三養社、廃漁網をリサイクルしたプラスチック素材で国際的な環境認証を取得
- 国際的な認証機関UL Solutionsの環境認証を取得…自動車の内外装部品として開発中
- 化学事業分野の系列会社にライフサイクルアセスメント(LCA)システムを導入し、炭素排出量の削減の先頭に立つ
ソウル(韓国)、2023年12月14日 /PRNewswire/ -- 三養グループ(Samyang Group)は、廃漁網をリサイクルしたプラスチック素材で国際認証を取得し、炭素排出量の削減に向けたライフサイクルアセスメント(LCA、 Life Cycle Assessment)システムを構築して環境配慮経営の先頭に立っている。
写真。UL Solutionsが発行した三養社TRIECO 4Dの「ECV Ocean Plastic」認証マーク
三養グループの化学・食品系列会社の三養社(Samyang Corp.、代表取締役カン・ホソン)は14日、廃漁網をリサイクルしたプラスチック(ナイロン)素材の「TRIECO 4D」9種類について、米国の安全規格開発・認証機関であるUL Solutionsの海洋プラスチックリサイクルのグローバル認証「ECV Ocean Plastic(2809-3)」を取得したと発表した。
ECV Ocean Plastic認証は、海洋廃棄物をリサイクルしたプラスチックについて、無機物の含有量と特性、リサイクル素材の比率を確認することでその素材の物性を検証し、「グリーンウォッシング(Green Washing、環境に配慮をしているように虚偽の広報をすること)」を防ぐために、UL Solutionsが作った認証制度である。原料の集荷や運搬を含め、リサイクル素材ができるまでの全サイクルを追跡し、全てのプロセスを実地調査により厳格に確認して認証する。
今回、三養社が認証を取得したTRIECO 4Dの9種類は、韓国の近海漁業で発生する交換サイクルの短い漁網を廃資源として使用しているため、品質に優れ、物性が弱くなる再生プラスチックの限界を三養社のコンパウンド(添加物を混ぜて物性を改善)技術力で克服した素材である。
現在、国内外で多くの自動車会社の材料標準規格が要求する材料物性値の基準を満たしており、自動車の内外装材の部品だけでなく、車体構造用部品としても開発を進めている。
三養社のカン・ホソン代表取締役は「今回のECV Ocean Plastic認証により、TRIECO 4Dに使われている海洋廃棄物に対する信頼性と素材の優秀性が同時に認められた」とし、「廃漁網リサイクル素材の用途が徐々に拡大していることから、この素材を生活用品、家具、ファッション雑貨などの多様な分野に拡大し、商品化する計画である」と述べた。
一方、三養グループは最近、三養社、三養化成、三養イノケムなどの化学事業部門の系列会社で、ライフサイクルアセスメント(LCA、Life Cycle Assessment)システムを構築し、12月から稼働を始めている。
LCAは、製品の原料採取から使用、廃棄の段階までの全過程(ライフサイクル)における炭素排出量を算出し、環境に及ぼす影響を評価するシステムのことである。最近、炭素国境調整措置(CBAM)、国際連合(EU)の自動車LCA制度化など、炭素排出量に関する国際規制が設けられていることから、LCAによる炭素排出量の削減についての関心が世界中で高まっている。
今回のLCAシステムの構築によって、三養グループは量産中の全ての製品別の炭素排出量の現状を把握できるようになっただけでなく、新規製品の開発においては再生素材やバイオ素材などの環境配慮型素材を採用する場合に削減される炭素排出量をシミュレーション機能で予測できる体制を整えた。今後、事業所別に製造の前段階と製造の段階で発生する炭素排出量をLCAシステムによって持続的にモニタリングし、炭素排出量を削減していく計画である。<以上>
■ Samyang Corporation AM(Advanced Materials) BU(Business Unit) Website
https://samyangep.com/en/index
(日本語リリース:クライアント提供)
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