■横浜市「上郷ネオポリス」における「リブネスタウンプロジェクト」本格始動
2019年10月29日
大和ハウス工業株式会社
代表取締役社長 芳井敬一
大阪市北区梅田3-3-5
■横浜市「上郷ネオポリス」における「リブネスタウンプロジェクト」本格始動
住民が運営するコンビニ併設型コミュニティ施設 「野七里(のしちり)テラス」オープン
大和ハウス工業株式会社(本社:大阪市、社長:芳井敬一)は、「上郷ネオポリス」(神奈川県横浜市栄区)において、「上郷ネオポリスまちづくり協議会(座長:吉井信幸)」(※1)と連携するとともに、横浜市栄区と協力し、郊外型既存戸建住宅団地の再耕(再生)事業「リブネスタウンプロジェクト」に取り組んでいます。
そして本日、「上郷ネオポリス」における「リブネスタウンプロジェクト」の第一弾として、まちの拠点となるコンビニエンスストア併設型のコミュニティ施設「野七里(のしちり)テラス」がオープンしました。
※1.上郷ネオポリス自治会や一般社団法人高齢者住宅協会、東京大学、明治大学ならびに大和ハウス工業で構成。
当社は、1962年より全国61ヶ所・延べ7万区画(約30k㎡)で大規模戸建住宅団地「ネオポリス」を開発しており、開発から40年以上経過した団地の多くは、少子高齢化や将来的な空き家・空き地の増加、建物の老朽化等様々な課題を抱えています。
そのような中、産官学民が連携し、課題解決だけでなく新たな「まちの魅力」を創出し、既存住民や新たに流入する住民が安心して快適に過ごせるまちにするため、「上郷ネオポリス」および「緑が丘ネオポリス」(兵庫県三木市)において、「リブネスタウンプロジェクト」に取り組んでいます。
そしてこのたび、「上郷ネオポリス」において、コンビニエンスストア併設型のコミュニティ施設「野七里テラス」をオープンさせ、新たな施設運営の実証を行うこととなりました。
今後、当社は、「上郷ネオポリス」や「緑が丘ネオポリス」において培った郊外型戸建住宅団地再生に関する知見を活かし、同様の課題を抱える全国のニュータウンに展開する予定です。
●「野七里テラス」の実証内容
1.多世代コミュニティの形成
2.住民主体の施設運営・管理により新しいサービスと生きがい創出
3.高齢者や子育て層などに就労の場を提供
●「野七里テラス」の開発背景
当社が1970年に開発を始めた郊外型戸建住宅団地「上郷ネオポリス」は、1972年の販売開始から40年以上経過し、高齢化率は約50%の団地となり、人口減少や度重なる店舗の閉店等、様々な社会課題が山積し、その課題解決に向けた取り組みが必要となっています。
そのような中、2014年より当社は住民との意見交換を開始し、2015年には自治会内に「上郷ネオポリスまちづくり委員会」が発足しました。2016年には当社と自治会が「上郷ネオポリスにおける持続可能なまちづくりの実現に資する諸活動についての協定(まちづくり協定)」を締結し、明治大学や東京大学の有識者、一般社団法人高齢者住宅協会も加わった「上郷ネオポリスまちづくり協議会」が発足しました。
2017年1月に実施した全住民を対象とした「第1回全戸住民意向調査」では、「買い物・交通の不便」や「高齢者の見守りや支え合い」等のニーズが浮き彫りになったため、当社はコミュニティ拠点計画の策定を開始。コミュニティ拠点建設に向け横浜市などと協議を重ねた結果、建築基準法第48条(※2)の許可を受け、第一種低層住居専用地域においてコンビニエンスストアの建設が可能となり、コンビニエンスストア併設型のコミュニティ施設「野七里テラス」を開発することとなりました。
※2.市街地の環境を保全するための制限であり、それぞれの用途地域の目的に応じて、建築できる建築物の種類や規模が定められている。
●「平成30年度スマートウェルネス住宅等推進モデル事業(住宅団地再生部門)」に採択
「野七里テラス」は、国土交通省が公募した「平成30年度スマートウェルネス住宅等推進モデル事業(住宅団地再生部門)」において、当社の「サービスプラットフォームの構築による既存住宅団地の再生検証」(※3)のうち「小規模住宅団地型店舗併設コミュニティ施設の住民共創型運営システムの検証」の提案が採択された施設です。
住民団体が立ち上げた一般社団法人「野七里テラス」が、地域住民よりサポートメンバーとして、ボランティアを募集し、施設内外の美観整備やイベントの企画・運営を行います。また、コンビニエンスストアにおいては、ATMやコピー機の操作説明などの来客サポートを行い、店舗運営の支援と生きがいを創出します。
なお、ボランティアは、活動できる日程や時間帯をスマートフォンやタブレットなどを通じ、専用のWEBページに入力できるため、空いている時間に気軽に参加することができます。
※3.「上郷ネオポリス」と「緑が丘ネオポリス」で比較し、検証します。
●コンビニエンスストア併設のコミュニティ施設「野七里テラス」
