【2022年4月パワハラ防止法~中小企業適用拡大〜】パワハラ相談窓口は、社内よりも社外にすべき理由とは?

パワハラ相談窓口を“社外”に設けている会社は14.4%

マイシェルパ

精神科医がつくるオンラインカウンセリング『マイシェルパ』https://my-sherpa.jp/)を運営する株式会社313は、従業員数25名~100名の中小企業の経営者と人事担当者を対象に、「中小企業のパワハラ防止対策」に関する調査を実施しました。

 

近年、社会問題となっている「職場のパワーハラスメント(以下、パワハラ)」。

その対策の一環として、去る2020年6月に「改正労働施策総合推進法(以下、パワハラ防止法)」が施行されましたが、2022年4月からは大企業だけでなく中小企業にもその範囲が及ぶことをご存じでしょうか。

 

このパワハラ防止法に罰則規定はありませんが、違反すると厚労省から指導や勧告が入り、場合によっては企業名が公表される可能性があります。

また、過去にパワハラを受けた従業員が、後になって裁判を起こすことも考えられます。

このような事態になった場合、企業の社会的な信用失墜は免れないでしょう。

 

では、中小企業はどのように対処すべきなのでしょうか?

どのような言動がパワハラにあたるか把握しているか?と問われて、即答できる従業員ばかりではありません。

社内にパワハラの相談窓口を設けたとしても、人事担当者の負担が増えるといった課題が出てくることも考えられるでしょう。

まだ時間に猶予があると思わずに、今のうちから準備を始めるべきではないでしょうか。

 

どこまで知ってる?把握してる?パワハラについて

パワハラには、「職場の地位・優位性を利用している」「業務の適正な範囲を超えた指示・命令である」「相手に著しい精神的苦痛を与えたり、その職場環境を害したりする行為である」の3つの定義と、「身体的侵害」「精神的侵害」「人間関係からの切り離し」「過大な要求」「過小な要求」「個の侵害」の6つの類型と種類があります。

 

中小企業経営者と人事担当者の方々の“パワハラ認知度”はどれくらいなのでしょうか。

まずは、それについて調査していきましょう!

 

 

「パワハラの3つの定義と6つの類型と種類を把握していますか?」と質問したところ、『しっかり把握している(23.3%)』『ある程度把握しているつもり(47.7%)』『あまり詳しくは分からない(23.0%)』『全く分からない(6.0%)』という結果となりました。

 

ある程度把握している“つもり”と回答した方が約半数、しっかり把握している、あまり詳しく分からないと回答した方がそれぞれ約2割ということで、中小企業における一般的な内訳はこのようになりました。

 

しかし、2022年4月からパワハラ防止法の適用拡大となり、中小企業にも対策を講じる必要があります。

どのような言動がパワハラにあたるのか、しっかり把握しておく必要があるでしょう。

適用拡大となることをご存じなのは、どれくらいの割合なのでしょうか。

 

そこで、「2022年4月から中小企業にもパワハラ防止法が適用されることをご存じですか?」と質問したところ、『知っていた(59.5%)』『知らなかった(40.5%)』という結果となりました。

 

まだ約4割の方がご存じないことが分かりました。

 

もう設けた?迫る、パワハラ相談窓口整備の義務化

パワハラ防止法が適用されると事業主にパワハラの防止措置が義務付けられますが、現在の状況はどのようになっているのでしょうか。

 

 

そこで、「パワハラの相談窓口を設けていますか?」と質問したところ、『社内に設けている(33.6%)』『社外に設けている(14.4%)』『設けていない(52.0%)』という結果となりました。

 

約5割の企業が社内あるいは社外に既に相談窓口を設けているようです。

 

パワハラ防止法の「パワハラ指針」の項目に明記されている通り、相談窓口の整備が義務化される訳ですが、そのことについてはご存じなのでしょうか。

 

続いて、前の質問で『社内に設けている』『社外に設けている』と回答した方に、「相談窓口の設置が義務付けられることをご存じですか?」と質問したところ、『はい(77.8%)』『いいえ(22.2%)』という結果となりました。

 

相談窓口を既に設置している企業でも、認知度としては約2割が知らないと回答しました。

 

相談が理由で解雇や不利益な取り扱いは禁止!だけど社内で秘密遵守できてる?

