
今回は、プレスリリースに取り上げられやすいネタ・リリース内容にフォーカス。
広報初心者の方もご安心ください。プレスリリースの「基本のキ」を押さえるだけでなく、どのような情報がメディアに響くのかもわかりやすく解説しています。広報活動の一歩を踏み出す方も、すでにリリース配信を行っている方も、ぜひご一読ください!
目次
1. プレスリリースと「記事化」の関係性

(1)そもそもプレスリリースとは
プレスリリースは、企業や団体が新商品・新サービス、イベント開催、経営・人事情報などの新情報をメディアに向けて発信する公式文書のことです。
広告と違い、メディアによる客観的な報道を通じて、社会的な認知拡大や信頼性の向上につなげることを目的としており、メディア掲載(記事化)につながる重要な役割を担います。
詳しくは以下の記事をご覧ください
プレスリリースとは?配信の効果、メディア掲載のポイントを解説
(2)記事化とは?
「記事化」とは、企業の情報が新聞・テレビ・Webメディアなどに記事として取り上げられることを指します。
広報活動において重要視されるのが、この「記事化率」。
その最大のメリットは、高い信頼性とコストパフォーマンスにあります。広告と違い、客観的な視点で報道されるからこそ、読者の信頼を得やすく、長期的なブランド価値向上にもつながります。
2. メディアに取り上げられるプレスリリースとは

プレスリリースのネタには「記事化されやすい共通点」があります。
記者が「ニュース性」「社会性」「トレンド性」を感じられる内容であるかどうかが鍵です。
具体的には、以下のようなテーマが挙げられます。
メディアに取り上げられやすいネタ10個
- 新サービスや新商品の発表
- キャンペーンや新CM の発表
- イベント開催前後の報告
- 商品やサービスの売れ行きが好調というお知らせ
- 会社の経営計画や決算、社名変更等の発表
- 他社との業務提携、新会社設立
- 人事の発表
- 社会貢献や地域活動
- 独自調査やアンケート
- 季節性のあるトレンド情報
これらに該当する情報をリリースに盛り込むことで、メディアの目に留まりやすくなります。
次の章では、実際にどのような方法で「記事化」を狙えるのかをご紹介します。
プレスリリースのネタについて、以下の記事がお役立ていただけます。あわせてご覧ください。
「プレスリリースのネタ10選!ネタ探しの方法や取り上げられやすいポイント」の記事を見る
3.「記事化」される方法

自社の情報をメディアに掲載してもらうには、さまざまなアプローチがあります。主な方法は以下の5つです。
- メディアにプレスリリース送付をする
- 自社サイトにプレスリリースを掲載する
- 自社SNSやブログに投稿する
- プレスイベントを開催する
- メディアキャラバンで記者に直接アプローチする

1〜3は、プレスリリースの配信を通じた受動的なアプローチです。
一方、4〜5は広報担当者が自ら動き、メディアとの接点をつくる能動的な方法になります。
最近ではSNSで話題となった情報から記者が取材依頼をするケースや、展示会での出展をきっかけにメディアに掲載されることも増えています。多様な手段を柔軟に活用することが成功の鍵です。
メディアに直接訪問する「メディアキャラバン」について、以下の記事に詳しくまとめています。ご参照ください。
「メディアキャラバンとは?直接会うメリットを生かそう」の記事を見る
4. メディアの種類と特徴

メディアによって、求める情報や表現方法は大きく異なります。以下の3つのメディアカテゴリを押さえておきましょう。
- 4大マスメディア(新聞・テレビ・雑誌・ラジオ):信頼性が高く、広範囲への影響力がある。
- Webメディア:速報性に優れ、ターゲットを絞った情報発信が可能。
- ソーシャルメディア:ユーザー発信の拡散力があり、リアルタイム性が特徴。
それぞれの特性を理解し、訴求内容に応じたアプローチを行うことが効果的です。
各メディアの詳しい内容について、下記の記事に詳しくまとめてあります。あわせてご確認ください。
- 4大マスメディア(新聞・テレビ・雑誌・ラジオ)
- Webメディア
- ソーシャルメディア
5.「記事化率」を高める最大の要はプレスリリースの「選定」