「野七里テラス」は、「上郷ネオポリス自治会館(以下:自治会館)」と公共のバス停に隣接し、イベントなどを開催する際は、自治会館と一体で利用できる配置にしています。また、車いすやベビーカーでも利用しやすいようバリアフリーとしました。
あわせて、敷地内には、住民が管理するバラ園やシンボルツリー「もみの木」も設置しました。
(1)コミュニティスペース「イマテラス」
コミュニティスペースには、屋外のベンチも含め40席以上を設け、高齢者から子どもまで地域住民の誰もが気軽にくつろげる憩いの空間としました。
また、バスの待合スペースや縁側としても利用できるよう軒の一部を1.5mに広げました。
(2)コンビニエンスストア「サチテラス」(ローソン上郷野七里テラス店)
コンビニエンスストア「サチテラス」(ローソン上郷野七里テラス店、営業時間:午前8時~午後8時)は、大和ハウスグループの大和リビング株式会社が事業主として運営します。食料品や日用品はもちろん、地元野菜やオリジナルワインなど店舗独自の商品も取り揃え、地域住民の生活利便性の向上を図ります。店長を含めた従業員は、地域住民を中心に雇用し、「上郷ネオポリス」内に就労の場を提供します。
また、株式会社ローソンは、当施設を拠点とした移動販売も2019年11月以降に開始する予定です。移動販売先では地域住民から募集したボランティアが、高齢者などの買い物客のサポートを行います。
●サテライト拠点「和(なごみ)テラス」
当社は、サテライト拠点「和(なごみ)テラス」を「野七里テラス」より徒歩1分の場所に、本日開設しました。
「和テラス」では、「野七里テラス」運営の実証事業の拠点として、ボランティアの研修活動を行うほか、住まいをはじめ生活に関する相談窓口を設け、誰もが安心して相談できる環境を整備するとともに、地域住民の暮らしに役立つ情報を発信し、信頼できるパートナーとしてまちの再生に寄与していきます。
●「上郷ネオポリス」における今後の展開について
当社は、「上郷ネオポリス」の課題の一つである「ラストワンマイル」の交通の不便を解決させるために、モビリティ(※4)の導入も検討しています。
また、行政や大学とも連携をとりながら既存施設の利活用や新たな施設を整備することで、高齢者をサポートしたり、子育てを支援したりする仕組みを構築します。さらに、まちの新しい魅力を創出することで、既存住民を定着させ、新たな住民の流入を促進します。
※4.自動車よりコンパクトで環境性能に優れ、地域の手軽な移動手段となる5人~7人乗りの車両。
■物件概要
名 称:「野七里(のしちり)テラス」(午前8時~午後8時)
所 在 地:神奈川県横浜市栄区野七里1-30-18
交 通:JR京浜東北・根岸線「港南台駅」よりバス約18分「上郷ネオポリス」バス停下車
敷 地 面 積 :589.10㎡ (178.20坪)
延 床 面 積 :149.78㎡ (45.30坪)
コミュニティスペース:58.05㎡(縁側・室外機スペース含む)
コンビニエンスストア:91.73 ㎡
構 造:鉄骨造 平屋建て
事業主・設計監修:大和ハウス工業株式会社
設 計:株式会社ピース・アーキテクツ
施 工:山岸建設株式会社
着 工:2019年5月29日
竣 工 ・ 開設日:2019年10月29日
●「上郷ネオポリス」概要
所 在 地 :神奈川県横浜市栄区野七里1丁目・2丁目、桂台南2丁目の一部
開発面積 :約460,000㎡
総 戸 数 :868戸(2019年9月現在 上郷ネオポリス自治会調べ)
高齢化率 :約50%(2017年9月現在 横浜市政策局統計情報課調べ)
空 家 率 :約2%(2019年9月現在 当社調べ)
人 口 :約2,000人(2019 年9月現在 上郷ネオポリス自治会調べ)
備 考 :当社が1970年に造成を開始した、700区画の住宅団地。1972年の販売開始から45年が経過
し、団塊世代や団塊ジュニア世代が住むベッドタウンとして、現在では高齢化が進んでいま
す。過去には団地内に食堂や魚屋等の店舗もありましたが、現在では閉店しています。また、
団地内にあった横浜市立野七里小学校は2006年3月に近隣の横浜市立庄戸小学校に統合され
、当時の校舎は埋蔵文化財センターとして活用されています。団地の西側には、鎌倉市との
境にある大平山がそびえ、森林環境豊かな地域で、鎌倉市へ抜けるハイキングコースがあり、
南側にかけては緑地や公園が整備されています。
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このプレスリリースを配信した企業・団体
- 名称 大和ハウス工業株式会社
- 所在地 大阪府
- 業種 建設業
- URL https://www.daiwahouse.co.jp/
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