EY Japan、全国に先駆け運用を開始した 広島県のインフラマネジメント基盤「DoboX」を支援

EY Japan

EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長 近藤 聡、以下EYSC)は、広島県がEYSCの技術的な支援を受け、公共土木施設などに関する情報を一元化・オープンデータ化し外部システムとのデータ連携を可能とするインフラマネジメント基盤「DoboX(ドボックス)」の事例を公開しましたのでお知らせいたします。

 

<DoboXについて>

広島県の建設分野でのDX取り組みで誕生した「DoboX」は、浸水想定区域や土砂災害警戒区域などの災害リスク情報や、公共土木施設などの情報を3Dマップや地図上で確認することができるインフラマネジメント基盤です。「土木×DX」で「ドボックス」と命名されました。これまで行政内部で利用していた情報をオープンデータ化することで、県民や民間企業、研究機関など誰でも利用することが可能です。

 

DoboXシステム概要図(広島県土木建築局提供)

 

<DoboX導入経緯>

2018年に起こった「平成30年7月豪雨(西日本豪雨災害)」では、西日本を中心に甚大な被害をもたらし、広島県でも全域で土砂災害や河川の氾濫が多数発生しました。ハードの整備にデジタル技術やデータを計画的に活用することや、維持管理をより効果的・効率的に推進すること、また災害リスク情報などの的確な発信や防災教育の高度化など、ソフト対策のさらなる充実・強化が急務となりました。

 

デジタル化やデータ利活用については、個々の業務ごとにシステム化や効率化を進めてきましたが、書面や対面で行う業務が多くあり、また、道路や河川などの分野ごとにシステムが構築されていたため、分野間でのデータ連携はもとより、国や市町などの施設管理者間の連携ができず、オープンデータ化も進んでいない状況でした。

 

こうした状況を改善し、県民の安全・安心、利便性の向上、新たなビジネスモデルの転換を目指しました。そのために、インフラデータを官民で利活用できる仕組みがまず必要だと判断し、全国に先駆けてインフラ分野に特化したデータ連携基盤を構築することとなりました。

 

<EYSCの支援>

DoboXは、構想から運用開始まで約2年と、非常に短い期間で構築されました。EYSCは、システム開発にあたる基本事項の確認業務、仕様などの詳細調整業務、また構築に伴う技術支援など一連のプロセスについて広島県を支援しました。

 

基本事項の確認業務では、DoboXに必要な機能を明確にするため、保有データの棚卸しや先行事例の調査を支援しました。具体的には、土木建築局内のすべての課と、インフラデータと親和性が高いデータを保有されている企業局や農林水産局、危機管理監も含めて、全部で18の課が保有されている49のシステムとデータについてヒアリングを行い、システム構成や運用状況、データ形式などの現状と、連携に当たっての課題を取りまとめました。また、国内外での先行事例を60件ほど調査して、データプラットフォームの活用事例や運営体制などを整理しました。その中から広島県が目指している取り組み像に近い5つの事例を選び出し、システムの詳細やデータ連携の可能性などについて個別のヒアリングを実施しました。これらの調査結果を踏まえ、データカタログ機能やアプリケーション機能といった、基盤に必要となる機能を整理する作業を支援しました。

 

<DoboX現在の状況と今後>

2022年6月28日に運用を開始したDoboXは、当初は月5,000回程度のダウンロードでしたが、今では当初の想定を大きく上回り、月に約15万回にまで達しています。ダウンロードされたデータは地域の防災活動、民間企業の設備被災リスクの確認、大学での研究活動など、幅広い用途に活用されています。さらに、DoboXのデータを活用した民間企業による観光ナビアプリや防災アプリといった、新たなサービスの提供にも発展しています。さらに、データ利活用に関するイベントの開催など、県民の暮らしに新たな付加価値をもたらす活動を続けています。

 

EYSC リスク・コンサルティング パートナー 森 勇雄のコメント:

「このたび、全国に先駆けてインフラ分野に特化したデータプラットフォームの構築を支援させていただき、広島デジフラ構想の実現に向けた支援ができたことを大変光栄に思います。運用開始以降、DoboXは建設分野にとどまらず、防災や観光など多岐にわたる分野でのサービス提供の基盤として利用が拡大しており、その成果に私たちも感慨深いものがあります。EYSCのパブリックアジェンダのチームでは、インフラの老朽化をはじめとする社会インフラ整備に関するリスクに対し、専門的な知見と制度設計の支援から、デジタル化を含む事業実行の支援に至るまで、包括的なサービスを提供しています。今後も、社会インフラの安全性、公平性、充足性の向上に寄与し、持続可能な社会の実現に向けて貢献してまいります」

 

 

広島県DoboXについては下記をご覧ください。(広島県WEBサイト)

広島県 インフラマネジメント基盤 DoboX 

 

広島県土木建築局 とEYSCのDoboXについての対談記事については下記をご覧ください。

新たなイノベーションの創出に向けた都道府県初のサービスとは? | EY Japan

 

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