薬剤耐性菌(AMR)アクションファンドがBioVersys AGへの投資を発表
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【ボストン2023年1月5日PR Newswire=共同通信JBN】
*この投資は同ファンド初の欧州への投資であり、2030年までに抗菌薬2-4剤の製品化を目指す使命が前進
抗菌薬を開発するバイオ技術企業に投資する世界最大の官民共同事業である薬剤耐性菌(AMR)アクションファンド(AMR Action Fund)は5日、スイスのバーゼルを本拠とする臨床段階の企業BioVersys AGへの投資を発表した。これは欧州への同ファンド初の投資であり、緊急に必要な抗菌薬を開発している企業の国際的ポートフォリオ構築に向けた重要な措置である。
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AMRアクションファンドのMartin Heidecker最高投資責任者(CIO)(博士)は「BioVersysは今日の世界で最も危険な薬剤耐性菌の一部を標的とする抗菌剤を開発しており、当ファンドのポートフォリオに同社を迎えることは非常に喜ばしい。その開発段階にある候補は、あったとしても極めてわずかしか有効な治療法がない難治性感染症に苦しむ患者の治療を大きく改善する潜在性がある。BioVersysのチームに大いに協力して、こうした治療法を患者にもたらす手助けをしたい」と語った。
薬剤耐性菌感染症は2019年に500万人近くの死亡に関係し、HIVやマラリアを上回る127万人の直接的死因となった。BioVersysの主要候補であるBV100は、カルバペネム耐性アシネトバクター・バウマニ(CRAB)による肺と血流の感染症向けに開発されている。医学誌ランセットに掲載された最近の研究では、CRAB感染症は年間10万人も死亡させている可能性がある。世界保健機関(WHO)と米国疾病予防管理センター(CDC)は、CRABを新しい治療法が必要な最優先の病原体の1つに指定している。
BioVersysの開発対象には、重度の院内感染黄色ブドウ球菌感染症患者向けに開発されているBV200、ピロロシトシンとして知られる新しい化学クラスの広域抗生物質BV300、エチオナミドに対する耐性を克服する結核治療用の新規低分子剤BVL-GSK098もある。
BioVersys AGのMarc Gitzinger最高経営責任者(CEO)兼創業者は「BioVersysは最も急を要する高度な薬剤耐性感染症の一部に対処して、AMRに苦しむ何百万人もの人々の期待に応えることを目指している。当社は、これらの治療薬をできるだけ早く患者に届けられるようプログラムを第2相臨床試験とその先に進めており、AMRアクションファンドは貴重な提携者となる。AMRアクションファンドがAMR危機と闘っている最も有望な企業に投資するために設立されたのは幸運で時宜を得ており、民間部門が医薬品のこの緊急に必要な分野に投資し続けることをわれわれは楽観している」と述べた。
AMRアクションファンドはBioVersysのシリーズCラウンド資金調達に参加した。同ラウンドは多様な地域の既存と新規の投資家により、募集額を大きく上回った。
Henry Skinner最高経営責任者(CEO)は「BioVersysへの投資により、われわれは、抗生物質の研究・開発の大部分を担う小規模バイオ技術企業の技術革新と投資を推進するというわれわれの使命を果たし続ける。われわれは有望で革新的な抗菌薬企業への投資を続けるが、世界中の政策担当者も行動を起こし、新たな抗生物質の開発を妨げ、あらゆる地域の患者を脅かしている市場の失敗に対処することが重要だ」と述べた。
詳細はChris Sweeney: chris.sweeney@amractionfund.com に問い合わせを。
▽AMRアクションファンドについて
薬剤耐性菌(AMR)アクションファンド(AMR Action Fund)は世界最大の官民共同事業で、抗生物質、抗真菌薬、その他の抗菌治療薬に投資する。ファンドは新たな抗生物質の商品化に役立つよう臨床段階のバイオ技術企業に約10億米ドルを投資する。AMRアクションファンドの構想は、国際製薬団体連合会(IFPMA)とその会員製薬企業が世界保健機関(WHO)、欧州投資銀行(EIB)、Wellcome Trustと共同で生み出した。AMRアクションファンドの投資者は次の通り:Almirall、アムジェン、バイエル、ベーリンガーインゲルハイム、Boehringer Ingelheim Foundation、中外製薬、第一三共、エーザイ、イーライリリー・アンド・カンパニー、欧州投資銀行(EIB)(欧州連合の2014-2020年研究・イノベーションプログラムHorizon 2020に基づく欧州委員会の支持による)、グラクソ・スミスクライン、ジョンソン・エンド・ジョンソン、レオ ファーマ、ルンドベック、Menarini、メルク、Merck KGaA(ダルムシュタット、ドイツ)、ノバルティス、ノボ ノルディスク、Novo Nordisk Foundation、ファイザー、ロシュ、塩野義製薬、武田薬品、テバ、ユーシービー、Wellcome Trust
ソース:AMR Action Fund
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