お墓建立費用、全国平均額170.7万円。全優石の「2023年版 お墓購入者アンケート調査」結果発表
和型お墓29.1%、シンプルな洋型が52.4%と伸長
2023年9月11日
全優石
全国約200社の石材店で組織される「一般社団法人 全国優良石材店の会」(事務局:東京都品川区、会長:吉田 岳、略称:全優石)が実施した「2023年お墓購入者アンケート調査」の最終結果がこのほどまとまりました。この調査は、今年3月1日~5月31日の3か月間に、全優石に加盟する全国の石材店で実際にお墓を購入した人を対象に、WEBで実施しました。
今年の春、実際にお墓を購入した人に対する全国規模での調査で、有効回答数は1,061名。お墓購入者の実態や意識を知る上で国内最大規模の調査です。2004年から毎年春に実施していて、今年で19回目となります。
■墓地と墓石を「同時新規購入」は全国で46.4%でした。お墓を建立した人の約2人に1人は、新規墓地を購入していることが分かります。墓石タイプ別では。伝統的な和型を建てた人の新規墓地購入は32.4%と少なく、相対的に既存墓地比率が高くなります。洋型、デザインのお墓を建てた人は新規墓地(洋型は55.7%、デザインのお墓は48.9%)が多い傾向がうかがえます。また伝統的な和型は「地域や共同体の墓地」、シンプルな洋型は新規墓地の中でも特に「新しく購入した民営墓地」が他の層に比べ高い傾向にあります・
■建てたお墓の形を全国でみてみると、伝統的な和型29.1%、シンプルな洋型52.4%、デザイン墓13.1%となりました。
■2014年からの10年間の推移でみてみると「伝統的な和型」が41.7%から12.6%減少し29.1%に、「シンプルな洋型」が40.5%から11.9%増加し52.4%に、「デザイン墓」が12.0%から1.1%増えて13.1%になっています。
■これを地域別にみてみると、1都3県では洋型73.1%と圧倒的多数を占め、和型は16.2%の少数派になっています。洋型とデザイン墓を合わせると実に80.3%と約8割を占めます。
■しかし一方、北陸地方で70.2%、中国地方で68.6%、近畿で55.8%、四国地方47.4%と西日本では、伝統的な和型への根強い支持がうかがわれます。
■墓地取得費用を除いた墓石の購入金額は、150万円以上~200万円未満が最も多く22.3 %、次いで200万円以上~300万円未満が17.2%、120万円以上~150万円未満が14.2%でした。
■次に平均購入価格を計算してみると、全国平均で170.7万円となり、昨年の169.3万円よりも1.4万円のアップになりました。
■墓石タイプ別の平均購入価格をみてみると、最も高いのはデザインのお墓で189.6万円、次いで伝統的な和型の189.2万円、最も安いのはシンプルな洋型で158.1万円でした。最高値のデザインのお墓とシンプルな洋型の価格を比較すると、31.5万円の差があります。
■地域別にみてみると、お墓に最も費用をかけているのは九州地方(216.4万円)、次いで東北地方(187.4万円)、1都3県(179.5万円)、関東地方(173.6万円)、四国地方(170.5万円)、北陸地方(168.5万円)、中国地方(157.7万円)、中部地方(153.7万円)、近畿地方(147.9万円)、北海道(132.0万円)の順になりました。最も高い九州地方と最も安い北海道地方では84.4万円の地域差があります。
■墓石購入時の参考情報については、複数回答で「石材店のアドバイス」が最も多く、いずれの地域でも80%前後を占めています。2位以降は「墓地へ行って他の墓石を参考にした」が37.9%、「家族や知人の話」が29.6%と続きます。
近年ネットでの墓石購入なども増えてきてはいるものの、高額な墓石を購入する際はやはり専門店である「石材店のアドバイス」が重要であることが結果から見て取れます。過去3年と比べ20ポイント程度上昇し、コロナ禍が落ち着いた影響もあるのではと推察されます。
また、「墓地へ行って、他の墓石を参考にした」37.9、「家族や知人の話」29.6%、「石材店の展示場」 19.1%など高額商品ならではのきちんと納得してから購入したいという気持ちが見て取れます。
■購入店舗選択理由を複数回答で聞いてみると、「石材店の対応が良かったから」が59.1%、「お店の人の人柄」47.4%、「自分たちの話にしっかり耳を傾けてくれたから」39.6%が上位にランクインされました。この傾向は、当然の事かもしれませんが墓石の購入価格が高額になるほど顕著になっています。
■「墓石選びで重視したことは」という複数回答に対して、①価格53.5%、②石の材質41.0%、③石の色が40.9%、④デザインのよさ26.7%となっています。地域別にみていくと、「価格」は関東、1都3県で6割の方が重視しています。「石の色」は北陸が51.1%と、半数以上が重視しています。また和型志向の強い近畿、中国、四国で「国内産の石であること」が他の地域に比べ非常に高く、国内産へのこだわりの強さがうかがえます。
■今回建てたお墓以外に検討したお墓の形式は?の質問に対し、「特にない」が75.0%で、当初より通常の形態のお墓が念頭にあったことがわかります。他のお墓を検討した人は「永代供養墓」が12.5%、「樹林墓」が9.9%、「納骨堂」9.3%、「合祀墓」2.9%、「散骨」2.6%、「手元供養」1.5%、「宇宙葬」0.3%でした。地域別では「永代供養墓」が近畿で高い傾向にあり、1都3県でやや高い。「樹林墓」は関東、1都3県でやや高く、「納骨堂」は九州で非常に高く、近畿でやや高い傾向にあります。
■誰のために建てたお墓ですか?に対しては、「ご両親」42.1%、「ご夫婦(あなたと配偶者)」21.0%、「ご先祖様」19.4%、「今一緒に暮らしているご家族」9.2%。「あなたご自身」(3.7%)、「お子様」2.0%の順でした。関東、特に1都3県と近畿で、「ご夫婦」の回答が多く、これは大都市部の傾向とみることができます。
■自宅から墓地までの距離を聞いてみると、「自宅から車で30分以内」が最も多く33.4%、次いで「自宅から車で10分以内」が31.9%、「自宅から徒歩圏」が19.9%となりました。
地域別では「自宅から徒歩圏」が北陸、近畿、中国で高く、他の地域より墓地が近い傾向にあることがうかがえます。
一方で、1都3県は「自宅から車で1時間以内」「自宅から車で1時間以上」の割合が他の地区に比べ高い傾向で、1都3県は比較的遠距離にお墓が存在しているようです。
■最後にお墓参りの頻度をたずねてみると、最も多いのは「年に2~3回」で38.7%、次いで「年に4~6回」で22.1%、「毎月1回程度」16.4%となりました。お盆、お彼岸、命日などにお参りするというのが大勢のようです。
地域別では九州で「毎月1回程度」が43.8%、また中国も「年に4~6回」が41.4%と他の地域と比べて非常に高い傾向を示しています。相対的に、西日本の方が、東日本に比べてお墓参りの頻度が高いことが分かります。
※詳しい調査内容は以下を参照
https://www.info-ginza.com/zenyuseki/2023/09research/index.html
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このプレスリリースを配信した企業・団体
- 名称 一般社団法人全国優良石材店の会
- 所在地 東京都
- 業種 各種団体
- URL https://www.zenyuseki.or.jp/
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