アッヴィ、アトゲパントについて、片頭痛発作の急性期治療に関する日本における製造販売承認を申請

アッヴィ

2025年12月15日

アッヴィ合同会社

アッヴィ、アトゲパントについて、片頭痛発作の急性期治療に関する日本における製造販売承認を申請

 

ー 片頭痛の国内有病率は8.4%であり1、強い痛みなどによって患者さんの労働生産性低下や社会的活動、日常生活への制限が生じる疾患2, 3

ー アトゲパントは、片頭痛発作時に経口投与するCGRP受容体拮抗薬

ー 片頭痛を有する成人患者さんを対象とした、国際共同第3相試験のデータから得られた結果に基づく申請

 

アッヴィ合同会社(本社:東京都港区、社長:ティアゴ・カンポス ロドリゲス)は、本日、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(以下、CGRP:Calcitonin Gene-Related Peptide)受容体拮抗薬であるアトゲパントについて、成人の片頭痛患者さんに対する片頭痛発作の急性期治療に関して、国内における医薬品製造販売承認を申請しました。

 

片頭痛は、世界中のあらゆる地域において、10億人を超える人々に影響を及ぼしており4、国内の疫学研究では、15歳以上の片頭痛の有病率は、8.4%と報告されています1。片頭痛患者さんにとって、片頭痛の発症は日常生活に影響を及ぼすだけでなく、労働生産性の低下や社会的活動への制限が生じていることが報告されています2, 3, 5。片頭痛は25~55 歳に多くみられる疾患です。特に30歳~40歳代の女性に多く、有病率は30歳代女性では約20%、40歳代女性では約18%です6。片頭痛は、神経学的病因がある7-9と考えられていますが、詳しい病因や病態生理は不明な点が多いのが現状です。片頭痛の主な症状は、中等度又は重度の疼痛のある拍動性や片側性の頭痛の発作が4~72時間程度持続し、悪心や嘔吐、光過敏、音過敏を伴うことを特徴とします。日常動作により頭痛が増悪することも多く、生活に大きな支障をきたすことがあります4

 

近年、片頭痛の治療選択肢が増える中、アッヴィは経口CGRP受容体拮抗薬であるアトゲパントの開発に着手し、2025年3月に片頭痛発作の発症抑制に関する製造販売承認を申請、このたび急性期治療に関する製造販売承認を申請しました。本申請は、主に成人の片頭痛患者さんを対象とした以下の試験結果等に基づいています。

 

ECLIPSE試験について

ECLIPSE(M24-305)試験は、片頭痛の急性期治療を目的とするアトゲパント投与の有効性、安全性および忍容性を評価する、無作為化、二重盲検、プラセボ対照、日本を含む国際共同第3相試験です。本試験の詳細な情報については、clinicaltrials.gov をご覧ください(NCT06241313)。

 

アトゲパントについて

アトゲパントは、成人の片頭痛の予防治療薬として開発された1日1回経口投与のCGRP受容体拮抗薬です。CGRPとその受容体は、片頭痛の病態生理に関与する神経領域に発現します。片頭痛発作時には、CGRP濃度が上昇することが研究により示されています。アトゲパントは、世界60か国以上で片頭痛の予防治療薬として承認されており、EUではAQUIPTA(R)、米国、カナダ、イスラエル、プエルトリコではQULIPTA(R)の製品名で販売されています。

 

片頭痛について

片頭痛は有病率の高い消耗性の神経疾患で、世界の人口の約14%が罹患しており、男性と比べて女性で多くみられます10。片頭痛発作は25歳から55歳の成人で最も多く生じ11、重度の拍動性の頭痛、光や音への過敏反応、悪心を特徴とし、しばしば日常生活に大きな支障をきたします12。身体的な影響にとどまらず、片頭痛は全世界で重大な社会経済的問題となっており、心血管系疾患や糖尿病よりも大きな経済的負担を一貫してもたらしています13。欧州では、片頭痛による損失はGDPの1.2%から2.0%に相当し、無報酬労働における女性の生産性損失は男性の4~9倍に上ります13。労働生産性、特に無報酬労働の生産性に対する重大な影響にもかかわらず、片頭痛の全体的な負担は過去10年間変化しておらず、効果的な治療法の必要性を示しています13

