InovioがCOVID-19 DNAワクチンINO-4800の開発スケジュールを加速
InovioがCOVID-19 DNAワクチンINO-4800の開発スケジュールを加速
AsiaNet 83145 (0350)
【プリマスミーティング(米ペンシルベニア州)2020年3月3日PR Newswire=共同通信JBN】
* 4月にヒト臨床試験を計画。年末までに100万投与分の生産を予定
Inovio Pharmaceuticals, Inc.(NASDAQ: INO)は3日、世界保健機関(WHO)が最高度の「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」に指定した呼吸器感染症、COVID-19のDNAワクチンINO-4800の開発スケジュールの加速を発表した。WHOによると、世界中で約8万9000の症例が報告され、3000人以上が死亡している。
この開発スケジュールの加速は、Inovioの社長兼最高経営責任者(CEO)であるJ・ジョセフ・キム博士が、3月2日にホワイトハウスで開かれた米コロナウイルス・タスクフォース会議で明らかにした。キム博士は「Inovioはコロナウイルスワクチン開発のリーダーであり、中東呼吸器症候群(MERS)を引き起こす関連コロナウイルスの第2相ワクチンを持つ唯一の企業だ。当社は最新のDNA医薬品プラットフォームを利用し、COVID-19を引き起こす新型コロナウイルスの遺伝子配列の公表後3時間でDNAワクチンINO-4800を設計した」と語った。
キム博士はさらに「当社は直ちに前臨床試験と小規模製造を開始、既に公的および民間のパートナーとしっかりした前臨床データを共有している。当社は4月に米国で、その後すぐに多くの感染者が出ている中国と韓国でヒト臨床試験を開始する予定で、年末までに既存のリソースと生産能力で100万投与分を提供する計画だ。しかし、COVID-19から米国人を守り、このウイルス禍封じ込めに向けた世界的取り組みをリードするには、十分な投与量をつくれるよう規模を拡大する追加のリソースが必要になる」と語った。
InovioのCOVID-19 DNAワクチン開発スケジュール
2019年12月31日
Inovioの科学者が、中国の武漢で呼吸器疾患を発生させた新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)(現在COVID-19と呼ばれている)について知る
2020年1月10日
中国の研究者が新型コロナウイルスの遺伝子配列を公表
Inovioが独自のDNA医薬品プラットフォーム技術を利用し、遺伝子配列の入手から3時間でDNAワクチンINO-4800を設計
INO-4800は、同ウイルスのDNA配列と正確に一致するよう設計された
2020年1月10日から1月23日
Inovioの科学者がINO-4800の製造を急ぎ、前臨床試験を開始
2020年1月23日
Inovioが、進行中のINO-4800の前臨床試験と初期臨床開発の資金として、感染症流行対策イノベーション連合(CEPI)から最大900万ドルの助成金を受け取る
2020年1月23日から2月29日
前臨床試験を続行、動物モデルで免疫反応発現。ヒト臨床試験のデザイン開発
2020年3月
前臨床試験の継続。ヒト臨床試験のデザイン確定。 米国、中国、韓国での臨床試験用にヒトへの3000回分の投与量を準備。大規模製造計画策定
2020年4月
ヒト臨床試験が米国内の30人の健康なボランティアで開始され、その後、間もなく中国と韓国でもヒト臨床試験開始
2020年秋
ヒト臨床試験結果の提出・公表
2020年末
さらなる試験や緊急使用のため、100万回分のINO-4800 COVID-19 DNAワクチン製造
▽InovioのDNA医薬品について
Inovioには現在、ヒトパピローマウイルス(HPV)関連疾患、がん、さらに感染症流行対策イノベーション連合(CEPI)の助成金を得たCOVID-19を含む感染症に焦点を当てた15のDNA医薬品開発臨床プログラムがある。DNA医薬品は、コンピューターシーケンス技術によって合成または再編成され、体内で特定の免疫反応を発現させるよう設計された小さな環状の2本鎖DNAである最適化されたDNAプラスミドで構成される。
InovioのDNA医薬品は、CELLECTRA(R)と呼ばれるInovio独自の携帯スマートデバイスを使用して、最適化されたプラスミドを筋肉注射たは皮内注射で細胞に直接送達する。CELLECTRAは短い電気パルスを使い、細胞内に小さな孔を可逆的に開け、プラスミドが入れるようにする。細胞内に入ったプラスミドは複製を開始、それによって体自体の自然な反応メカニズムが強化される。CELLECTRAデバイスを使用した投与により、DNA医薬品が体の細胞に直接送達され、そこで免疫反応を直ちに引き起こしにかかることが可能になる。InovioのDNA医薬品は、個人のDNAをいかなる方法でも妨害したり、改変したりすることはない。
InovioのDNA医薬品プラットフォームの利点は、DNA医薬品の生成と製造の速さ、保管、輸送中の凍結を必要としない製品の安定性、持続性のある免疫反応、安全性と忍容性である。
2000人以上の患者が様々な臨床試験において6000以上の適用でInovioの治験DNA医薬品を投与されており、Inovioには緊急の健康ニーズを満たすDNA医薬品候補を迅速に生成してきた優れた実績がある。
▽Inovio Pharmaceuticals, Inc.について
Inovioは、HPV、がん、感染症関連疾患の人々を治療、治癒、守るための精密設計DNA医薬品の迅速な市場投入に重点的に取り組むバイオテクノロジー企業である。Inovioは、独自のスマートデバイスを介して体内の細胞にDNA医薬品を直接送達することで、子宮頸がんの70%、肛門がんの90%、外陰がんの69%の原因となっている高リスクのHPV16型、18型を死滅させ、除去する強力な免疫反応を安全に発現させられることを臨床的に実証した最初で唯一の企業である。Inovioの最適化されたプラスミド設計と送達技術は、HPVだけでなく、標的のがんや病原体に対する強力かつ完全に機能するT細胞と抗体の反応を絶え間なく活性化することが実証されている。Inovioの最先端臨床プログラムであるVGX-3100は、HPV関連子宮頸部前がんの治療薬として第3相試験に入っている。また、HPV関連がん、多形膠芽腫(GBM)、前立腺がんを対象とする免疫腫瘍プログラム開発が第2相試験中で、外部資金によるジカ、MERS、ラッサ熱、HIV、COVID-19のワクチン開発プログラムもある。パートナーおよび協力者には、Advaccine、ApolloBio Corporation、アストラゼネカ、ビル&メリンダ・ゲイツ財団、感染症流行対策イノベーション連合(CEPI)、米国防高等研究計画局、GeneOne Life Science、HIV Vaccines Trial Network、Medical CBRN Defense Consortium(MCDC)、国立がん研究所、国立衛生研究所、国立アレルギー・感染症研究所、Plumbline Life Sciences、Regeneron(リジェネロン)、Roche/Genentech(ロシュ/ジェネンテック)、ペンシルベニア大学、ウォルター・リード陸軍研究所、ウィスター研究所が含まれている。Inovioは、取締役会に20%以上の女性がいる企業を顕彰する「2020 Women on Boards」の 「W」称号も授与されている。詳細は、www.inovio.com を参照。
▽問い合わせ先
投資家向け
Ben Matone
Inovio
+1 484-362-0076
ben.matone@inovio.com
メディア向け
Jeff Richardson
Inovio
+1 267-440-4211
jrichardson@inovio.com
ソース:Inovio Pharmaceuticals, Inc.
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