パワハラ対策のため相談窓口の整備は必要不可欠ですが、実際に社内に相談窓口を設けてみて、経営者・人事担当者はどのように感じたのでしょうか。

 

 

前の質問で『社内に設けている』『社外に設けている』と回答した方に、「社内に相談窓口を設置してみて課題感はありますか?」と質問したところ、8割以上の方が『とても大きな課題感がある(30.8%)』『やや課題感がある(53.0%)』と回答し、『課題感はない(16.2%)』は2割に届きませんでした。

 

では、社内に相談窓口を設置することの、どのような点が課題なのでしょうか。

 

前の質問で『課題感がある』と回答した方に、「社内に相談窓口を設置することについて思いあたる課題点は何ですか?(複数回答可)」と質問したところ、『相談者の情報が社内に漏れる(43.6%)』と回答した方が最も多く、次いで『相談者が不利益になる(37.5%)』『行為者の情報が社内に漏れる(29.4%)』『担当者の負担が増える(29.4%)』『担当者を決めるのが困難(27.0%)』と続きました。

 

相談窓口を利用したことが社内に漏れてしまうのも大きな課題ですが、パワハラ防止法の30条の2第2項で禁止されている「相談者が不利益になる」点については、とても大きな課題といえるのではないでしょうか。

また、担当者の負担が増える点も課題だといえるでしょう。

 

根本的なパワハラ対策ができる窓口とは?鍵はアウトソーシング?

ここまでの調査で、社内に相談窓口を設置することの課題の大きさが分かってきました。

では、“社外に”相談窓口を設けるということについて、どのように思っているのでしょうか。

 

 

そこで、「社外に相談窓口を導入することで、どのようなメリットがあると思いますか?(上位3つ迄)」と質問したところ、『専門のカウンセラーに任せられる(46.4%)』と回答した方が最も多く、次いで『第三者機関なので相談しやすい(40.9%)』『担当者の負担が大幅に軽減される(36.2%)』『外部機関なのでプライバシーが遵守される(33.4%)』『再発防止策を検討してくれる(20.6%)』と続きました。

 

専門のカウンセラーに任せられる点や相談のしやすさといったメリットがあるようですが、人事担当者にとって負担が減ることも嬉しいメリットだといえそうです。

 

そんなメリットの多い外部相談窓口ですが、今後導入する考えはあるのでしょうか。

 

「社外に相談窓口を導入する予定はありますか?」と質問したところ、『ある(21.8%)』と回答した方は約2割に留まり、8割近くの方が『今のところはない(57.4%)』『ない(20.8%)』と回答しました。

 

社内に相談窓口を設ける課題の多さ、そして、社外に相談窓口を設けるメリットの多さを感じながらも、8割が導入する予定はないようです。

いくつか理由が考えられますが、外部にパワハラ相談窓口があるということが経営者の方々に周知されていないのかもしれません。

 

社内に相談窓口を設けても…人事担当者の本音とは?

では、現場で人事を担当している方は、社内に相談窓口を設けることについて、どのように感じているのでしょうか。

人事担当者の方に、以下のような調査を続けてみました。

 

■【人事担当者に聞いた】実際に相談窓口を担当してみた感想は?

・社内に相談室がある為、相談に訪れる人がまわりの職員に目撃されてウワサが広がってしまった(20代/女性/青森県)

・気軽に相談しにくいのでパワハラがあっても気付きにくく、根本的なところから改善する必要があると思った(20代/女性/神奈川県)

・パワハラがあっても人数が少ない中小企業なので、結局、パワハラされた側が辞めるか我慢するしかなかった(30代/女性/兵庫県)

・パワハラの加害者が、担当である自分の直の上司だったり会社の経営陣だったりした(40代/男性/富山県)

・社員数が少ないので事実確認を行っても情報が漏れてしまう(50代/男性/神奈川県)

・当事者の食い違いをどのように真実に近づけていくか、その客観的な判断が難しいと感じた(50代/男性/兵庫県)

 

人数の少ない中小企業の場合、社内に相談窓口を設けてもパワハラ改善は難しいかもしれません。

では、もし外部にパワハラ相談窓口があったら利用したいと思うのでしょうか。

 

「もし外部機関にパワハラを相談できる窓口があったら利用したいと思いますか?」と質問したところ、8割近くの方が『とても利用したい(22.8%)』『ある程度は利用したい(55.1%)』と回答し、『あまり利用したくない(15.1%)』『まったく利用したくない(7.0%)』と回答した方は約2割でした。

 

人事担当者の多くは、外部機関にパワハラ相談窓口があれば利用したいと考えているようです。

中小企業を経営している方は現場の声を聞いて、早急に対策を講じるべきでしょう。

 

【まとめ】知っているのにまだ準備していない!社内相談室を設けても課題は大きい!

