アクセンチュア、調査レポート「テクノロジービジョン2016」を発表

アクセンチュアは、世界のテクノロジートレンドに関する最新の調査レポート「Accenture Technology Vision 2016」において、“ひと”を最優先に行動する先進的な企業が、今日のデジタル時代の覇者になると予測しています。

2016年2月2日

アクセンチュア株式会社

“ひと”を最優先する企業がデジタル時代の覇者になる

――アクセンチュア調査レポート「テクノロジービジョン2016」

企業のイノベーション創出手法における根本的な変化を予測

【ニューヨーク発:2016年1月26日】

アクセンチュア(NYSE: ACN)は、世界のテクノロジートレンドに関する最新の調査レポート「Accenture Technology Vision 2016(以下、テクノロジービジョン2016)」において、“ひと”を最優先に行動する先進的な企業が、今日のデジタル時代の覇者になると予測しています。かつてない速さでテクノロジーが進歩し、労働力に関する創造的破壊が急激に進む中、企業は、従業員やエコシステムのパートナー、消費者といった”ひと”に新たなスキルを与えることで、多くのイノベーションを生み出すことができます。こうした企業こそが唯一無二の力を持ち、斬新なアイデアや最先端の商品やサービスを創り出し、市場に創造的な破壊をもたらすことができます。

アクセンチュアの最高技術責任者(CTO)であるポール・ドーアティ(Paul Daugherty)は次のように述べています。「『テクノロジービジョン2016』では、デジタルビジネスを成功に導くための5つのテクノロジートレンドを予測しました。デジタルという言葉は“ひと”も意味するものであり、『主役は”ひと”(People First)』という概念が今年のテクノロジービジョンのテーマです。企業は、デジタルテクノロジーを取り入れることで生産性を向上させ、卓越した成果を生み出しすための新しいスキルを、社員やパートナーに対して継続的に習得させることが可能になります。」

「テクノロジービジョン2016」の作成にあたり、アクセンチュアが世界3,100人以上の企業幹部およびIT担当役員に対して調査を行ったところ、世界経済の33%がデジタル化による影響をすでに受けていることが明らかになりました。また本調査では、86%の回答者が「テクノロジーは今後3年間で、急速に、またはかつてない速さで進化する」と予測しています。

「テクノロジービジョン2016」では、企業が他社との競争において「デジタル・カルチャーショック」を経験し、テクノロジーの変化のペースに圧倒されているという実状が明らかになっています。しかし、“ひと”を最優先にした取り組みを行えば、企業はデジタル化による創造的破壊を促す新たなビジネスモデルを創り出すことができます。例えば、ゼネラル・エレクトリック社では、顧客と従業員との距離を縮める「ファストワークス」と呼ばれる新しい手法を構築したことで顧客ニーズの理解がさらに深まり、売上増加につながる革新的なソリューションを俊敏に開発できるようになりました。また、シリコンバレーに本社を構える唯一の航空会社であり、高品質なサービスを誇るヴァージン・アメリカ社は、顧客ロイヤルティに応えるため、株式上場前に常連顧客に対してストックオプションを提供して顧客との関係をさらに深化させました。

「テクノロジービジョン2016」では「主役は”ひと”」という概念のもと、デジタル時代の覇者になるための5つのテクノロジートレンドを定義しています。

1.インテリジェント・オートメーション(Intelligent Automation):業界をけん引する企業は、業務オペレーションの抜本的な変革と、ひとと機械の協働による生産性向上のために、人工知能(AI)やロボティクス、拡張現実を活用した自動化を進めています。本調査の対象者の70%が「AI関連技術への投資は、2年前に比べて増えている」と回答しているほか、55%が「機械学習や、IPsoftのアメリア(Amelia)などの組込み型AIソリューションを広く活用する計画がある」と回答しており、大規模な投資が本格的に始まりつつあります。

