発見!第二次世界大戦で14カ国の1080人を乗せて沈没した船-海上で犠牲者を追悼

Silentworld Foundation

 

もんてびでお丸

 

AsiaNet 99991 (0386)

 

【シドニー2023年4月22日メディアネット・インターナショナル=共同通信JBN】長い間行方不明だった、オーストラリアと日本を含む14カ国の戦没者を追悼する特別かつ感動的なセレモニーがフィリピン沖の船上で行われました。

 

これは今から80年以上前の1942年7月1日に、約1080人の命とともに沈没した日本の輸送船「もんてびでお丸」の残骸を捜索船がついに発見したことによるものです。

 

長い間、もんてびでお丸の行方は第二次世界大戦時の海上で起きた謎の1つでした。犠牲者の大半はオーストラリア人で、兵士と民間人合わせて約979人でした。これはオーストラリアにとって最悪の海難事故であり、もんてびでお丸が同盟国である米国の潜水艦「USSスタージョン」に撃沈されただけに、一段と痛ましい出来事となりました。標的となったこの輸送船が、数カ月前のニューギニア・ラバウル陥落の際に捕らえられた連合国軍の捕虜と民間人を乗せていたことを米潜水艦は知りませんでした。

 

これは海洋考古学と歴史を専門とするオーストラリアのSilentworld Foundation(サイレントワールド財団)と深海調査の専門企業であるオランダのフグロ(Fugro)がオーストラリア国防省の支援を得て行った特別ミッションであり、船の残骸は水深4000メートルの海底で発見されました。

 

捜索は4月6日、ルソン島の北西110kmの南シナ海で始まりました。わずか12日後(4月18日)、ソナー内蔵の自律型無人潜水機(AUV)などの最新技術を駆使した結果、有望な観測情報が記録されました。

 

海洋考古学者、保存修復管理者、運用・調査専門家、元海軍将校からなるプロジェクトチームが専門的な分析を行い、何日もかけて残骸の検証が行われました。

 

Silentworldの約5年の計画、そしてMontevideo Maru Society(もんてびでお丸協会)による20年にわたる献身の結果、オーストラリアの実業家、海洋史の慈善家、探検家でありSilentworldのディレクターでもあるJohn Mullen氏が率いる探索チームが組織されました。

 

Mullen氏は匿名を希望する在野の日本人研究者に、次のように敬意を表しました。

 

「この控えめな紳士は何年にもわたって私たちと連絡を取り合い、本ミッションの立案とその最終的な成功にとって、全く欠かすことができない存在でした」

 

「計画グループに参加する数年前、同氏は何十年も行方が分からなくなっていたもんてびでお丸の詳細な乗客名簿を探し出すことに尽力し、Mondevideo Maru Societyが記録資料を見つけて沈没とその後の出来事についての公の空白を埋めることに寄与しました」

 

探索が始まる前、この日本人研究者はSilentworldのチームに幸運の印としてダルマ人形を贈りました。日本の伝統に則り、ミッション開始時にチーム参加者はダルマの空白の片目に目玉を描き入れ、そして今日、フグロエクエーター(Fugro Equator)の船上でもう一方の目を描き入れてミッションの達成を記しました!

 

厳粛なセレモニーで、チームは日本のもう1つの伝統である鶴の儀式とともに、沈没船の海域に生花の花輪を投げ入れました。千羽鶴(1000羽の鶴の折り紙)は願いをかけるための日本の伝統です。John Mullen氏はこのミッションの責任者として50羽の鶴を海に投げ入れました。

 

John Mullen氏は「かつての敵同士が戦没者を追悼するために集まることは、非常に崇高なことで、特別なことです。オーストラリア人と日本人は亡くなった人々への悲しみで結束しており、本日のセレモニーは両国が享受する素晴らしく温かい関係を示す新たな事例となりました」と述べました。

 

この悲劇は、オーストラリア、デンマーク、イギリス、エストニア、フィンランド、オランダ、日本、アイルランド、ニュージーランド、ノルウェー、スコットランド、ソロモン諸島、スウェーデン、米国の少なくとも14カ国に影響を及ぼしました。

 

Mullen氏は次のように述べました。

 

「もんてびでお丸の発見により、国際的な軍事・海事史における悲惨な1章が完結することになります」

 

「家族は、沈没の悲劇的な結末を知るまで、行方不明となった愛する人たちの消息を何年も待ち続けました。中には、自分の愛する人が犠牲者の中にいることを完全に受け入れられなかった人もいます。今日、もんてびでお丸が発見されたことが、この大惨事に打ちのめされた多くの家族にとっての区切りになることを願っています」

 

「この探索に関わったSilentworldの献身的なチーム、フグロエクエータ-の素晴らしいクルーと技術チームの全員、そしてオーストラリア国防省の揺るぎない支援に感謝の意を表したいと思います」

 

「私は、何年が経過しても、任務の遂行中に亡くなった人々を決して忘れず、探すことをやめない国の国民であることを誇りに思います」

 

タイタニック号よりも深海にあるもんてびでお丸の残骸はこのまま安置され、遺物や遺体の搬出もありません。船内で亡くなった人々の遺族を尊重し、この場所は調査目的として記録されます。

 

追悼イベントの詳細については適切な時期にお知らせします。

 

もんてびでお丸の遺族の方々は、今後の連絡のため、(https://www.army.gov.au/our-work/unrecovered-war-casualties/register-us )でそれぞれの詳細情報を登録することが可能です。

 

▽Silentworld Foundation(サイレントワールド財団)について

John MullenとJacqui Mullenの両氏はSilentworld Foundationの創設者であり理事を務めています。John Mullen氏はテルストラ(Telstra)とBrambles Ltdの会長であり、オーストラリア国立海洋博物館の委員長も務めています。非営利組織であるSilentworld Foundationはシドニーに本拠を置き、オーストラリアの海洋考古学、歴史、文化、遺産を支援し、広く知らしめています。また、オーストラリア初期の海洋史について理解を深めてもらうことに注力する私立博物館を運営し、同国の過去をより理解するために毎年行われる探索などの事業を支援しています。もんてびでお丸の発見も注目されるサクセスストーリーの1つです。その他にも、SilentWorld Foundationは2017年、オーストラリア初の潜水艦であるHMAS AE1の発見にも参加しました。2009年には、クイーンズランド州沿岸沖の珊瑚礁で1829年に消息を絶ったHMCSマーメイド(HMCS Mermaid)の遭難場所を突き止め、180年にわたる謎を解決しました。ウェブサイト:https://silentworldfoundation.org.au

 

メディア資料

https://drive.google.com/drive/folders/1n77GAta71VvO9nDX-Wuo2hig6SmUdBZm?usp=sharing

(ビーロール、発見の画像と記録資料を含みます)

 

▽問い合わせ先:

Nami Otani +61 428 094 988(日本語に対応)

または

eckfactor for Silentworld Foundation

+61 438 532 569

Karen@eckfactor.com

 

ソース:Silentworld Foundation

 

画像添付リンク:

Link: https://iop.asianetnews.net/view-attachment?attach-id=440144

(画像説明:もんてびでお丸)

 

 

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