関節リウマチの治療薬として、「リンヴォック(R)錠」(ウパダシチニブ水和物)を新発売

アッヴィ

2020年4月24日

アッヴィ合同会社

アッヴィ、既存治療で効果不十分な関節リウマチの治療薬として、「リンヴォック(R)錠」(ウパダシチニブ水和物)を新発売

●リンヴォック(R)は1日1回経口投与のヤヌキナーゼ(JAK)阻害剤

●既存治療で効果不十分な関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む)を効能又は効果とする、新たな治療選択肢

●中等症から重症の関節リウマチ患者さんを対象とした大規模SELECTプログラムにおいて、リンヴォック(R)は単独療法または従来型合成疾患修飾性抗リウマチ薬(csDMARD)との併用療法、いずれにおいても高い臨床的寛解を示す1-6

アッヴィ合同会社(本社:東京都港区、社長 : ジェームス・フェリシアーノ)は、既存治療で効果不十分な関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む)の治療薬として、ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害剤、リンヴォック(R)錠(ウパダシチニブ水和物)「以下、リンヴォック(R)」を本日、4月24日から発売します。リンヴォック(R)は低分子のJAK阻害剤で、1日1回投与の経口薬剤です。リンヴォック(R)は中等度から重度の関節リウマチ患者さんにとって、csDMARDとの併用または非併用に関わらず、簡便な投与方法で高い効果が得られる、新たな治療選択肢となります。

当社社長のジェームス・フェリシアーノは、リンヴォック(R)の発売について次のように述べています。「関節リウマチ領域において、リンヴォック(R)錠を新たな治療選択肢として提供できることを大変うれしく思います。未だ寛解を達成していない関節リウマチ患者さんにとって、1日1回経口投与のJAK阻害剤「リンヴォック(R)錠」がひとつ上の期待となり、より多くの寛解達成を実現できることを願っています」

当社は国内において、リンヴォック(R)を既存治療で効果不十分な関節リウマチの治療薬として2019年2月26日に製造販売承認申請し、本剤は2020年1月23日に承認されました。本承認は、中等度から重度の関節リウマチ患者さんを対象とした大規模SELECT第III相試験のうち、5つの国際共同第Ⅲ相試験と国内第Ⅱb/Ⅲ相試験に基づいています。

5つの国際共同第Ⅲ相試験と国内第Ⅱb/Ⅲ相試験において4,500名を超える、さまざまな背景の中等症から重症の関節リウマチ患者さんを対象に、リンヴォック(R)の有効性、安全性および忍容性の評価がされています。リンヴォック(R)15㎎錠は単独療法またはcsDMARDとの併用療法のいずれにおいても、関節リウマチの徴候および症状の改善、X線画像上の関節破壊進行抑制、および身体機能の改善が認められ、いずれの試験においても、すべての主要評価項目および重要な副次評価項目を達成しました1-6。臨床的寛解(DAS28CRP<2.6)については、SELECT-COMPARE試験ではリンヴォック(R)15mgが12週時に28.7%、26週時に40.9%の達成率を示し、SELECT-SUNRISE試験ではリンヴォック(R)15mg群が12週時に57.1%の達成率を示しました。最も多く発現した重篤な有害事象は、感染症でした1-6

当社は、「リンヴォック(R)錠」が安全に使用されるために、一定数の症例に係るデータが集積されるまでの間、全症例を対象に特定使用成績調査を実施します。そして、本剤の安全性情報収集ならびに適正使用に関する情報提供活動に努めてまいります。

関節リウマチは、初期段階で関節の炎症に伴う腫脹や疼痛が生じた後、持続的に進行する慢性の全身炎症性自己免疫疾患です。関節リウマチを治療せずにいた場合、診断されてから1年以内に80%の患者さんに関節の損傷および症状の悪化がみられます7,8。関節の損傷は時間の経過とともに進行し、身体機能の障害を引き起こす要因となり、適切な治療を受けなかった場合には日常生活での動作などが困難になり、最終的には死亡率の増加につながる可能性があります9,10。国内における関節リウマチの患者数は、約124万人(全人口の約1.0%)と見積もられています11

近年、生物学的製剤の登場や「目標達成に向けた治療(T2T: Treat to Target)」)の普及により、関節リウマチの治療環境は大きく改善していますが、未だ約半数の患者さんが寛解を達成していません12