どんなに内容が良くても、メディアに届かなければもったいないですよね。
実は、記事化されるかどうかは「書き方」だけでなく、「どんなプレスリリースを出すか」にも大きく左右されます。
押さえておきたい基本と、記者に響くポイントをわかりやすくご紹介します。
(1)プレスリリースの書き方
プレスリリースの基本的な構成は以下の5点です。
- 発信日・発信者
- タイトル・見出し
- リード文
- 本文
- 問い合わせ先

さらに、記者に読まれやすく、記事化されやすいリリースにするためのポイントも押さえましょう。
- タイトルは30文字前後にまとめる
- 本文やリード文は結論を先に書く
- リード文は「5W1H」で構成する
- 画像や図表を効果的に使う
- 広告表現や専門用語は避ける
- 数値や根拠を明記する

プレスリリースの作成方法や書き方について、以下の記事にそれぞれ詳しくまとめてあります。ご参照ください。
「プレスリリースの書き方11のポイント!基本の5構成と記者に取り上げられるコツ」の記事を見る
「【初心者必見】記事になりやすいプレスリリース本文の書き方」の記事を見る
「【図解付き】これを押さえればOK!プレスリリースを書く時の10のチェックポイント」の記事を見る
(2)プレスリリースの配信方法
現在の主流はメール送付ですが、FAXや郵送に対応しているメディアもあります。
PDFファイルの容量に注意し、読みやすさを意識することが大切です。
また、プレスリリース配信サービスを利用すれば、一括で複数メディアに配信可能です。
共同通信PRワイヤーでは、約1,500件のメディアに向けた一括配信に対応しており、記事化率の高さも特徴です。
プレスリリースの送付方法は、以下の記事をご参照ください。
「例文あり!プレスリリースをメールで送る方法」の記事を見る
「プレスリリースを郵送するのはどんな時?郵送の方法やメリットとデメリットを解説」の記事を見る
「プレスリリースをFAXで配信する方法!注意点とメリット・デメリットを解説」の記事を見る
(3)最適なプレスリリースの選定
どれだけ内容が優れていても、選ぶプレスリリース配信サービスによっては、思うように記事化につながらないこともあります。
情報をしっかり届けるためには、サービスの特性を見極めることが大切です。
6. メディアリレーションズの重要性

「記事化」には、単にプレスリリースを送るだけでなく、「記者との信頼関係=メディアリレーションズ」が重要です。
メディアごとの特色を理解し、相手の関心に合った情報を提供することで、記者との関係性が深まります。継続的なコミュニケーションが、記事化の可能性を高めるのです。
メディア側が求める情報を把握し、必要なときにすぐ提供できる状態を作る。これが、広報担当者に求められる“仕込み”の力です。

メディアリレーションズについて、以下の記事が参考になります。あわせてご覧ください。
「メディアリレーションズで大切なこととは?メディアとの関係構築に必要なポイント7選」の記事を見る
7. 「記事化」を狙い戦略的なPR活動を行おう

「記事化」を通じて得られるメリットは非常に大きく、広報活動の中核とも言える存在です。
その実現のためには、戦略的に情報を発信する視点が必要です。誰に届けたいのか、どんな価値を伝えたいのかを明確にし、プレスリリースを軸にPR活動を展開していきましょう。メディアリレーションズや情報の選定、タイミングも意識しながら、成果につながる広報活動を目指すことが重要です。
とはいえ、「プレスリリースってどう書けばいいの?」という広報初心者の方も多いはず。
そんな方には、まずプレスリリースの基本を学ぶことから始めるのがおすすめです。
共同通信PRワイヤーでは、プレスリリース作成の基本やメディア視点での書き方を解説する無料セミナーを、オンデマンド形式で配信中。YouTubeでいつでも視聴可能です。この機会にぜひご登録ください。
【メディア視点が分かる!新人担当者がおさえておきたい「プレスリリースの基本とポイント」 セミナー説明動画】に申し込む