鉱業界のリーダー企業がネイチャーポジティブな未来をサポートする画期的取り組みを発表

ICMM

ロンドン, 2024年1月18日 /PRNewswire/ -- 世界の大手鉱業・金属企業は17日、2030年までに種、生態系、自然プロセスの健全性、多様性、回復力を促進する、ネイチャーポジティブな未来(注1)をサポートする緊急行動を取るとの公約を発表しました。責任を持って生産された鉱物や金属は世界の持続可能な開発目標を推進する上で重要な役割を担っており、世界の同業界の3分の1を占める国際金属・鉱業評議会(ICMM)メンバーは、自然を犠牲にせずにこうした重要資材需要を満たしていくことを誓約しました。 

 

Workers in the seedling nursery for replanting native plants belonging to the area around Anglo American’s Minas-Rio iron ore mine in Brazil (Source: Anglo American)

 

ICMMの企業会員および団体会員、さらに市民社会、学界、先住民の代表者、投資家および情報開示機関など幅広い分野の専門家やリーダーによって策定されたICMMの新たな公約は、自然に対する5項目の計画を定めています。

 

1. 手付かずの自然環境地域の保護・保全:世界遺産内では採掘や探査を行わず、法律で指定された全ての保護地域を尊重する(注2)

 

2. 操業現場での生物多様性喪失の阻止:2020年を基準として、閉鎖時までに全ての鉱山で生物多様性の純喪失をゼロにする

 

3. バリューチェーン全体を通じた協力:サプライチェーンおよび流通チェーン全体を通じて、自然の喪失を食い止め、回復させる取り組みとパートナーシップをつくる

 

4. 景観の回復と向上:先住民、土地につながる人々、地域コミュニティーとの連携を含む、現地でのパートナーシップを通じた操業環境づくり

 

5. より広範な変化を促す:自然喪失の原因となる根本的なシステムを変え、自然回復のチャンスを育むために行動する

 

これらの公約は、陸地、淡水、海洋、大気という自然の4つの領域全てにわたる活動に適用され、直営事業、バリューチェーン、より広範な景観から、システムトランスフォーメーションの達成に必要な条件づくりまで、企業の影響力の及ぶ領域を活用して実行されます。これらは、自然関連の影響と依存性の評価結果の公表や、それらに対処するための目標設定など、透明性のある業績結果の開示が裏付けとなります。

 

ICMMRohitesh Dhawan会長兼最高経営責任者(CEOは17日、ダボスで開かれた「ネイチャーポジティブ・イニシアチブ(Nature Positive Initiative)のイベントで自然への取り組みを発表し、以下のようにコメントしました。

 

「鉱業は、その存在そのものが自然のおかげです。自然界の健全性が危機に瀕しているにもかかわらず、重要鉱物の需要が急増しようとしている今、私たちは、ネイチャーポジティブな未来づくりをサポートするために大規模な集団行動を公約しました。これらの取り組みは、生息地の保全、種の保護、景観の回復など、ICMMメンバーの数十年にわたる重要な個々の目標や行動が基礎となっています」

 

「採掘という行為が自然に直接影響を与えることは、避けられません。だからこそ私たちの公約の基礎となるのは、2020年を基準として、閉鎖までに全ての鉱山で生物多様性の純喪失が少なくともゼロになるようにすることです。さらに私たちは、バリューチェーン、景観、そして私たちが事業を展開している広範なシステムにおいて、私たちの行動のインパクトの総計がネイチャーポジティブな未来に資するような措置を講じることも公約しました。これらの実施には先住民や土地につながる人々、そして地域コミュニティーの参加が不可欠で、彼らの権利、価値観、知識が私たちの行動の中心となります」

 

ICMMのメンバーは既に、保全や回復に焦点を当てた多くの取り組みを実施しています。例えば、生物多様性の価値が高い地域の保護強化、景観の植生回復で種子の出来高を上げる革新的技術の開発、重要な生息地を外来種から守るなどです。ICMMの新たな取り組みはこれらを強化し、業界全体のパフォーマンスを上げることになります。

 

Teck Resources Limitedの社長兼CEOICMM自然諮問グループ評議会議長のJonathan Priceは、以下のように語っています。

 

「自然喪失を阻止し、逆転させるには、あらゆる部門にわたる協力が不可欠で、ICMMの自然への取り組みは、企業が既存の取り組みを拡大し、地域や地方でのパートナーシップを促して、全ての人々のためになる、景観と生態系のより良い保護、回復に役立つはずです」

 

「Teckでは、自然を保護し回復させるための行動を取りつつ、世界の脱炭素化に必要な重要鉱物の提供も行っています。当社にとってそれは、採掘で影響を与える1ヘクタールに対して、少なくとも3ヘクタールの保全・再生を含む取り組みの実行を意味します」

 

