関節リウマチを対象とするウパダシチニブの新たな長期データを欧州リウマチ学会議(EULAR)で発表
2019年6月27日
アッヴィ合同会社
関節リウマチを対象とするウパダシチニブの第III相試験における投与48週時の臨床的寛解を含む、新たな長期データを欧州リウマチ学会議(EULAR)で発表
●SELECT-EARLY試験およびSELECT-COMPARE試験のデータにおいて、ウパダシチニブが単剤療法またはメトトレキサート(MTX)の併用療法で、それぞれMTXまたはアダリムマブ+MTXと比べて、投与48週時に臨床的寛解を維持している患者さんの割合が有意に高いことを示す1,2
●SELECT第III相臨床プログラム5試験の併合安全性解析の結果が、中等度から重度の活動性関節リウマチ患者さんに対するウパダシチニブの特徴づけられた安全性プロファイルを支持3
●アッヴィが開発している経口選択的JAK1阻害薬ウパダシチニブは、中等度から重度の活動性関節リウマチおよび他の複数の免疫関連疾患に対する1日1回投与の治療薬として試験を実施中4-17
イリノイ州ノースシカゴ、2019年6月12日(米国時間)-グローバルな研究開発型のバイオ医薬品企業であるアッヴィ(NYSE: ABBV)は、第III相臨床試験のSELECT-EARLY試験およびSELECT-COMPARE試験で新たに得られた結果を発表しました。本結果では、ウパダシチニブの1日1回投与(SELECT-EARLY試験では15 mgまたは30 mg、SELECT-COMPARE試験では15 mg+MTX)を48週目まで受けた患者さんにおいて、ACR20/50で評価した関節リウマチの症状・徴候の改善、ならびに臨床的寛解(DAS28-CRP<2.6)の持続が示されています1,2。これらの試験では、中等度から重度の活動性関節リウマチ患者さんを対象に、1日1回投与の選択的JAK1阻害薬ウパダシチニブを評価しています1,2 。また第III相SELECT臨床プログラム5試験の併合安全性解析データでは、中等度から重度の活動性関節リウマチ患者さんを対象としたウパダシチニブの治療による一貫した安全性プロファイルが示されています3。
これらの結果は、6月12から15日にマドリードで開催される欧州リウマチ学会議(EULAR)で発表されます。
オランダ、アムステルダムのアムステルダムリウマチ・免疫学センター教授のロナルド・ファン・フォレンホーフェン医学博士(M.D.)は、次のように述べています。「これらのデータは、ウパダシチニブが中等度から重度の活動性関節リウマチを抱えながら生活している患者さんに対して、疾患コントロールを一貫して維持する可能性を引き続き示しています。米国リウマチ学会および欧州リウマチ学会の治療勧告では、寛解に至ることが第一の治療目標となっていますが、現在の治療選択肢では、未だ多くの患者さんが臨床的寛解を達成していません」
関節リウマチは慢性疾患であり、罹患している患者さんは世界全体で2,370万人と推定されています18。目標である臨床的寛解または低疾患活動性を達成していない関節リウマチ患者さんは、依然として多数存在しています19-21。
アッヴィの免疫分野開発担当バイスプレジデントであるマレク・ホチャレンコ医学博士(M.D.)は、次のように述べています。「過去10年間において、関節リウマチとその疾患管理への理解には重要な進展があり、現在は、症状を治療することからその先の寛解を目指す方向に進んでいます。SELECT試験プログラムからは次々にデータが得られており、中等度から重度の活動性関節リウマチを有する様々な患者集団において、JAK阻害薬が治療転帰にもたらすベネフィットとリスクへの理解が深まることを期待しています」
ウパダシチニブは開発中の経口薬であり、規制当局の承認を取得していません。
SELECT試験プログラムについて4-9
大規模SELECT第III相RAプログラムでは、6試験において4,900名を超える中等度から重度の活動性関節リウマチ患者さんを対象に、様々な関節リウマチ患者さんにおける有効性、安全性および忍容性の評価が行われています。試験対象となる患者さんには、MTX投与を受けていない患者さんや、1種類以上の従来型合成疾患修飾性抗リウマチ薬(csDMARD)または生物学的製剤(bDMARD)で十分な効果が得られない患者さん、またはこれらの薬剤に不耐性を示す患者さんなどが含まれています。ACR改善率、疾患活動性(DAS28-CRP)およびエックス線画像上の骨・関節破壊進行抑制などが、重要な有効性の評価項目として設定されています。この試験に関する詳しい情報はwww.clinicaltrials.gov(NCT02706847、NCT03086343、NCT02629159、NCT02706873、 NCT02706951、NCT02675426)で閲覧可能です。
ウパダシチニブについて
アッヴィが発見し開発したウパダシチニブは、低分子の経口選択的JAK1阻害薬で、中等度から重度の活動性関節リウマチおよび他の免疫関連疾患の治療薬として開発が進められています4-17。関節症性乾癬、クローン病、アトピー性皮膚炎および潰瘍性大腸炎を対象とする第III相試験が進行中であり、さらに、強直性脊椎炎および巨細胞性動脈炎の治療薬としての開発も進められています12-17 。ウパダシチニブは規制当局の承認を取得しておらず、規制当局による安全性および有効性の評価は行われていません。
アッヴィについて
アッヴィは、グローバルな研究開発型のバイオ医薬品企業です。世界で最も複雑かつ深刻な疾患に対する、革新的な先進治療薬の開発を行っています。その専門知識、献身的な社員、イノベーション実現に向けた独自の手法を通じて、免疫疾患、がん、ウイルスおよび神経疾患の4つの主要治療領域での治療を大きく向上させることをミッションに掲げています。世界中の人々が持つ健康上の課題への解決策を進歩させるため、75カ国以上の国でアッヴィ社員が日々取り組んでいます。アッヴィの詳細については、www.abbvie.com をご覧ください。Twitterアカウント@abbvie、Facebook、LinkedInやInstagramでも情報を公開しています。
アッヴィ 今後の見通しに関する記述
本リリースにおける記載には、1995年米国私募証券訴訟改革法に示される「今後の見通しに関する記述」が含まれています。「確信」「期待」「予測」「計画」という言葉およびそれに類する表現は、一般に将来予想に関する記述となります。当社からの注意喚起として、このような将来予想に関する記述はリスクおよび不確実性による影響を受け、実際の結果と将来予想に関する記述での予測との間に大幅な相違が生じる可能性があります。このようなリスクおよび不確実性には、知的財産に対する脅威、他社製品との競合、研究および開発プロセスに特有の困難、敵対的訴訟または政府による介入、業界に関連する法律および規制の変更などがあります。