 

片頭痛領域におけるアッヴィについて (米国アッヴィ本社情報)

アッヴィは片頭痛患者さんに寄り添い、支えることに取り組んでいます。医療従事者がさまざまな種類の片頭痛患者さんを治療できるよう、科学の発展に努めています。片頭痛に関する啓発や関係団体との協働を通して、片頭痛患者さんが治療の障壁を乗り越え、適切な治療を受け、片頭痛による日常生活での影響を軽減できるよう支援しています。

 

アッヴィについて

アッヴィのミッションは現在の深刻な健康課題を解決する革新的な医薬品の創製と提供、そして未来に向けて医療上の困難な課題に挑むことです。一人ひとりの人生を豊かなものにするため次の主要領域に取り組んでいます。免疫疾患、がん、精神・神経疾患、アイケア、さらに美容医療関連のアラガン・エステティックスポートフォリオの製品・サービスです。アッヴィの詳細については、www.abbvie.com をご覧ください。FacebookInstagramX(旧TwitterYouTubeLinkedInでも情報を公開しています。

 

日本においては主に、免疫疾患、肝疾患、精神・神経疾患、がん、アイケアの領域、さらに美容医療関連のアラガン・エステティックスのポートフォリオで、製品の開発と提供に取り組んでいます。アッヴィの詳細については、www.abbvie.co.jpをご覧ください。FacebookYouTubeでも情報を公開しています。

 

References:

1.Sakai F, Igarashi H. Prevalence of migraine in Japan: a nationwide survey. Cephalalgia. 1997;17(1):15-22.

2.Lipton RB, Pozo-Rosich P, Andrew M. Blumenfeld AM, et al. Effect of Atogepant for Preventive Migraine Treatment on Patient-Reported Outcomes in the Randomized, Double-blind, Phase 3 ADVANCE Trial. Neurology. 2023;100:e764–77.

3.Mannix S, Skalicky A, Buse DC, et al. Measuring the impact of migraine for evaluating outcomes of preventive treatments for migraine headaches. Health and Quality of Life Outcomes. 2016;14:143.

4.Ashina M, Katsarava Z, Do TP, et al. Migraine: epidemiology and systems of care. Lancet. 2021;397(10283):1485-95.

5.柴田護, 片頭痛の最新治療. 日本内科学会雑誌. 2021;110(11):2449-57.

6.Takeshima T, Ishizaki K, Fukuhara Y, et al. Population-based door-to-door survey of migraine in Japan: the Daisen study. Headache. 2004;44(1):8-19.

7.Goadsby PJ, Lipton RB, Ferrari MD. Migraine--current understanding and treatment. N Engl J Med. 2002;346(4):257-70

8.Goadsby PJ, Charbit AR, Andreou AP, et al. Neurobiology of migraine. Neuroscience.2009;161(2):327-41.

9.Amin FM, Olesen J, Ashina M. Intracranial and extracranial arteries in migraine--authors' reply.Lancet Neurol. 2013;12(9):848-9.

10.Dong L, Dong W, Jin Y, et al. The Global Burden of Migraine: A 30-Year Trend Review and Future Projections by Age, Sex, Country, and Region. Pain and Therapy. 2025;14(1):297-315.

11.What is Migraine. The Migraine Trust. Available at: https://migrainetrust.org/understand-migraine/what-is-migraine . Accessed November 17, 2025.

12.Migraine headaches. Cleveland Clinic. Available at: https://my.clevelandclinic.org/health/diseases/5005-migraine-headaches . Accessed October 17, 2025.

13.The socioeconomic burden of migraine: The case of 6 European Countries. Wif0r Institute. Available at: https://www.wifor.com/de/download/the-socioeconomic-burden-of-migraine-the-case-of-6-european-countries/?wpdmdl=358248&refresh=685c5ea88c24c1750884008 .

 

 

 

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