ハイドレートの最後の基本構造を発見

新たな材料創成につながる基盤技術を開発

産総研

本研究のポイント

・メタンハイドレートなどとして知られる包接水和物(ハイドレート)の最後の基本構造を発見

・ガスの貯蔵・輸送技術や二酸化炭素の分離・回収技術への応用、新たな材料創成に期待

 

【研究概要】

横浜国立大学大学院工学研究院の室町実大准教授(研究当時:産業技術総合研究所主任研究員)、産業技術総合研究所の竹谷敏上級主任研究員らの研究グループは、メタンハイドレートなどとして知られる包接水和物(ハイドレート)の最後の基本構造を発見しました。

 

ハイドレートの三つの基本構造のうちの一つであるHexagonal構造は、幾何学的に配置することは可能であるものの熱力学的には不安定であり、これまで実際に創り出すことができていませんでした。今回、この構造の不安定化してしまう部分にフィットする物質を合成し、これを用いて構造を安定化させることに成功しました。この新しい構造は、メタンと二酸化炭素ガスのガス包蔵量が従来のHexagonal派生構造と比べて高く、ハイドレートを利用したガスの貯蔵・輸送技術や二酸化炭素の分離・回収技術の実用化につながるものと期待されます。また、ハイドレートだけでなく他の包接化合物についても、今回開発した手法を応用した新たな材料創成が期待されます。

 

本研究成果は国際科学雑誌「Science Advances」(2024年7月24日付)に掲載されます。

 

また本研究は、日本学術振興会の科学研究費補助金の支援を受けて行われました。

 

 

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https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2024/pr20240725/pr20240725.html

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  • エリア
    東京都
  • キーワード
    研究開発、ハイドレート、材料創成、二酸化炭素分離回収
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