「2024年度省エネ大賞」で「省エネルギーセンター会長賞」を受賞しました

大和ハウス工業

2024年12月16日

大和ハウス工業株式会社

代表取締役社長 芳井敬一

大阪市北区梅田3-3-5

 大和ハウス工業株式会社(本社:大阪市、社長:芳井敬一)は、2024年12月16日、「分譲マンション『プレミスト』でのゼロエネルギー・マンション(ZEH-M(※1))100%の実現」が、「2024年度省エネ大賞」(製品・ビジネスモデル部門)の「省エネルギーセンター会長賞」を受賞しましたので、お知らせします。

 あわせて、未来工業株式会社(本社:岐阜県安八郡輪之内町、社長:中島靖、以下:「未来工業」)および株式会社大阪テクノクラート(本社:堺市、社長:西島一幸、以下:「大阪テクノクラート」)とともに行った「工場低温排熱と再生可能エネルギーによる工場の脱炭素化」も、同賞(省エネ事例部門)の「省エネルギーセンター会長賞」を受賞しました。

※1.ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス・マンションの略称。断熱性・省エネ性能を高め、再生可能エネルギーなどにより、エネルギ―収支ゼロを目指す集合住宅。当社は、全住戸で断熱性能基準をクリアし、住棟全体で一次エネルギー消費量を20%以上削減する「ZEH-M Oriented」以上の仕様を採用。

 

1.「分譲マンション『プレミスト』でのZEH-M100%の実現」での受賞について

 当社グループは、創業100周年にあたる2055年を見据えた環境長期ビジョン“Challenge ZERO 2055”を策定し、環境負荷“ゼロ”の実現を目指しています。その一環として、2022年5月に公表した「第7次中期経営計画」では、2026年度に分譲マンション「プレミスト」においてZEH-M仕様の採用率を100%とする目標を掲げていましたが、2023年2月には、目標を2年前倒しし、2024年度以降に着工する「プレミスト」でZEH-M仕様を採用する計画を発表。地域特性や建物規模などに応じて、ZEH-Mが実現できる外皮断熱材や省エネ設備などの仕様の社内標準化を進めるとともに、ZEH-M事例の社内共有や事業所を対象にした研修などを実施してきました。

 2023年4月には、住宅トップランナー制度(※2)の対象に新たに分譲マンションが追加されたことで、環境への意識や機運がさらに高まったことも受け、さらなるZEH-Mへの取り組みを加速させたことで、2023年度に着工した「プレミスト」において、ZEH-M率(※3)は100%を達成しました。

 こうした取り組みが高く評価され、この度「2024年度省エネ大賞」(製品・ビジネスモデル部門)の「省エネルギーセンター会長賞」を受賞することとなりました。

※2.国土交通省が住宅の省エネ性能向上のための基準を定め、その基準に照らして建築事業主に勧告することができる制度。

※3.プレミストの総戸数に占める、ZEH-Mを実現した戸数の割合

合計27棟8035戸(2024年3月末時点)

 

【「プレミスト」におけるZEH-Mの取り組み実績】

 

事務局からの評価コメント

 本応募「プレミスト」は、2050年カーボンニュートラル実現を目指しZEH-Mに取り組んでいる同社の分譲マンションである。ZEH-Mに必要な「外皮断熱強化」「省エネ設備導入」「再エネ導入」に対して、建物性能・仕様を社内で基準化し、気候条件の厳しい寒冷地エリア(北海道)を含めた全国事業所での実施体制を構築した。その結果、同社における2026年にプレミストで「ZEH-M100%実施」という目標を前倒しし、2023年度に本体着工した全てのプレミストでZEH-Mを達成した。省エネ性能といった点で今まで普及が遅れていた分譲型マンションにおいて、本製品は環境負荷削減と、温熱快適性・省エネなどの生活品質向上を実現できるZEH型の建築物といえる。

 

