男性腹圧性尿失禁治療に関する 医療機器の国内製造販売承認取得のお知らせ

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男性腹圧性尿失禁治療に関する 医療機器の国内製造販売承認取得のお知らせ

当社子会社であるサイトリ・セラピューティクス株式会社(以下「サイトリ社」という。)は、2022年2月8日、サイトリ社が開発した高度管理医療機器であるセルーションセルセラピーキットSUIについて、男性腹圧性尿失禁治療のための医療機器として、国内製造販売承認を取得しましたのでお知らせいたします。今後、サイトリ社では、保険診療下で治療を提供できるよう保険適用に向けた手続きを行います。

サイトリ社の代表取締役である白浜靖司郎は、次のように述べています。

「男性腹圧性尿失禁の治療に係る承認は、日本国内そして世界中でも最初の脂肪組織由来再生(幹)細胞を使用した泌尿器科領域での承認であり、弊社がこれまで約20年に及ぶ基礎研究、臨床研究に始まり臨床試験を経て承認を取得したことにつきまして、男性腹圧性尿失禁はこれまで低侵襲で治療効果の高い治療法が無く、患者様の生活の質(Quality of Life:QOL)を著しく低下させていましたが、この度の承認が大きな画期的な臨床の進歩であり、脂肪組織由来再生(幹)細胞が今後も他の疾患での治療を変革し、継続的な革新を起こすと確信しております。」

 

腹圧性尿失禁について

腹圧性尿失禁は、尿道括約筋機能の障害により、腹圧負荷時に尿が漏れるものです。女性においては妊娠・出産・加齢による骨盤底筋群の脆弱化や婦人科的手術による括約筋障害に起因し、日本では約400万人の患者がいると推定されています。また、男性においては前立腺肥大症、前立腺癌の手術における括約筋障害により引き起こされるケースが多くみられ、女性に比べれば頻度は低いものの数十万人の罹患者がいると推定されています。腹圧性尿失禁は直接生命にかかわることは稀でありますが、日常生活の多くの領域で支障を及ぼし、QOLを著しく障害する疾患です。特に男性の腹圧性尿失禁は、前立腺肥大症、前立腺癌手術後の罹患率が非常に高く、QOLを障害するものであること、また低侵襲で治療効果の高い治療法が現存しないことから、新規治療法の開発が急務とされています。

 

脂肪組織由来再生(幹)細胞(ADRCs)を用いた腹圧性尿失禁治療

麻酔下に約250mL程度の皮下脂肪吸引を行い、吸引脂肪組織からサイトリ社が開発したセルーションセル セラピーキット SUIおよびセルーション遠心分離器を用いてADRCsを抽出します。本治療では脂肪組織と抽出したADRCsを混合し尿道括約筋部粘膜下に注入、並びにADRCs単独を外尿道括約筋部に注入することで、尿道が物理的に閉塞され、腹圧性尿失禁が改善されます。また、ADRCsを混合することにより、脂肪組織の長期的な生着が促進されます。脂肪吸引、ADRCs抽出、尿道注入までを約3時間程度の一連の操作で実施することができます。

 

サイトリ社について

サイトリ社は、多様な疾患治療を目的とした自己ヒト皮下脂肪組織から採取した非培養脂肪組織由来再生(幹)細胞「Adipose Derived Regenerative Cells(ADRCs)」を用いた細胞治療を開発しているセルセラピー企業です。各種前臨床試験の論文において、ADRCsが血管新生、抗炎症および繊維化の改善に関与していることが示唆されています。詳しくは、https://www.cytori-jp.comをご覧ください。

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