健康総合企業を標榜する株式会社タニタ（東京都板橋区前野町１－１４－２、社長・谷田千里）と学校法人服部学園　服部栄養専門学校（東京都渋谷区千駄ヶ谷５－２５－４、理事長・校長・服部幸應）は、タニタ食堂の多店舗展開を視野に入れた人材育成や食育事業について包括的な業務提携契約を締結しました。タニタでは健康的な食事の在り方を提案するタニタ食堂の多店舗展開を目指していますが、そのキーとなる人材育成が思うように進まず、多方面からの出店要請に応えられないのが現状です。一方で服部栄養専門学校も食育を通じて、和食文化を広く伝えていこうという事業を立ち上げようとしていたこともあり、人材の育成・活用の領域で両社の目的が一致し今回の提携に至りました。

両社が連携し開設する「タニタシェフ育成コース」は、この課題を解決する新たな育成プログラムです。講師は主にタニタの社員食堂担当栄養士である荻野菜々子と、丸の内タニタ食堂のチーフである加藤めぐ美が務めます。講座は５月にスタートし、受講期間は２カ月。カリキュラムは全２０単位（１単位３時間）で、実習形式によりタニタ食堂の３１定食の調理法を習得できるように設計しています。１講座当たりの受け入れは最大２０人。受講料は５５万円（基本料金、税抜き）を予定しています。

タニタ食堂のメニューは調理法に独自ノウハウがあり、これを本プログラムの中で定量化し徹底することで品質管理が可能になるとみています。コース終了後、修了試験に合格した受講生には認定証を授与。受講者は外食・給食事業やディベロッパーなどの法人を対象に、原則として５年以上の調理経験者を条件としています。認定後には、タニタ食堂の出店かメニュー提供のいずれかが可能となる２パターンの契約を準備しています。

また、食育事業については服部栄養専門学校が全面協力する食に特化した人材情報サイト「食おしごと」（運営：株式会社食育ずかん、ＵＲＬ：http://www.shoku-job.com、２０１４年５月中旬オープン予定）とコラボレーション。登録している管理栄養士や食育インストラクターなどに対して、今後、タニタが法人向けに普及を進めている健康管理ソリューション「健康プログラム」で実施するセミナーや拡大する食ビジネスに関わるスタッフとして活躍の場を提供していきます。また、親子の食育プログラムなど今後いくつかの食育講座を服部学園と共同で開設していきたいと考えています。

タニタでは、今回の取り組みでフランチャイズ（ＦＣ）方式によるタニタ食堂の店舗展開ができるとみており、これまでの出店要請に柔軟に応えられるようになると考えています。既にこのプログラムを使って出店を予定している法人もあり、タニタが目指す４７都道府県に１店舗ずつ展開する食堂プロジェクトに拍車がかかることを期待しています。