2.「工場低温排熱と再生可能エネルギーによる工場の脱炭素化」での受賞について

 当社グループはカーボンニュートラルの実現を目指し、2030年度までに全事業における国内の建物を原則ZEHおよびZEB(※4)仕様とすることで、まちづくりにおける温室効果ガス排出量を2015年度比で63%削減する目標(SBT(1.5℃水準)認定(※5)取得)を設定しています。当社グループは事務所や工場、商業施設など多様な用途の自社施設のZEB化を推進し、自社施設で検証した「省エネ」・「再エネ」・「蓄エネ」の成果をまちづくりに活かすことで温室効果ガス削減を推進しています。

 その一環として、当社は未来工業の垂井工場において、大阪テクノクラートと協力して、地中熱(井水)と生産設備の低温排熱を、水冷ヒートポンプで場内の冷暖房や生産設備の冷却に効率的に活用する「地中熱・排熱利用熱供給システム」を構築しました。

 当社は自社施設などで検証した「地中熱・排熱利用熱供給システム」や「自然採光ブラインド」などの省エネルギー対策の提案、設計・施工を行い、大阪テクノクラートは地中熱と排熱を利用した空調システムに関する技術的アドバイスと施工を行いました。その結果、未来工業では、垂井工場でシステムを構築し、茨城・熊本の2工場でもシステム改良・改修したことで、一般的な建築物(※6)と比較してあわせて年間1,000tを超えるCO2排出量を削減することができました。

 こうした取り組みが高く評価され、この度「2024年度省エネ大賞」(省エネ事例部門)の「省エネルギーセンター会長賞」を3社で受賞することとなりました。

※4.ネット・ゼロ・エネルギービルの略称。建物で消費する年間の一次エネルギーの収支をゼロにすることを目指した建物のこと。

※5.世界の気温上昇を産業革命前より1.5℃に抑える水準の科学的根拠に基づいた温室効果ガス削減目標。

※6.国土交通省が公布した「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律」で定める基準建物。

 

事務局からの評価コメント

 本応募は、電設資材などの製造・販売を行っている工場における地中熱や井水の活用を中心とした省エネの取り組みである。同社では、床面積33,000 ㎡の工場新設に伴い、井水熱利用や暖房期のポンプ排熱のHP(ヒートポンプ)への4つの活用などを行い、エネルギーの効率的な使い方を達成。同社ではこの成果をベースに、他の既工場についても地下水熱あるいは地中熱の自然熱を活用したHP化に取り組み、工場3箇所合計で551kL、削減率 31.2%の省エネを達成したとしている。本活動は、各地の立地条件をふまえ、可能な限り自然エネルギーを活用した他者の参考となる取り組みといえる。

 

「省エネ大賞」について

 本表彰は、一般財団法人省エネルギーセンターが実施(後援:経済産業省)しているもので、国内の産業・業務・運輸部門に関する企業、工場、事業などの省エネルギーを推進している事業所および省エネルギー性に優れた製品を開発した事業所の活動を表彰することにより、省エネルギー意識の浸透、省エネルギー製品の普及促進、省エネルギー産業の発展および省エネルギー型社会の構築に寄与することを目的としています。

 

当社の「省エネ大賞」受賞実績

2012年度

経済産業大臣賞

 

ZEB実現を目指す自社オフィスでの「Smart-Eco Project」の推進

2013年度

経済産業大臣賞

 

次世代省エネ工場の商品化に向けて

~自社工場でのエネルギー最小化への取り組み~

2014年度

経済産業大臣賞

 

自然採光システムによる省エネ照明と快適性向上

2016年度

省エネルギーセンター会長賞

 

大型物販店舗におけるZEB化推進

2019年度

省エネルギーセンター会長賞

 

自社ビルにおけるZEB化と電力自立への挑戦

2022年度

省エネルギーセンター会長賞

 

全国展開するオフィスのZEB化普及の取り組み

2023年度

省エネルギーセンター会長賞

 

研究施設「大和ハウスグループ みらい価値共創センター」

2024年度(今回)

省エネルギーセンター会長賞

 

・分譲マンション『プレミスト』でのゼロエネルギー・マンション(ZEH-M)100%の実現

省エネルギーセンター会長賞

・工場低温排熱と再生可能エネルギーによる工場の脱炭素化

 

 

 

 

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