ネイチャーポジティブ・イニシアチブのMarco Lambertini議長は「鉱業部門が本日、ネイチャーポジティブな未来に貢献するとの公約を発表したことを歓迎したいと思います。部門ぐるみの協調行動は、今日加速している生物多様性喪失を食い止め、回復させる鍵となります。ネイチャーポジティブな世界を実現するには、ICMMのメンバーがこの公約を真にネイチャーポジティブな成果に結びつけることが重要です。これは、生物多様性の価値が高い地域を保護すると同時に、その事業活動において、種、生態系、自然プロセスの健全性、豊かさ、多様性、回復力の測定可能な向上に貢献することも意味します」と語っています。

 

直営事業、バリューチェーン、ガバナンスと透明性に関する公約は全メンバーに適用され、個々のメンバーは、積極的貢献を最大化するため、より広範な景観やシステムトランスフォーメーションに関する3つの公約オプションから少なくとも1つを選択することになっています。

 

これらの公約は、昆明-モントリオール生物多様性枠組み(GBF)と、国連のビジネスと人権に関する指導原則(UNGPs)が定める保護地域、先住民、水、人権尊重に関するICMMの既存の公約を指針として、ネイチャーポジティブな未来に貢献するICMMメンバーの姿勢を示す意見表明の一環として発表されました。自然に対する行動はICMMの鉱業原則の不可欠な部分であり、責任ある鉱業・金属産業に対するメンバー企業の包括的取り組みを表しています。

 

▽編集者注

 

ICMMのネイチャー・ポジションステートメント(Nature Position Statement)はこちらからご覧ください。

 

ICMM会員CEOからの引用文、会員企業からの掲載可能な高解像度画像(提供元企業のクレジットを明記してください)を含むメディアパックは、ICMMのウェブサイトから入手できます。https://www.icmm.com/en-gb/news/2024/nature-media-kit

 

1月17日19時(GMT)時点の、ICMMのネイチャー・ポジションステートメントと、すでに現場で行われている活動については新しいNature Hub https://nature.icmm.com でご覧ください。それには以下が含まれます。

 

*会員の自然保護・再生事例(映像、写真、インタビュー、記事など)

 

*公約の要素を説明するために役立つ内容

 

*公約を記念してリサイクル金属で作られた彫刻にまつわるストーリー

 

*英語、スペイン語、ポルトガル語、日本語、フランス語版の公約(https://nature.icmm.com/position-statement

 

▽国際金属・鉱業評議会(ICMM)について

 

ICMMは原則ある採掘の略であり、持続可能な開発のためのリーダーシップ、行動、イノベーションを推進するために、世界の鉱業界の約3分の1と主要なパートナーを結集しています。ICMMの会員企業はこの協力を通じて、責任を持って生産された鉱物と金属の基準を設定し、安全で公正で持続可能な世界の構築に貢献します。

 

(注1)2020年を基準として

 

(注2)ICMMメンバーは2003年と2018年にこれらを公約した

 

Photo - https://mma.prnasia.com/media2/2318478/ICMM_Anglo_American.jpg?p=medium600
Photo - https://mma.prnasia.com/media2/2318479/ICMM_Freeport_McMoRan.jpg?p=medium600
Photo - https://mma.prnasia.com/media2/2318505/ICMM_Hydro.jpg?p=medium600
Photo - https://mma.prnasia.com/media2/2318481/ICMM_Teck.jpg?p=medium600

 

Workers at Freeport-McMoRan’s project to reclaim and conserve local mangrove swamps near its Grasberg copper/gold project in Central Papua, Indonesia (Source: Freeport-McMoRan)

 

 

 

A researcher for BRC (BrazilNorway Biodiversity Research Consortium) collecting field samples to support understanding of biodiversity in the Hydro Paragominas area. (Source: Hydro)

 

 

 

Worker monitoring wildlife at Teck's Highland Valley Copper Operations in British Columbia, Canada. (Source: Teck Resources)

 

 

 

 

 

(日本語リリース:クライアント提供)

PR Newswire Asia Ltd.

 

 

PR Newswire
1954年に設立された世界初の米国広報通信社です。配信ネットワークで全世界をカバーしています。Cision Ltd.の子会社として、Cisionクラウドベースコミュニケーション製品、世界最大のマルチチャネル、多文化コンテンツ普及ネットワークと包括的なワークフローツールおよびプラットフォームを組み合わせることで、様々な組織のストーリーを支えています。www.prnasia.com

本プレスリリースは発表元が入力した原稿をそのまま掲載しております。また、プレスリリースへのお問い合わせは発表元に直接お願いいたします。

プレスリリース添付画像

このプレスリリースには、報道機関向けの情報があります。

プレス会員登録を行うと、広報担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など、報道機関だけに公開する情報が閲覧できるようになります。

プレスリリース受信に関するご案内

SNSでも最新のプレスリリース情報をいち早く配信中