見えなかった指紋が浮かぶ新装置 早大理工・宗田研、科警研などと開発
2015/02/17
早稲田大学広報室広報課
現場の物証を非破壊・非接触で回収する最新鋭システム
ハイパー・フォレンシック・イメージャー
安全・安心な社会を支える革新的な指掌紋検出装置
早稲田大学理工学術院・宗田孝之教授(先進理工学部)は、JFEテクノリサーチ㈱と科学警察研究所との共同研究で、建物の壁や、公共交通機関などの切符の磁気面などからの指掌紋検出、また重なった指掌紋の分離検出を可能とする、光スペクトル計測技術を応用した装置「ハイパー・フォレンシック・イメージャー」を開発しました。本装置は、現場に残されたヒト由来成分、すなわち指掌紋や体液等に含まれる脂肪やたんぱく質(アミノ酸)を非破壊かつ非接触に分析することが可能であり、またスーツケース程度にコンパクトに収納できるため可搬性にも優れています。 DNA型鑑定精度が飛躍的に向上した現在でも、「万人不同、終生不変」の指掌紋は、様々な犯罪・事故現場において被疑者等の特定につながる有力な現場鑑識資料となっています。本装置は鑑識能力の質を高め、被疑者特定・検挙に大いに威力を発揮する可能性があり、ひいては犯罪者に対する抑止力という波及効果をもたらし、安全・安心な社会の実現に資することが見込まれます。また、多数の犠牲者が出る自然災害でも、本装置にさらなる改良を加えれば遺体の指紋を正確に撮像し二次元展開することができ、指紋による身元確認時間を著しく短縮できると推測されます。さらに潜在指掌紋が発する蛍光スペクトルから、印象時期を特定できる可能性も秘めており、今後の挑戦課題といえます。 本装置は2014年10月末より、科学警察研究所などとの合同実証実験を開始しています。
※本成果は、文部科学省の平成23年度に採択された社会システム改革と研究開発の一体的推進による「安全・安心な社会のための犯罪・テロ対策技術等を実用化するプログラム」の一環として、得られたものです。
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