慢性リンパ性白血病の治療薬となる、ベネトクラクスとリツキシマブ併用療法について欧州委員会の承認を取得

アッヴィ

2018/11/19 17:00

2018年11月19日

アッヴィ合同会社

アッヴィ、1つ以上のレジメン治療歴がある慢性リンパ性白血病の治療薬となる、ベネトクラクスとリツキシマブ(遺伝子組換え)併用療法について欧州委員会の承認を取得

●今回の承認はMURANO第III相試験に基づいており、ベネトクラクスとリツキシマブ(遺伝子組換え)併用投与群において、病勢進行または死亡のリスクが83%低下、標準治療の化学免疫療法レジメンのベンダムスチン塩酸塩とリツキシマブ(遺伝子組換え)併用投与群と比較して全生存期間が延長1
●ベネトクラクスとリツキシマブ(遺伝子組換え)併用投与群では、末梢血中の微小残存病変陰性(MRD陰性)(undetectable minimal residual disease、または minimal residual disease negativityとも呼ばれる)の達成率が高く、患者さんの大半(62.4%)が微小残存病変を達成、これに対してベンダムスチン塩酸塩とリツキシマブ(遺伝子組換え)併用投与群では13.3%1
●今回の承認により、ベネトクラクスとリツキシマブ(遺伝子組換え)併用療法は、1つ以上のレジメン治療歴がある慢性リンパ性白血病の治療薬として、24カ月の一定投与期間、従来の殺細胞性の化学療法を含まない、最初の併用療法に

イリノイ州ノースシカゴ、2018年11月1日(米国時間)-グローバルな研究開発型のバイオ医薬品企業であるアッヴィ(NYSE: ABBV)は、1つ以上のレジメン治療歴がある再発/難治性慢性リンパ性白血病(CLL)の治療薬、ベネトクラクスとリツキシマブ(遺伝子組換え)併用療法についてType-II variation申請が欧州委員会(EC)により承認されたことを発表しました。今回の承認により、より多くの患者さんに二次療法となるベネトクラクスの投与が可能となり、医療従事者にとっては欧州連合(EU)において単剤療法として先に承認されたベネトクラクスの適応症よりも、さらに広い範囲の再発/難治性CLL患者さんにベネトクラクスを処方できるようになります。今回の承認は、EUの全28加盟国ならびにアイスランド、リヒテンシュタインおよびノルウェー内で有効となります。

今回のECの承認は、MURANO第III相無作為化臨床試験の結果に基づいています。MURANO試験では、ベネトクラクスとリツキシマブ(遺伝子組換え)併用投与の有効性および安全性を、再発/難治性CLL患者さんを対象に確立している標準治療の化学免疫療法レジメン、ベンダムスチン塩酸塩とリツキシマブ(遺伝子組換え)併用投与と比較しました1。主要解析の時点において、本試験では、ベネトクラクスとリツキシマブ(遺伝子組換え)併用投与群での治験担当医師の評価による無増悪生存期間(病勢進行および死亡のみられない投与期間2)は統計学的に有意な改善[ハザード比(HR):0.17、95%信頼区間(CI):0.11~0.25、P<0.0001]を示し、ベネトクラクスとリツキシマブ(遺伝子組換え)併用投与群では病勢進行または死亡のリスクが83%低下し、標準治療の化学免疫療法レジメン群よりも全生存期間が延長しました(HR:0.48、95% CI:0.25~0.90、全生存期間のデータはフォローアップ中)1

MURANO第III相臨床試験では、微小残存病変陰性(MRD陰性)を副次評価項目として、併用投与終了時に評価しました(9カ月時評価1,3)。本試験でベネトクラクスとリツキシマブ(遺伝子組換え)併用投与群における大半の患者さんが末梢血でのMRD陰性を達成し、その達成率は62.4%であったのに対し、ベンダムスチン塩酸塩とリツキシマブ(遺伝子組換え)併用投与群では13.3%でした1。 MRD陰性とは治療終了後に血液または骨髄中に残っているCLL細胞が白血球10,000個中1個未満と定義されている客観的な指標です 2。本試験に先立ち実施された前向き臨床試験では、MRD陰性を達成した患者さんにおいて臨床アウトカムの改善を示す結果が得られています2

MURANO試験の治験責任医師であり、Peter MacCallum Cancer Centre & Royal Melbourne Hospital(オーストラリア)の腫瘍内科部長でもあるジョン・シーモア医学博士(MBBS, Ph.D.)は次のように述べています。「CLLは再発し、一次治療に対して抵抗性となることがあります。そのため、一次治療以外の選択肢が制限されている患者さんにはさらに効果の高い治療へのニーズがあります。 ベネトクラクスとリツキシマブ(遺伝子組換え)併用療法は免疫化学療法による治療よりも優れており、末梢血および骨髄でのMRD陰性率で示されるような深い奏効を達成することのできる代替の治療選択肢を患者さんに提供します。この併用療法により、化学免疫療法を必要としない一定の期間による治療が可能となります」

