「家庭学習調査 2017」を実施

KUMON

公文教育研究会(代表取締役社長 池上秀徳〔いけがみ ひでのり〕)は、2017年11月、小学校1~3年生のお子さまがいる世帯の母親1,000 人・父親200人を対象に、「家庭学習についての実態調査」を実施しました。

2018年1月30日

株式会社 公文教育研究会

「家庭学習調査 2017」を実施

母親と父親「子どもの生活や学習への関わり方」の違いとは?

公文教育研究会(代表取締役社長 池上秀徳〔いけがみ ひでのり〕)は、2017年11月、小学校1~3年生のお子さまがいる世帯の母親1,000 人・父親200人を対象に、「家庭学習についての実態調査」を実施しました。

この調査は、近年共働き世帯が増加する中にあって、子どもの家庭学習の状況や、母親・父親の意識・行動について、実態の把握を目的に行ったものです。

■【調査概要】

調査方法:インターネット調査

調査対象:小1~小3の子がいる世帯の母親1,000人、父親200人

調査期間:2017年11月24日~11月28日

【データから見えたトピックス】

① 対象の子どもの家庭学習の平均時間(平日)は「35.8分」、家庭学習の頻度は、週平均「5.8日」

② 家庭学習に悩む母親は「42.6%」、家庭学習についての悩みを相談する相手は「配偶者」

③ 子どもの家での過ごし方―父親と母親を比較して

子どもが家で過ごす際に、相手が父親の時と母親の時では過ごし方に違いがありました。

④ 子どもの学習状況の把握―父親と母親を比較して

子どもの学習状況について把握している内容にも父親と母親で明確な差が出ました。

⑤ 学習指導要領の改訂を知らない保護者は「44.9%」

⑥ 「英語の教科化」「プログラミング的思考の育成」「学ぶ方法としてのアクティブラーニング」は認知が高め

⑦ 6割以上の人が現在の生活に不安を感じ、20年後の日本の未来にも暗い見通しを持っている

⑧ 「自分の将来の見通し」よりも「子どもの未来の見通し」の方が明るい傾向がみられる

⑨ 親自身の人生の自己評価は「61点」

⑩ わが子には「コミュニケーション能力」「チャレンジ精神」「積極性」を身につけてほしい

「子どもの家庭学習の現状」と「子どもの家での過ごし方」

①子どもが家庭学習に取り組む頻度は週平均「5.8日」、1日の時間は「35.8分」

子どもたちは、平日を中心にほぼ毎日、家庭学習に取り組んでいるようです。

家庭学習で取り組んでいるのは、「小学校の宿題」(91.9%)のほか、「通信教育の課題」(26.4%)、「小学校の宿題以外の予習・復習」(21.8%)と続きました。

※KUMONでは、家庭学習調査を2015年から行っていますが、ここ3年の推移は以下のとおりです。

   平日の家庭学習時間 平日の家庭学習時間

2015年 32.0分       5.7日

2016年 36.3分       5.9日

2017年 35.8分       5.8日

②家庭学習に悩む母親は42.6%、家庭学習についての悩みを相談する相手は「配偶者」

※「母親がわが子の家庭学習についての悩みを相談する相手」の経年変化

わが子の家庭学習について、「悩んでいる」と回答した母親は、42.6%でした。

その悩みを相談する相手は、「配偶者」と答えた母親が74.4%という結果となりました。

3年間の調査結果を比較すると、家庭学習の悩みを相談する相手として配偶者を挙げる母親は年々多くなっているようです。

わが子を家庭学習のことで「怒ることがある」と答えた母親は全体の61%でした。

怒ってしまう理由の上位3つは以下のとおりでした。

・だらだらとし、集中してできていない(61.8%)

・なかなか宿題(学習)にとりかからない(48.3%)

・字が汚く、乱暴に書いている (42.7%)

③子どもの家での過ごし方―父親と母親を比較して

「子どもの家での過ごし方」を父親との過ごし方、母親との過ごし方で比較してみたところ、ほとんどの項目で母親と過ごすほうがポイントが高かったのですが、「外遊び」、「ゲーム」、「スポーツ」の3項目では父親と過ごす割合が多いという結果が出ました。