アッヴィの経営に影響を及ぼす可能性のある経済、競合状況、政府、科学技術およびその他の要因については、Securities and Exchange Commission(米国証券取引委員会)に提出済みのアッヴィの2018年度アニュアルレポート(10-K書式)の1A項「リスク要因」に記載しています。アッヴィは、法律で要求される場合を除き、本リリースの発表後に発生した出来事または変化によって、今後の見通しに関する記述を更新する義務を負わないものとします。
1. van Vollenhoven R, et al. Monotherapy with Upadacitinib in MTX-naïve Patients with Rheumatoid Arthritis: Results at 48 Weeks from the SELECT-EARLY Study. 2019 EULAR; THU0197.
2. Fleischmann R, et al. Safety and Effectiveness of Upadacitinib or Adalimumab in Patients with Rheumatoid Arthritis: Results at 48 weeks from the SELECT-COMPARE Study. 2019 EULAR; FRI0147.
3. Cohen S, et al. Safety profile of upadacitinib in Rheumatoid Arthritis: Integrated analysis from the SELECT Phase 3 Clinical Program. 2019 EULAR; THU0167.
4. Burmester GR, et al. Safety and efficacy of upadacitinib in patients with rheumatoid arthritis and inadequate response to conventional synthetic disease-modifying anti-rheumatic drugs (SELECT-NEXT): a randomised, double-blind, placebo-controlled phase 3 trial. Lancet. 2018 Jun 23;391(10139):2503-2512. doi: 10.1016/S0140-6736(18)31115-2. Epub 2018 Jun 18.
5. Genovese MC, et al. Safety and efficacy of upadacitinib in patients with active rheumatoid arthritis refractory to biologic disease-modifying anti-rheumatic drugs (SELECT-BEYOND): a double-blind, randomised controlled phase 3. Lancet. 2018 Jun 23;391(10139):2503-2512. doi: 10.1016/S0140-6736(18)31115-2. Epub 2018 Jun 18.
6. Smolen, J. et al. Upadacitinib as monotherapy in patients with active rheumatoid arthritis and inadequate response to methotrexate (SELECT-MONOTHERAPY): a randomised, placebo-controlled, double-blind phase 3 study. Lancet. 2019 May 23. pii: S0140-6736(19)30419-2. doi: 10.1016/S0140-6736(19)30419-2. [Epub ahead of print].
7. van Vollenhoven, et al. A Phase 3, Randomized, Controlled Trial Comparing Upadacitinib Monotherapy to MTX Monotherapy in MTX-Naïve Patients with Active Rheumatoid Arthritis. 2018 ACR/ARHP Annual Meeting; 891.
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9. A Phase 3 Study to Compare ABT-494 to Abatacept in Subjects With Rheumatoid Arthritis on Stable Dose of Conventional Synthetic Disease-Modifying Antirheumatic Drugs (csDMARDs) Who Have an Inadequate Response or Intolerance to Biologic DMARDs (SELECT-CHOICE). Clinicaltrials.gov. 2018. Available at: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT03086343. Accessed on April 5, 2019.
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21. Singh JA, et al. 2015 American College of Rheumatology Guideline for the Treatment of Rheumatoid Arthritis. Arthritis Rheumatol. 2016 Jan;68(1):1-26. doi: 10.1002/art.39480. Epub 2015 Nov 6.
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このプレスリリースを配信した企業・団体
- 名称 アッヴィ合同会社
- 所在地 東京都
- 業種 医薬品
- URL http://www.abbvie.co.jp/
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