CLLは、血液がんである白血病の進行が緩慢な病型で、主に血液および骨髄に未成熟のリンパ球(白血球の一種)が過剰にみられます4。CLLは新たに診断される白血病のうちの約3分の1を占めています5

2018年9月、アッヴィは、医薬品委員会(CHMP)が再発/難治性 CLLの治療薬としてベネトクラクスとリツキシマブ(遺伝子組換え)併用療法の製造販売承認申請に対して承認勧告を採択したことを発表しています。

アッヴィの研究開発担当エグゼクティブ・バイスプレジデント兼最高科学責任者のマイケル・セヴェリーノ医師(M.D.)は、次のように述べています。「ベネトクラクスとリツキシマブ(遺伝子組換え)併用療法の承認は、再発/難治性CLL患者さんに病勢進行を伴うことなく生存期間を確実に延長する機会を提供するという点で重要な一歩となります。ベネトクラクスをより多くのCLL患者さんにお届けすることを心待ちにしています。一方で、血液がんの標準治療を変革する可能性がある研究および開発をさらに継続して進めてまいります」

ベネトクラクスはアッヴィとロシュ社が開発を行っています。米国ではアッヴィとロシュグループの一員であるジェネンテック社が共同販売しており、米国以外ではアッヴィが販売しています。

MURANO試験について
1つ以上のレジメン治療歴がある再発/難治性 CLL患者さん計389例が、多施設無作為化非盲検国際共同第III相MURANO試験に登録されました。この試験は、ベネトクラクスとリツキシマブ(遺伝子組換え)併用投与群(194例)の有効性および安全性を、ベンダムスチン塩酸塩とリツキシマブ(遺伝子組換え)併用投与群(195例)と比較するためにデザインされました。本試験の患者さんの年齢中央値は65歳(範囲:22~85歳)でした1

主要有効性評価項目は治療担当医師(INV)の評価による無増悪生存期間としました。無増悪生存期間の中央値はベンダムスチン塩酸塩とリツキシマブ(遺伝子組換え)併用投与群の無増悪生存期間が17.0カ月であったのに対し、ベネトクラクスとリツキシマブ(遺伝子組換え)併用投与群ではその時点での到達はありませんでした(HR:0.17、95% CI:0.11~0.25、P<0.0001)。追跡調査期間の中央値は23.8カ月間でした(範囲:0.0~37.4ヵ月)。その他の有効性評価項目は、独立中央審査委員会(IRC)の評価による無増悪生存期間、INVおよびIRCの評価による奏効率(完全奏効+骨髄回復が不完全な完全奏効+部分奏効+結節性部分奏効と定義)、全生存期間ならびにMRD陰性達成率でした1

ベネトクラクスとリツキシマブ(遺伝子組換え)併用投与群の安全性プロファイルは、各薬剤の単剤療法投与時の既知の安全性プロファイルと一致していました。ベネトクラクスとリツキシマブ(遺伝⼦組換え)の併用投与を受けた患者さんにおいて、グレードを問わず最もよくみられた副作用(20%以上)は、好中球減少症、下痢および上気道感染でした。ベネトクラクスとリツキシマブ(遺伝子組換え)併用投与を受けた患者さんのうち副作用により投与を中止した患者さんは16%、減量した患者さんは15%、投与を中断した患者さんは71%でした。ベネトクラクスとリツキシマブ(遺伝子組換え)併用投与を受けた患者さんのうち、好中球減少症によりベネトクラクスの投与を中断した患者さんは43%、投与を中止した患者さんは3%でした。ベネトクラクスとリツキシマブ(遺伝子組換え)併用投与を受けた患者さん、またはベネトクラクスの単剤療法を受けた患者さんにおいて最もよくみられた重篤な副作用(2%以上)は肺炎、発熱性好中球減少症および腫瘍崩壊症候群(TLS)でした1

ベネトクラクスについて
ベネトクラクスは、BCL-2タンパク質に対し、選択的に結合および阻害するファーストインクラスの薬剤です。いくつかの血液がんおよび他のがん腫瘍では、BCL-2が過剰発現し、アポトーシスと呼ばれる、がん細胞の自然死または自己破壊の過程を阻止します。ベネトクラクスは、BCL-2タンパク質を標的としており、がん細胞で失われたアポトーシスの過程を回復させる作用があります。

