主催:一般財団法人国際開発機構(FASID)、第29回国際開発研究大来賞 決まる~12月8日発表~

『リベラルな帝国アメリカのソーシャル・パワー:フォード財団と戦後国際開発レジーム形成』牧田東一 著

2025年12月8日

一般財団法人国際開発機構(FASID)

                                                                                                国際開発機構(FASID)では、第29回 「国際開発研究 大来賞」 受賞作品を選出しました。

2025年12月8日に、同受賞作品を発表します。

本賞は、国際開発分野における研究奨励と促進・良書の発掘に資するため、当該分野の課題に関する優れた指針を示す研究図書を顕彰するものです。

受賞作品著者には 正賞(楯)および副賞(50万円)を、同出版社には記念の楯を贈呈します。

 

リベラルな帝国アメリカのソーシャル・パワー -フォード財団と戦後国際開発レジーム形成』

牧田 東一   明石書店

https://www.akashi.co.jp/news/n62743.html

 

 

この受賞を祝し、表彰式典・記念講演会 「国際開発の始まりと終焉? -アメリカ帝国の始まりと終わり」を2026年1月16日(金)に開催します。

(13:30~、於:日比谷図書文化館、ハイブリッド形式)

メディア取材、プレス各位、当該研究に関心がおありの皆さまのご参加を歓迎します。

https://www.fasid.or.jp/okita_memorial_prize/3_index_detail.php

(参加無料・12月10日(水)FASID webからご来場とオンライン参加  いずれも申込受付開始)

 

【選 評】 政策研究大学院大学  名誉教授  客員教授  大野 泉

本書は、フォード財団を事例に、戦後アメリカの巨大民間財団がどのように誕生・運営され、冷戦期アジアで国際開発とソフトパワー形成にいかなる役割を果たしたのかを描いた歴史研究である。同財団が所蔵する膨大な資料や関連文献、著者自身の現地調査に基づく力作で、1950~60年代におけるインド、ビルマ(ミャンマー)、インドネシア、日本での活動を丹念に綴っており、史料としても貴重である。

本書の卓越性は、民間財団を単なるフィランソロピーの担い手ではなく、リベラルな国際秩序を支える「ソーシャル・パワー」として捉えなおした点にある。冷戦下で援助が外交戦略と結びついた時期に、フォード財団は非同盟を掲げたアジアの新興独立国を自由主義圏に引き寄せる米国政策を背景に、各国の指導層と緊密なネットワークを構築し、国家開発プロジェクトに深く関与した。つづく↓

選評: https://www.fasid.or.jp/okita_memorial_prize/5_index_detail.php#award-28

  

【大来賞は】  当財団初代評議員会会長・元外務大臣 大来佐武郎氏を記念し、1997年創設。開発援助を含む国際開発分野における課題を主たるテーマとする研究図書であって、過去1年間(第29回は2024年4月から2025年3月)に初版が国内で市販された日本語の研究図書を対象に公募しました。多くの皆さまからのご推薦、ご応募に御礼申し上げます。

 

【2026年度は、第30回】  国際開発の課題は一層複雑となっておりますが、より多くの方が当該分野に関わり、研究がさらに深まるよう、その奨励・支援に資することが本賞の使命と改めて認識しております。第30回記念年の受賞候補作品について、このたび公募を開始します。皆さまから良書のご紹介・ご推薦を歓迎します。 つづく↓

募集案内: https://www.fasid.or.jp/okita_memorial_prize/2_index_detail.php

 

〔おおきた さぶろう〕 1914年旧満州大連市生まれ。1937年東京帝国大学工学部卒業、逓信省入省。戦後は、経済安定本部、経済企画庁にてエコノミストとして活躍。1963年同庁総合開発局長退官、1964年日本経済研究センター理事長就任、南北問題や開発援助分野で活躍。国際開発計画委員会(ティンバーゲン委員会・ピアソン委員会)の委員や、『成長の限界』を刊行したローマクラブのメンバーを務める。1971年国際開発センター理事長、 1973年海外経済協力基金総裁など歴任、1979年大平政権にて外務大臣(~80年)。その後も国際大学学長、対外経済問題諮問委員会座長、FASID初代評議員会会長、国際開発学会会長等、国際開発分野で数多くの足跡を残す。1993年逝去。

 

【国際開発機構(FASID)とは】 1990年設立、国際開発を支える人材の育成と研究、知識・情報の発信を通じて世界中の人々が平和で豊かに暮らせる社会の実現に貢献してきました。現在は、政府開発援助(ODA)実施から企業の途上国ビジネス支援、博士の学位取得を支援する奨学金、優れた研究図書を顕彰する国際開発研究大来賞等を行っています。

 

【 第29回 審査委員会 】

委員長 杉下 恒夫 (FASID理事長)

委 員 絵所 秀紀 (法政大学比較経済研究所客員研究員)

大野泉 (政策研究大学院大学名誉教授客員教授)

北野 尚宏 (早稲田大学理工学術院国際理工学センター教授)

滝澤 三郎 (東洋英和女学院大学名誉教授 ケア・インターナショナル・ジャパン副理事長)

朝戸 恵子 (FASID 専務理事)

 

【国際開発研究大来賞 これまでの受賞作品】

https://www.fasid.or.jp/okita_memorial_prize/4_index_detail.php

 

*くわしくは、本賞ホームページ(https://www.fasid.or.jp/okita_memorial_prize/)をご覧ください 。

 

~ 本事業には 公益財団法人 三井住友銀行国際協力財団より助成を受けています ~

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