2.流体化する労働力(Liquid Workforce):業界をけん引する企業は、労働力に変革をもたらすテクノロジーを活用することにより、デジタル時代の日々変わりゆくニーズを満たすことができる柔軟な労働環境を実現できます。本調査でも「流体化する労働力」がもたらす競争優位性が明らかになっており、デジタル時代の労働環境において従業員が高いパフォーマンスを発揮するために企業が求める要素として、「専門的な業務知識を有していること」は5番目に重要視される結果となりました。一方で「学習の速さ」や「対応の柔軟さ」がより重要視されています。

3.プラットフォーム・エコノミー(Platform Economy):業界のリーダーは、新たな成長機会を逃さないために、パートナーや顧客と繋がる共通のデジタル上のプラットフォームを軸にしたビジネスモデルを創り出しており、テクノロジーを最大限に活用した、産業革命以来最も大きな変革が世界経済で進行しています。こうした変革を裏付けるべく、本調査の対象者の81%が、「プラットフォームを軸にしたビジネスモデルは3年以内に、自社の成長戦略の一端を担う」と回答しています。

4.破壊を予期する(Predictable Disruption):急速に成長するデジタルのエコシステムは、異なる市場をつなぎ、業界の垣根を取り払う、次なる創造的破壊の波を誘引しています。先見の明を持つ企業は、こうしたエコシステムの将来像を積極的に予測し、自社の競争優位性の向上に努めています。業界によってその影響度は異なるものの、81%の企業はすでにエコシステムによる創造的破壊に直面していることが分かりました。

5.デジタル時代の信頼(Digital Trust):本調査では、83%の回答者が「デジタル時代における経済の要は信頼である」と回答しています。新たな状況下で個人やエコシステム、規制当局との信頼関係を築くために、企業はデジタル領域における倫理を戦略の中心に据えなければなりません。セキュリティの強化だけでは、もはや不十分です。

アクセンチュアは、約16年にわたってビジネスと産業界に破壊的な変革をもたらす新たなテクノロジートレンドを見極めるべく、企業活動のすべての領域における考察を系統的に行ってきました。最新レポートの詳細についてはhttps://www.accenture.com/jp-ja/insight-technology-trends-2016を参照するか、ツイッターでハッシュタグ #TechVision2016を検索してスレッドをフォローください。

調査方法

毎年発表されるアクセンチュアの「テクノロジービジョン」は、アクセンチュア・テクノロジー・ラボが作成しています。今回の調査では、公的機関や民間企業、研究機関、ベンチャーキャピタル、ベンチャー企業に在籍する25名以上の有識者で構成される「テクノロジービジョン外部諮問委員会」から収集された知見を参考にしています。また、テクノロジービジョンの編纂チームが、テクノロジー分野の有識者や業界の専門家、100人近くのアクセンチュアの経営幹部に対するインタビューも実施しました。

同時に、新しいテクノロジーの採用に関する知見を得るために、アクセンチュアの調査部門が、11カ国、12の業界にわたる3,100人以上の企業幹部およびIT担当役員を対象に、主要な課題と優先的に採用、投資すべきテクノロジーの調査を行いました。主な回答者は、年商5億ドル以上の企業の経営幹部であり、大多数の企業は年商60億ドル以上です。

アクセンチュアについて

アクセンチュアは「ストラテジー」「コンサルティング」「デジタル」「テクノロジー」「オペレーションズ」の5つの領域で幅広いサービスとソリューションを提供する世界最大級の総合コンサルティング企業です。世界最大の規模を誇るデリバリーネットワークに裏打ちされた、40を超す業界とあらゆる業務に対応可能な豊富な経験と専門スキルなどの強みを生かし、ビジネスとテクノロジーを融合させて、お客様のハイパフォーマンス実現と、持続可能な価値創出を支援しています。世界120カ国以上のお客様にサービスを提供するおよそ37万3,000人の社員が、イノベーションの創出と世界中の人々のより豊かな生活の実現に取り組んでいます。

アクセンチュアの詳細はwww.accenture.comを、アクセンチュア株式会社の詳細はwww.accenture.com/jpをご覧ください。

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