ベネトクラクスはアッヴィとロシュ社が開発を行っています。米国ではアッヴィとロシュグループの一員であるジェネンテック社が共同販売しており、米国以外ではアッヴィが販売しています。これら数社共同でBCL-2研究に取り組んでおり、ベネトクラクスは種々の血液がんおよび他のがんを対象とした複数の臨床試験で現在評価されています。

ベネトクラクスは、米国を含め50を超える国で承認されています。アッヴィとロシュ社は現在、治療を必要とするさらに多くの適格な患者さんにベネトクラクスを提供するため、世界中の規制当局と協力しています。

欧州におけるベネトクラクスの重要な安全性情報3

禁忌
有効成分またはいずれかの添加物に対する過敏症は禁忌となります。TLSのリスクが高まるため、投与開始時および用量漸増期間中の強力なCYP3A阻害剤との併用も禁忌となります。ベネトクラクスの効果が弱まる可能性があるため、セントジョーンズワート含有製品との併用も禁忌となります。

重要な基本的注意と使用上の注意
治療歴があり腫瘍量の多いCLL患者さんにおいて、ベネトクラクス投与によりTLSが認められ、致死的事象も含まれています。ベネトクラクス投与により、最初の5週間の用量漸増期間にTLSが発生するリスクがあります。迅速な管理を必要とするTLSと一致した電解質の変化が、早ければベネトクラクス初回投与後6~8時間、あるいは各増量時に認められることがあります。リスクの有無を評価し、TLSに対する適切な予防措置、モニタリングおよび管理上の措置を講じる必要があります。

好中球減少症(グレード3または4)が報告されているため、投与期間を通じて全血球数をモニタリングしてください。死亡に至った敗血症を含む重篤な感染症が報告されています。感染症の徴候が現れた場合には対症療法または抗菌剤を考慮してください。

投与期間中、または投与期間終了後はB細胞が回復するまで、生ワクチンは接種しないでください。

薬物相互作用
CYP3A阻害剤は、ベネトクラクスの血漿中濃度を増加させる可能性があります。投与開始時および用量漸増期:TLSのリスクを増大させるため、強力なCYP3A阻害剤は禁忌とし、中程度のCYP3A阻害剤の投与も避けてください。中程度のCYP3A阻害剤を使用しなければならない場合、医師は製品情報概要を参照し、用量調節に関する推奨事項を確認してください。1日量が安定した時点:中程度または強力なCYP3A阻害剤を使用しなければならない場合、医師は製品情報概要を参照し、用量調節に関する推奨事項を確認してください。

投与開始時および用量漸増期間中のP-gpおよびBCRP阻害剤との併用は避けてください。

CYP3A4誘導剤は、ベネトクラクスの血漿中濃度を減少させる可能性があります。強力または中程度のCYP3A誘導剤との併用は避けてください。これらの薬剤は、ベネトクラクスの血漿中濃度を減少させる可能性があります。

胆汁酸捕捉剤とベネトクラクスの併用投与によりベネトクラクスの吸収が低下する可能性があるため、この併用投与は推奨されません。

副作用
リツキシマブ(遺伝子組換え)との併用療法の試験でベネトクラクスの投与を受けた患者さんにおいて、グレードを問わず最も多く発現した副作用(20%以上)は、好中球減少症、下痢および上気道感染でした。単剤療法の試験で最も多く発現した副作用は、好中球減少症/好中球数減少、下痢、悪心、貧血、疲労および上気道感染でした。

ベネトクラクスとリツキシマブ(遺伝子組換え)の併用投与またはベネトクラクスの単剤療法を受けた患者さんで最もよくみられた重篤な副作用(2%以上)は肺炎、発熱性好中球減少症およびTSLでした。

ベネトクラクスとリツキシマブ(遺伝子組換え)の併用投与を受けた患者さんのうち副作用により投与を中止した患者さんは16%、ベネトクラクスの単剤療法を受けた患者さんでは9%でした。ベネトクラクスとリツキシマブ(遺伝子組換え)の併用投与を受けた患者さんのうち、副作用により用量調整が行われた患者さんは15%、ベネトクラクスの単剤療法を受けた患者さんでは2%でした。ベネトクラクスとリツキシマブ(遺伝子組換え)の併用投与を受けた患者さんのうち、副作用により投与を中断した患者さんは71%でした。

