エッジコンピューティングを活用した映像IoTソリューションの実現に向けた実証実験を開始
株式会社NTTドコモは、新たな映像IoTソリューションの実現に向けた実証実験を開始いたしました。また、共同ソリューション検討の促進に向け、Cloudian Holdings Inc.に対し、ドコモの100%子会社である株式会社NTTドコモ・ベンチャーズを通じて、出資しました。
2018年8月30日
株式会社NTTドコモ
エッジコンピューティングを活用した映像IoTソリューションの実現に向けた実証実験を開始
~NTTドコモ・ベンチャーズを通じ、Cloudian Holdings Inc.へ出資~
株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)は、防犯カメラや監視カメラで撮影した映像データの認識や解析を、エッジ内で完結させることを可能とする新たな映像IoTソリューションの実現に向けた実証実験を開始いたしました。また、AI処理を高速に行うGPU(画像処理半導体)を内蔵し、カメラ接続、LTE/Wi-Fi®通信機能を搭載する屋外・屋内用小型装置「CLOUDIAN AI BOX」を活用した共同ソリューション検討の促進に向け、Cloudian Holdings Inc.(以下、Cloudian)に対し、ドコモの100%子会社である株式会社NTTドコモ・ベンチャーズを通じて、2018年7月30日(月)に出資しました。
Cloudianは日本で生まれ、現在はシリコンバレーに本社を置くベンチャー企業です。数百テラバイトからペタバイト超級の映像・画像・ログといった非構造化データマネジメントのために、国内外のクラウドサービスやエンタープライズITが採用するオブジェクトストレージ製品「CLOUDIAN HYPERSTORE」と、GPUおよびLTE/Wi-Fi通信モジュール内蔵、防水・防塵・落雷対策済、AI/IoT用エッジコンピューティング装置「CLOUDIAN AI BOX」を開発提供しています。
防犯カメラや監視カメラで撮影した映像データの認識や解析は、セキュリティー、製造工程における検査、人物検知、店舗におけるマーケティング活用など、幅広い分野への応用が期待されています。しかしながら、大容量の映像データを全てクラウドに転送して処理すると、転送時間がかかって遅延が大きくなるほか、クラウドや回線の負担が過大になるという課題がありました。
そこで、ドコモは本実証実験を通じてエッジ内で処理を行い、クラウドにて補填する構成とし、最適なIoTネットワークの提供を検討します。まず防犯・監視カメラなどのソリューションを検討するため、技術検証および実証実験を開始します。具体的には、「CLOUDIAN AI BOX」にカメラ制御・映像管理、または映像解析・映像認識する機能を持たせることにより、電源さえあれば、既存のカメラが再利用可能で、かつ、有線施設工事などが不要となり、そしてデータ転送を極力行わない映像IoTソリューションを検討します。
今後のIoT・5Gネットワークの構成要素の一つとして、エッジコンピューティングは必須技術になると期待されています。本映像ソリューションの実現により、将来的には、映像だけでなく3D空間認識などの大容量データもエッジで処理でき、汎用的なエッジコンピューティング技術として、これまで設置できなかった場所にもカメラを設置することが可能となります。ドコモは新たな映像IoTソリューションの実現により、監視カメラソリューションをより進化させ、安心安全な社会の実現に寄与してまいります。
*「Wi-Fi」は、Wi-Fi Allianceの商標または登録商標です。
【別紙】
本実証実験における映像IoTソリューションの構成
【参考1】
「エッジヘビーコンピューティング」のメリット
1.AIによる分析処理がエッジで可能に
●従来のインテリジェンスIoT-GW機器ではCPUパワーが足りずに実現できなかった、
エッジヘビーコンピューティングが可能。
• 組み込み型GPU+64ビットCPUを搭載し、処理能力の高いエッジコンピューティングを実現することによって、ディープラーニングの推論処理をエッジで行うことが可能。
•エッジでの暗号処理など負荷の高い処理も可能。
2.リアルタイム処理
●フィードバックが必要な制御系の高速レスポンスが可能。
•例:工場の良否判定・異常検知、侵入者検知、道路の逆走検知など。
3.映像・音・振動などの大量データをエッジで処理
●データ転送量の抑制
●特に高精細カメラ(4Kカメラ)で高いフレームレート(1秒毎のコマ数)が求められる場合は、データ転送が困難なためエッジ処理が有効
• 映像をクラウドに保存したい場合でも、解像度やフレームレートを落すことによって
データ転送量の抑制が可能
●大量のIoTセンサーをエッジで分散処理 (エッジ処理を行わない場合、大量のIoTセンサーから送られる膨大なデータを、クラウドにおいて一局集中処理を行うこととなり、処理量、データ量、および通信量の観点から現実的ではない。)
4.データバッファー機能
●データをエッジのSSDにバッファー(保存領域に一時的に蓄積)
●バッチ処理であれば混雑する時間帯を避け、夜間などに送信することも可能。
• 例:監視カメラにおけるVCA検知(映像の分析/解析し、閾値を超えた場合)や、カメラ機能である動体検知により録画された映像データをローカル(エッジ)に保存。検知アラートをユーザーに知らせ、必要な映像のみを閲覧することが可能。
【参考2】
■Cloudian Holdings Inc.
会社名 Cloudian Holdings Inc.
代表者 Michael Tso, CEO
太田 洋,President
所在地 米国カリフォルニア州サンマテオ および 東京都渋谷区
その他北京(開発・販売・保守拠点)、英国、オランダ、イタリア、ドイツ(各販売拠点)
設立年月日 2013年8月26日
従業員 約150名(契約社員等含む) (2018年8月末時点)
主な事業内容 ・スケールアウト型オブジェクトストレージシステムの開発、販売
・ディープラーニング実行環境用小型エッジコンピューティングボックスの開発、販売 等
■NTTドコモ
会社名 株式会社NTTドコモ
代表者 代表取締役社長 吉澤 和弘
所在地 東京都千代田区永田町2-11-1山王パークタワー
資本金 9,496億7,950万円(2017年3月31日時点)
営業開始日 1992年7月1日
従業員 単独7,767名、連結27,464名(2018年3月31日現在)
主な事業内容 ・通信事業
・スマートライフ事業
・その他の事業
■NTTドコモ・ベンチャーズ
会社名 株式会社NTTドコモ・ベンチャーズ
代表者 代表取締役社長 稲川 尚之
所在地 東京都港区赤坂一丁目12番32号 アーク森ビル31階
資本金 5,000万円(2017年3月31日時点)
営業開始日 2008年2月20日
従業員 20名(2017年3月31日現在)
主な事業内容 ・ベンチャー企業などへの出資を行うコーポレートベンチャーファンドの運営
・協業促進および起業支援プログラム「ドコモ・イノベーションビレッジ」の運営
・上記活動と有機的に連携する積極的な事業開発の推進
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このプレスリリースを配信した企業・団体
- 名称 株式会社NTTドコモ
- 所在地 東京都
- 業種 通信インフラ
- URL https://www.nttdocomo.co.jp/
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