海南省五指山:中国の黎の「宝物」船型住宅群を成功裏に修復
海南省五指山市初保村(ドローン撮影)
AsiaNet 200316 (1145)
【五指山(中国)2024年8月6日新華社=共同通信JBN】中国の自由貿易港である海南省の中心部、五指山市はこのほど、市内の初保村から朗報を受け取りました。地元で有名な「船形家屋」群の保護修復工事が順調に進んでいます。これまでに45軒の村民の家の屋根が修復され、8月末までにその数は49世帯に増える見込みです。
初保村は五指山の熱帯雨林の奥深くに位置し、黎族の伝統的な村です。海南省土着の黎族は人口が150万人を超えます。
約850年前の古い中国の書物『桂海虞衡志』(広西地方官吏の記録)に黎族の「船形家屋」が記載されています。山林に暮らす黎族の祖先は、木材、竹、籐などの熱帯雨林で手に入る材料を使って茅葺き屋根を建てました。木造船をひっくり返したような家屋は「船形家屋」と呼ばれていました。
五指山市委員会宣伝部(The Publicity Department of Wuzhishan Municipal Committee)は、これらの船形家屋は防湿性があり、断熱性に優れているため、内部は冬暖かく、夏涼しく、解体や再建も容易で、数千年にわたり高温多雨の熱帯雨林で存続した黎族の知恵を反映していると紹介しています。米国人宣教師Benjamin Couch Henry氏は著書『Ling-Nam: Or Interior Views of Southern China, Including Explorations in the Hitherto Untraversed Island of Hainan(嶺南:あるいは中国南部の内部、これまで未踏の海南島の探訪を含む)』の中で、広くて風通しの良い船形家屋が黎族の身体の健康に寄与したと述べました。
海南島の民族居住地の経済・社会の発展に伴い、かつては島の山岳熱帯雨林に広く見られていた船形の家屋は、徐々にレンガ造りの家屋に取って代わられてきました。
海南省は船形家屋の建築技術を保存するため、数多くの研修コースを開催してきました。「黎族の伝統集落」は2022年、正式に世界遺産暫定リストに登録され、五指山市初保村は推薦地内で黎族の歴史と文化に関わる伝統的な村落に認定されました。五指山市は2023年、初保村の船形家屋の総合修復プロジェクトを開始しました。
五指山市が周辺の観光産業開発を計画していることから、初保村は近年、複数の観光企業を誘致し、実現可能性調査を行っています。村の幹部Dang Keqiangさんは「初保村には階段状の滝があり、ここの空気はとても良く、マイナスイオンを多く含むので、キャンプに来る人が多く、空き地は車でいっぱいです」と語りました。村民は観光客の流入に大喜びで、初保村の住人Wang Yongyiさんは「どの家族も観光客が来ることをとても喜んでいます」と述べました。
ソース: The Publicity Department of Wuzhishan Municipal Committee
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