2022年4月から中小企業にもパワハラ防止法が適用されます。

今回の調査で、既にパワハラの相談窓口を設置している企業の経営者・人事担当者でも、中小企業にも適用拡大となり相談窓口の設置が義務化されるということをご存じなのは、約2割に留まるということが分かりました。

 

しかし、例え社内に相談窓口を設けてもその課題は多く、パワハラに対応するのは難しいということも分かりました。

形だけ相談窓口を設けても、職場環境が改善しないのであれば設置する意味がないといえるでしょう。

人事担当者の負担も大きいようです。

 

そんな場合は、社外の相談窓口を導入して専門カウンセラーに任せた方が良いでしょう。

企業としての法令遵守のみならず、パワハラを相談する側、受ける側、どちらも守る対応ができるのではないでしょうか。

まだ時間があると思わずに、早急に検討すべきでしょう。

 

オンラインでできるカウンセリングサービス『マイシェルパ』

 

 

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社員数10~50人・・・¥20,000/月額

社員数51~100人・・・¥30,000/月額

社員数101人~150人・・・¥40,000/月額

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パワハラを受けたと感じた方は気分が落ち込む、もしくは逆にたかぶってしまい、正確な情報を会社に伝えられず、ハラスメント問題の長期化や会社とのトラブルに発展するケースが多々あります。

 

「マイシェルパ」ではプロのカウンセラーたちが、まずはパワハラに遭遇した方々の心のケアに努めてから、ハラスメントについての聞き取りを進めていくため、トラブルに発展しにくい方法で対応が可能となります。

 

悩める全ての人のこころと人生の健康のために、マイシェルパは全力を尽くします。

 

セミナー情報

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【会場】

 オンライン ※Zoomウェビナー

 

【開催日時】

 ・12/22(水) 15:00~16:10(予約受付:11/19~12/21)

 ・1/19(水) 15:00~16:10(予約受付:12/23~1/18)

 ・2/24(木) 15:00~16:10(予約受付:1/20~2/23)

 

【参加費】

 無料

 

【定員】

 50名程度

 

【参加申込】

 https://bit.ly/3n9WVzf

 

【講師】

 飛渡 貴之/松本 良平

 

飛渡 貴之

弁護士法人キャストグローバル 代表弁護士

滋賀県生まれ、大学卒業後、パチプロをしていたことで、パチンコメーカーに就職し、新商品の企画開発に5年間携わる。退社後、司法書士となるも、より質の高い法的サービスを提供したいとの思いから、弁護士となる。

一般企業での会社員経験と、定期的に国内外の優良企業を視察して得られた知識経験を生かしたコンサルタント色のある提案が多くの企業に喜ばれて、多数の企業を顧問に持つ。

キャストグローバルグループは、国内21拠点、海外8拠点、スタッフ約450名の日本最大級の士業グループ。

 

松本 良平

株式会社313代表取締役・医学博士・精神科専門医

2001年京都府立医科大学卒業。若手精神科医として国内屈指の論文業績をあげる。400床規模の精神科病院の院長職を担ったのち、自らのメンタルクリニックを開設、近畿最大のメンタルクリニックへと発展させている。

2016年には、従来通りの治療ではなく予防に重きをおいたメンタルヘルス支援事業を志して、株式会社313を設立。2021年からは同社でオンラインカウンセリング・プラットフォーム「マイシェルパ」を提供開始。産業医としての経験も活かし、法人向けプランも開始している。

 

■マイシェルパ法人プラン:https://my-sherpa.jp/lp/business/

■株式会社313:https://kokoronokenko.jp/

■TEL:06-6125-5317

■お問い合わせ:https://my-sherpa.jp/#contact

 

 

調査概要:「中小企業のパワハラ防止対策」に関する調査

【調査期間】2021年10月29日(金)~2021年11月2日(火)

【調査方法】インターネット調査

【調査人数】1,016人(中小企業の経営者:506人/人事担当者:510人)

【調査対象】従業員数25名~100名の中小企業の経営者と人事担当者

【モニター提供元】ゼネラルリサーチ

 

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