独自技術で多種多様な情報と知識の利活用を実現する新サービスを4月から順次提供、専門業務までも効率化

富士ゼロックス株式会社は、新たな価値提供戦略「Smart Work Innovation(スマートワーク・イノベーション)」を策定、AI(人工知能)およびIoT(Internet of Things)・IoH(Internet of Humans)技術を活用した新たなサービスを4月より順次提供します。

2018年3月7日

富士ゼロックス株式会社

独自技術で多種多様な情報と知識の利活用を実現する

新サービスを4月から順次提供、専門業務までも効率化

―AI・IoT時代における富士ゼロックスの価値提供戦略

 「Smart Work Innovation」で企業の競争力強化を支援―

富士フイルムグループの富士ゼロックス株式会社(本社:東京都港区、社長:栗原 博)は、新たな価値提供戦略「Smart Work Innovation(スマートワーク・イノベーション)」を策定、AI(人工知能)およびIoT(Internet of Things)・IoH(Internet of Humans)技術を活用した新たなサービスを4月より順次提供します。繰り返し作業をはじめとするさまざまな制約から働く人々を解放し、一部の人材に偏在していた専門性を誰もが活用できるように開放、さらには、セキュアな情報流通環境の提供により創造的な働き方への変革を促す有益な情報の収集・解析の提供を行い、企業競争力の強化を実現します。

技術革新とグローバル化で企業競争が激化するなか、業務の効率化や、創造性の発揮を通した競争力強化が求められています。しかし企業の現場では、さまざまな制約が業務のデジタル化や生産性向上を阻害し、人々の時間を拘束しているだけでなく、業務遂行に必要となる専門性が活用しきれず、全体的な組織能力の向上、創造性の発揮を阻んでいます。

富士ゼロックスは、お客様の業種・業務の特性にあったソリューション・サービスの提供を通して、業務の整流化と生産性向上を支援してきました。このたび、「Smart Work Innovation」を展開、永年にわたり研究を続けてきた独自の「Document AI」注1技術、商品提供を通して強化してきた次世代セキュリティー技術、さらには社内外実践を通じ培ったIoT・IoH技術により、ソリューション・サービスの提供価値をさらに向上させます。今後導入する新サービスは、すでに複数のお客様先で実証実験を実施しており、定量・定性的な効果をあげています。今後より多くのお客様の競争力強化を支援していきます。

【提供サービス概要】

1.高精度データエントリーサービス

人の視覚情報処理の仕組みを利用した独自のAI技術により構築した学習済みモデルを用いることで、帳票に手書きで記入された情報を高精度で認識し、コンピューター処理に適した形式に変換するサービスを提供します。金融業や、公共機関、サービス業など手書きの帳票(申込書など)を大量に扱う必要のあるお客様の業務プロセス効率化を強力に支援します。銀行口座開設や公的証明書の申請は、今なお大半が手書きであり、業務効率化の大きな妨げとなっています。たとえば、金融業のお客様と行った検証では、手書き帳票からのデータ入力の生産性を約2倍以上高めることができました。

2.図面情報抽出サービス

独自のレイアウト解析と文字認識技術により、製造業や設備・建設業などの重要文書である図面中のさまざまな場所に記載されている文字情報から、指定の文字列を抽出するサービスです。たとえば、建設業では設置してから数十年が経過した設備を全国に多数抱えており、それらの定期的な、あるいは老朽化にともなう保守を行っています。その際に必要な部材番号や部品などの情報は設置当時の大量な紙図面に残されており、熟練の設計者が多くの労力をかけて抽出しています。本サービスにより、膨大な点数の部材の情報抽出や、交換部材との照合作業などを支援することで、情報確認の精度と作業納期を大幅に改善します。実際にお客様で行った検証では、専門の設計者が検図に費やす期間を約半分に抑えることができました。 

3.専門知識体系化サービス

複数の文書中の語句の関連性を、独自の自然言語処理技術で抽出し、関連する語句同士を紐付けるリンキング技術によりオントロジー注2として体系化することで、従来は専門職の知識や経験に依存していた情報の関連性の発見を、誰でも可能にするサービスです。

たとえば、100を越える国や地域に商品を展開している製造業のお客様は、それらのすべての国や地域の法律に準拠することが求められます。ある国で法改正が行われた場合、その改正がどの商品のどんな仕様に影響があるのか、関係する情報を多くの人と時間をかけて発見したうえで、対応方法を検討する必要がありました。本サービスにより、対象となる法律に関連する商品や情報を迅速に見つけられるようになることで、法改正への対応策検討業務の抜本的な改善が見込まれます。当社内の事例では、製造物に対し、法律で定められた申請書を作成する業務で、関連図面と部品データの整合性確認作業を知識の体系化により自動化し、熟練者の作業時間を80%削減できました。

4.クラウドセキュリティーサービス

セキュア・ネットワーク・アウトソーシングサービス「beat」の長年の運用により蓄積した、お客様環境のセキュリティーを確保するための独自の知見を生かし、オフィス、クラウド、モバイルを統合したセキュアなネットワーク環境を、高速で安定した最新の閉域網として提供します。この閉域網により、インターネット接続のみならずモバイル通信やIoT機器も安心して快適にお使いいただけるようになります。さらに、日々進化する未知のマルウェア攻撃から情報資産を守るサービスなども順次導入していきます。

5.行動分析最適化サービス

企業において、組織の生産性を向上させるために、働き方やコミュニケーションの「質」を高める必要がありますが、見える化が難しく、具体的な施策立案や効果測定に着手できないといった課題があります。当社は、働く人のコミュニケーション量、対話のバランスを、よりよくすることが、労働生産性の向上につながると考え、実証実験を重ねてきました。本サービスでは、社内外の実践を通して培ったIoT・IoH技術を活用し、これまで定量化することが難しかった人と人とのコミュニケーション(対話)の状況や、ワーカーの行動や状態を可視化・分析することにより、働き方改革の具体的な施策立案や効果測定などを可能にします。より質の高いアウトプットが出せるワークスタイルへの変革や、コミュニケーションの整流化による生産性改善、創造性を発揮しやすいオフィス環境の実現などを通して、働き方改革を支援します。

注1:Document AIとは、オフィスに蓄積するドキュメント(文書)から「価値ある知」を抽出し、業務での利活用を実現する富士ゼロックス独自の人工知能技術。インターネットで流通するビッグデータを処理してモデル化する一般的なAIの処理方式とは異なり、オフィス内の質の高いデータを使用するため、比較的少ないデータ量でも、高度な処理が可能。

注2:オントロジーとは、知識をさまざまな概念間の関係として体系付けて表現し、コンピューターでも処理可能としたもの。

※「Smart Work Innovation」について、詳しくは、下記URLをご参照ください。

http://www.fujixerox.co.jp/solution/promotion/innovation/

・Xerox、Xeroxロゴ、およびFuji Xeroxロゴは、米国ゼロックス社の登録商標または商標です。

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