特殊な集団
腎機能が低下している患者さん(CrCl <80 mL/min)には、TLSのリスクを軽減するために予防とモニタリングを強化する必要があります。重度の腎機能障害がある患者さん(CrCl <30 mL/min)、または透析中の患者さんの安全性は確立されていません。また、このような患者さんに推奨される用量も特定されていません。重度の腎機能障害がある患者さんには、有益性がリスクを上回る場合にのみ、ベネトクラクスを投与してください。TLSのリスクが増大するため、毒性の徴候がないか注意深くモニタリングしてください。

ベネトクラクスを妊娠中の女性に投与すると、胚・胎児に害を及ぼすおそれがあります。授乳中の女性には、投与期間中は授乳を中止するよう指導してください。

上記は、すべての安全性情報を完全に要約したものではありません。ベネトクラクスの製品情報概要(SmPC)の全文については、www.ema.europa.euhttp://www.ema.europa.eu/)をご覧ください。世界各国で処方情報は異なります。詳細な情報は各国の製品表示をご参照ください。

がん分野におけるアッヴィについて
アッヴィでは、当社が持つ生物学の中心分野における深い知識を、最先端の技術と独自に組み合わせ、科学者、臨床専門家、同業企業、支援団体、患者さんなどのパートナーと協力して、がん治療に変革をもたらす医薬品の発見と開発に努めています。当社は、⼀部の非常に消耗性の高い広範囲ながんの治療法において、革新的な進歩を実現することに重点を置いています。また、患者さんが当社のがん治療薬を使用できるようソリューションの探求にも取り組んでいます。2015年にPharmacyclics社を、2016年にはStemcentrx社を買収し、現在アッヴィのがん分野のポートフォリオは研究開発と共同研究により、市販されている医薬品と複数の新規分子を含むパイプラインで構成されています。それらは20種類を超える、異なる型の腫瘍について、200件以上の臨床試験において世界中で評価されています。詳細については、http://www.abbvie.com/oncologyをご覧ください。

アッヴィについて
アッヴィは、グローバルな研究開発型のバイオ医薬品企業です。世界で最も複雑かつ深刻な疾患に対する、革新的な先進治療薬の開発を行っています。その専門知識、献身的な社員、イノベーション実現に向けた独自の手法を通じて、自己免疫疾患、がん、C型慢性肝炎などのウイルス感染症およびニューロサイエンスの4つの主要治療領域での治療を大きく向上させることをミッションに掲げています。世界中の人々が持つ健康上の課題への解決策を進歩させるため、75カ国以上の国でアッヴィ社員が日々取り組んでいます。アッヴィの詳細については、www.abbvie.com をご覧ください。Twitterアカウント@abbvieFacebookLinkedInInstagramでも情報を公開しています。

アッヴィ 今後の見通しに関する記述
本リリースにおける記載には、1995年米国私募証券訴訟改革法に示される「今後の見通しに関する記述」が含まれています。「確信」「期待」「予測」「計画」という言葉およびそれに類する表現は、一般に将来予想に関する記述となります。当社からの注意喚起として、このような将来予想に関する記述はリスクおよび不確実性による影響を受け、実際の結果と将来予想に関する記述での予測との間に大幅な相違が生じる可能性があります。このようなリスクおよび不確実性には、知的財産に対する脅威、他社製品との競合、研究および開発プロセスに特有の困難、敵対的訴訟または政府による介入、業界に関連する法律および規制の変更などがあります。

アッヴィの経営に影響を及ぼす可能性のある経済、競合状況、政府、科学技術およびその他の要因については、Securities and Exchange Commission(米国証券取引委員会)に提出済みのアッヴィの2017年度アニュアルレポート(10-K書式)の1A項「リスク要因」に記載しています。アッヴィは、法律で要求される場合を除き、本リリースの発表後に発生した出来事または変化によって、今後の見通しに関する記述を更新する義務を負わないものとします。


1. Seymour JF, Kipps TJ, Eichhorst B, et al. Venetoclax-rituximab in relapsed or refractory chronic lymphocytic leukemia. N Engl J Med. 2018;378(12):1107-1120.
2. Hallek M, Cheson BD, Catovsky D, et al. Guidelines for diagnosis, indications for treatment, response assessment and supportive management of chronic lymphocytic leukemia. Blood. 2018;806398.
3. Summary of Product Characteristics for VENCLYXTO. Ludwigshafen, Germany: AbbVie Deutschland GmbH & Co. KG.
4. NCI dictionary. NCI Dictionary of Terms. Chronic Lymphocytic Leukemia. https://www.cancer.gov/publications/dictionaries/cancer-terms. Accessed September 2018.
5. World Health Organization. 2014 Review of Cancer Medicines on the WHO List of Essential Medicines. http://www.who.int/selection_medicines/committees/expert/20/applications/CLL.pdf. Accessed September 2018.

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