超伝導体Sn1-xAgxTeの高圧合成に成功~トポロジカル結晶絶縁体の超伝導化に新ドーピング手法~
20160328
首都大学東京
【研究成果報告】超伝導体Sn1-xAgxTeの高圧合成に成功~トポロジカル結晶絶縁体の超伝導化に新ドーピング手法~
首都大学東京 理工学研究科 電気電子工学専攻 水口佳一助教らの研究グループは、トポロジカル結晶絶縁体であるSnTeにAgを部分置換することで、新しい超伝導体Sn1-xAgxTeを合成することに成功しました。
トポロジカル結晶絶縁体として注目されているSnTeは、SnをInで部分置換することで超伝導化することが知られており、トポロジカル超伝導体である可能性が示されています。一方、SnTeを超伝導化するドーピング手法はIn置換に限られており、超伝導機構解明を目指すためには新たなドーピング手法によるSnTe系新超伝導体の開発が求められていました。
本研究グループは、高圧合成法を駆使し、常圧環境下では得られないSn1-xAgxTe(x = 0-0.5の広いドーピング領域)の合成に成功し、Sn1-xAgxTeが超伝導体であることを発見した。今回得られたSn1-xAgxTe超伝導体の物性を詳細に研究することで、新たなトポロジカル超伝導体の発見が期待され、また、高圧合成法を駆使したSnTe系新物質のさらなる開拓が期待されます。
【当該研究のポイント】
○研究者について
・首都大学東京 電気電子工学専攻 水口佳一助教、三浦大介准教授
○研究成果のポイント
・トポロジカル結晶絶縁体SnTeを超伝導化する新たなドーピング手法を発見した。
・高圧合成法を駆使した新規超伝導体Sn1-xAgxTeの合成に成功。
・SnTe系の新物質開発に高圧合成法が有効であることを示した。
※平成28年4月 日本物理学会刊行の英文誌「Journal of the Physical Society of Japan」
(オンライン版)に詳細掲載予定。
※詳細は添付PDF資料を参照ください。
本プレスリリースは発表元が入力した原稿をそのまま掲載しております。また、プレスリリースへのお問い合わせは発表元に直接お願いいたします。
このプレスリリースには、報道機関向けの情報があります。
プレス会員登録を行うと、広報担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など、報道機関だけに公開する情報が閲覧できるようになります。
このプレスリリースを配信した企業・団体
- 名称 東京都公立大学法人
- 所在地 東京都
- 業種 大学
- URL https://www.houjin-tmu.ac.jp/
過去に配信したプレスリリース
骨格筋の再生医療に新展開! ―培養筋芽細胞の移植による筋量増加を実証―
1/15 14:00
東京都立大学「知のみやこプロジェクト」の開始について
1/8 14:00
私がAIITを選んだ理由 在学生・修了生インタビューをHP、YouTubeで公開
2024/12/24
第26回 AIITフォーラム:生成AI入門
2024/12/20
磁性元素を含む新しい超伝導体を発見! ~学生実験の自由テーマの中で発見された超伝導体~
2024/12/12
能登半島の地形は地震がつくってきた
2024/12/5
果物の王様ドリアン、開花の秘密は15日程度の乾燥にあり!
2024/11/21
河川合流周辺の農地は高い水害抑制機能を持つ -防災と生物多様性保全の両立に貢献-
2024/11/19
AIITフォーラム:人を測るということ
2024/11/19
令和6年度東京都立大学「グローバル教養講座」特別編を開催します!
2024/10/4
AIITフォーラム:ベンチャーキャピタルが投資するスタートアップ企業とは
2024/9/27