主義的、反日的な富士フイルムを非難するような書き込みはほとんどみられないという傾向がありました。
富士フイルム新薬アビガン、エボラ出血熱治療薬として国際認証を取得
http://digi.163.com/14/1112/16/AAS5799G00162OUT.html
そこで今回は、中国における富士フイルム製新薬「アビガン」の模倣薬報道について新浪微博(シナウェイボー)上の反応を収集、分析してみたいと思います。
■主な書き込みピックアップ(日本語訳)
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‐ポジティブな書き込み例
・中国の製薬会社が作った薬と富士フイルムが作った薬だったら迷うこと無く後者を選ぶね俺は。
・この手の話で中国側がオリジナルっていうパターンをみたことがないよ。
・どう考えても富士フイルムのほうに正義はあると思う、中国の製薬会社なんてヤクザの集まりだよ。
・俺は富士フイルムを応援するぞ!
・製薬で中国が日本に勝てるわけがない。
・愛国とか関係無い、富士フイルムは正当な権利を主張しているだけだろう。
・ここで中国の軍門に降ったら、オリジナルな新薬作るやつなんていなくなる、
負けるな富士、俺は日本が好きというわけではないが、発明者利益は支持するよ。
‐ニュートラルな書き込み例
・これって手続き的な問題でタイムラグができちゃったとかそういうことじゃないの?
・日本企業が中国でここまで主張するのも珍しいよね、裁判になるのかな?
・中国側も模倣じゃないんだったらお互い主張すべきはして、白黒はっきりさせたほうが良い
じゃないか、とにかくエボラ根絶が優先だ、企業が喧嘩している間に人類が滅んじゃったら
目も当てられないよ。
・なんでもいいから早くエボラを制圧してくれ、広東あたりは不法入国のアフリカ人だらけで
怖すぎる。
・効くほうを勝ちにしようぜ!
‐ネガティブな書き込み例
・お前ら無条件に日本企業を信用して恥ずかしくないのか?今は中国の会社だってオリジナル
を作る力はあるぞ。
・俺は日本が嫌いだから、中国企業を支持する。
・フィルムの会社が作る薬なんて嘘に決まってる、薬なんて詐欺みたいな商売だから、調査を
求めるなんて笑い話さ。
・もう富士フイルムを中国で商売させるな。
・日本企業は中国から出て行け。
■まとめ
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書き込み内容をみると、ポジティブな書き込みでは、富士フイルムの主張が、新薬の先行開発者として正しい行動だという同社の対応を支持する声が多数上がっています。また、中国企業への不信感から、より日本企業を信頼するという内容も多くみられました。逆にネガティブな書き込みは、感情的な反日書き込みが多く、あまり説得力ある内容はみられませんでした。更に、ニュートラルの書き込みの場合はどちらがオリジナルということよりも、エボラ出血熱の流行の早期の終息を望む声が多くみられました。
今回の件については、ネット上でもポジティブ、ネガティブ様々な意見がみられましたが、書き込みを行なっている全てのネットユーザーに共通するのは、やはり早期にエボラ出血熱の流行を終息することを望んでいるという点です。
特に広東省を含む中国の華南地区は、不法滞在アフリカ人の数も非常に多く、エボラ出血熱に対する不安感は今後ますます拡大していくと考えられます。中国の人々としては、「どちらがオリジナルかはどうでもいいから、とにかく早くエボラに効く薬が欲しい」というのが本音ではないかと思います。
中国広州にアフリカ人不法滞在10万人超 犯罪増、地元住民とトラブル
http://www.sankei.com/world/news/140810/wor1408100001-n1.html
中国、エボラに恐々 増えるアフリカ人不法滞在者 当局の隠蔽体質に不信感
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20141209/dms1412091528007-n1.htm
以上
■株式会社ホットリンクについて(http://www.hottolink.co.jp/)
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ホットリンクは、ソーシャル・ビッグデータを分析・加工し、ビジネスへの有効活用を支援するクラウドプラットフォームベンダーです。大量のソーシャル・ビッグデータで風評をモニタリングする「e-mining」、及び、リアルタイムに検索・分析が可能な「クチコミ@係長」を、現在まで累計1600 社以上に提供してまいりました。また同様に、ソーシャル・ビッグデータおよび、感情/属性分析エンジンを、API を通じてサードパーティ向けに提供しています。また、2013年 6月より金融分野では、日本企業初のBloomberg 利用者向け金融ビッグデータ分析ツールを提供しています。
■普千(上海)商務諮訊有限公司について
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2001年設立。日系広告会社、PR会社、ナショナルクライアントを中心に、中国市場で展開企業、ブランド、商品の広告、記事、口コミ情報の統合的モニタリングを行い、収集したデータをもとに、データ分析、レポート作成、マーケティング戦略、PR戦略、WEB戦略、コミュニケーション戦略コンサルティングサービス等を提供。運用する広告、記事、口コミデータベースは業界最大規模。
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このプレスリリースを配信した企業・団体
- 名称 株式会社ホットリンク
- 所在地 東京都
- 業種 ソフトウエア・SI
- URL http://hottolink.co.jp/
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