④子どもの学習状況の把握―父親と母親を比較して

「子どもの学習状況の把握(認知)」については父親と母親で大きく差が開きました。

これは日常家で一緒に過ごす時間の差であると思われます。

学習指導要領の改訂の認知と評価について

⑤ 学習指導要領改訂を知らない保護者は44.9%

2020年から全国の小学校で実施(2018年から一部小学校で先行実施)の「新学習指導要領」の認知について保護者に聞いたところ、44.9%の保護者が「改訂されることも改訂される内容も把握していない」という結果となりました。

●今回の改訂について「全体として好ましい」と回答した保護者は、46.4%

学習指導要領の改訂について「非常に好ましい」「まあ好ましい」とした方は46.4%、「どちらともいえない」という方は48.1%でした。

⑥「英語の教科化」「プログラミング的思考の育成」「学ぶ方法としてのアクティブラーニング」は認知が高め

改訂内容について認知を聞いたところ、「小学校の外国語教育の教科化」は31.9%、「プログラミング的思考の育成」は30.8%、「学ぶ方法としてのアクティブラーニング」は30.0%の保護者が「知っている」と回答。

また、改訂内容を「評価する」と答えた保護者の割合が高かったのは、「学ぶ方法としてのアクティブラーニング」(32.6%)、「答えが一つではない課題に子どもたちが向き合い、考え、議論をする」(31.5%)など、学び方についての改訂についての評価が高いという結果でした。

保護者の将来の見通しとわが子への期待について

⑦6割以上の人が現在の生活に不安を感じ、20年後の日本の未来にも暗い見通しを持っている。

保護者は、現在の生活や将来についてどのように感じているのでしょうか。

「ふだんの生活についてどのように感じているか?」との問いに6割以上の人が「不安を感じる」と回答。特に不安を感じているのは、「天災」(51.5%)、「自分の老後」(49.8%)、「子どもや孫の将来」(47.3%)という結果でした。

また、「20年後の日本の未来」についても、68.1%の保護者が、現在に比べて「暗いと思う」と回答。その理由として、「今後日本や世界で起きるだろうとされるさまざまな変化」のうち、「デジタル化」「教育無償化」「新しい技術の増加」「グローバル化」は「日本の未来が明るくなっていく」原因として多く選ばれましたが、「高齢化」「少子化」「税金や社会保障費の変化」などは「暗くなっていく」原因として多く挙げられました。

⑧自分の将来の見通しよりも「子どもの未来の見通し」の方が明るい傾向がみられる

自分の将来の見通しは、すべてネガティブな回答が上回ったのに対し、「子どもの将来の見通し」については、すべてポジティブな回答が上回っています。

特に「生きがいを感じる生活をしている」(83.8%)、「世の中の役に立つような生活をしている」(64.2%)等、子の将来には期待も込めて明るい見通しを持っている保護者が多いと考えられます。

⑨親自身の人生の自己評価は「61点」

保護者の人生の評価は平均「61点」でした。

「社会的な地位向上」(「出世している」「自分がやろうとしたことをやり遂げた」「期待通りの生活水準や社会的地位を手に入れた」)以外の項目では、主に自身の効力感をポジティブに捉えている方が多い結果となりました。

「家族の役に立っている」「親に愛されてきた」「自分には長所がある」「家庭に恵まれている」などで特にポジティブ評価が高くなりました。

●教育で最も影響を受けたのは「親に言われたこと」

教育が人生に影響を与えたと答えた方は448名(37.4%)。そのうち、家庭内での教育の影響を受けたという方は68.1%。さまざまな教育体験のうち、「もっとも大きな影響を受けた」のは「親に言われたこと・されたこと」(39.8%)でした。

続いて「学校の部活動」(8.6%)、「友人に言われたこと・されたこと」(8.4%)、「アルバイト」(8.3%)という結果でした。

⑩わが子には「コミュニケーション能力」「チャレンジ精神」「積極性」を身につけてほしい」

親自身が教育で身につけたものは「社会のルールやマナー」「語学力」「教養」ですが、子どもに習得を期待するものは「コミュニケーション能力」「語学力」「社会のルールやマナー」でした。

特に親自身が習得したものと子に習得を期待するもののギャップが大きいのは、「コミュニケーション能力」「チャレンジ精神」「積極性」でした。

詳細は弊社広報メディア『KUMON now!』にて3回にわたり連載します。

http://www.kumon.ne.jp/kumonnow/topics/vol_243/

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