製剤写真

アッヴィについて

アッヴィは、グローバルな研究開発型のバイオ医薬品企業です。世界で最も複雑かつ深刻な疾患に対する、革新的な先進治療薬の開発を行っています。その専門知識、献身的な社員、イノベーション実現に向けた独自の手法を駆使して、免疫疾患、がん、ウイルスおよび神経疾患の4つの主要領域における治療に貢献することをミッションに掲げています。世界75カ国以上の国において、アッヴィの社員は世界中の人々の健康上の課題に対するソリューションを生み出していくため、日々仕事に取り組んでいます。アッヴィの詳細については、www.abbvie.com をご覧ください。Twitterアカウント@abbvieFacebookLinkedInInstagramでも情報を公開しています。

日本においては、1,200人を超える社員が、医療用医薬品の開発、輸入、製造販売に従事しています。自己免疫疾患、新生児、肝疾患、神経疾患、がんの各領域を中心に、患者さんの人生を豊かにしたいと願い、日々の業務に取り組んでいます。詳しくは、www.abbvie.co.jpをご覧ください。

アッヴィ 今後の見通しに関する記述

本リリースにおける記載には、1995年米国私募証券訴訟改革法に示される「今後の見通しに関する記述」が含まれています。「確信」「期待」「予測」「計画」という言葉およびそれに類する表現は、一般に将来予想に関する記述となります。当社からの注意喚起として、このような将来予想に関する記述はリスクおよび不確実性による影響を受け、実際の結果と将来予想に関する記述での予測との間に大幅な相違が生じる可能性があります。このようなリスクおよび不確実性には、知的財産に対する脅威、他社製品との競合、研究および開発プロセスに特有の困難、敵対的訴訟または政府による介入、業界に関連する法律および規制の変更などがあります。

アッヴィの経営に影響を及ぼす可能性のある経済、競合状況、政府、科学技術およびその他の要因については、Securities and Exchange Commission(米国証券取引委員会)に提出済みのアッヴィの2019年度アニュアルレポート(10-K書式)の1A項「リスク要因」に記載しています。アッヴィは、法律で要求される場合を除き、本リリースの発表後に発生した出来事または変化によって、今後の見通しに関する記述を更新する義務を負わないものとします。

1. Smolen, J. et al., Upadacitinib As Monotherapy: A Phase 3 Randomised Controlled Double-Blind Study in Patients With Active Rheumatoid Arthritis And Inadequate Response To Methotrexate. Presented at: European League Against Rheumatism Annual Meeting; June 13-16, 2018

2. Fleischmann R, et al. A Phase 3, Randomized, Double-Blind Study Comparing Upadacitinib to Placebo and to Adalimumab, in Patients with Active Rheumatoid Arthritis with Inadequate Response to Methotrexate. 2018 ACR/ARHP Annual Meeting;890

3. Burmester GR, et al; Safety and efficacy of upadacitinib in patients with rheumatoid arthritis and inadequate response to conventional synthetic disease-modifying anti-rheumatic drugs (SELECT-NEXT): a randomised, double-blind, placebo-controlled phase 3 trial. Lancet. 2018 Jun 23;391(10139):2503-2512. doi: 10.1016/S0140-6736(18)31115-2. Epub 2018 Jun 18.

4. Genovese MC, et al. Upadacitinib (ABT-494) In Patients with Active Rheumatoid Arthritis And Inadequate Response Or Intolerance To Biological DMARDs: A Phase 3 Randomized, Placebo-Controlled, Double-Blind Study Of A Selective JAK-1 Inhibitor. Presented at: European League Against Rheumatism Annual Meeting; June 13-16, 2018; Amsterdam, Netherlands. SAT0219.

5. van Vollenhoven, et al. A Phase 3, Randomized, Controlled Trial Comparing Upadacitinib Monotherapy to MTX Monotherapy in MTX-Naïve Patients with Active Rheumatoid Arthritis. 2018 ACR/ARHP Annual Meeting; 891

6. A Study to Compare Upadacitinib (ABT-494) to Placebo in Japanese Subjects With Rheumatoid Arthritis (RA) Who Are on a Stable Dose of Conventional Synthetic Disease-Modifying Anti-Rheumatic Drugs (csDMARDs) and Have an Inadequate Response to csDMARDs (SELECTSUNRISE). ClinicalTrials.gov. 2019. Available at: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT02720523. Accessed on January 26,

7. Gibofsky A. Overview of epidemiology, pathophysiology, and diagnosis of rheumatoid arthritis. Am J Manag Care. 2012;18:S295-S302 

8. Wolfe F, Hawley DJ. The long term outcomes of rheumatoid arthritis: Work disability: A prospective 18 year study of 823 subjects. J Rheumatol. 1998;25:2108-17. 

9. Gabriel SE. Cardiovascular morbidity and morbidity and mortality in rheumatoid arthritis. Am J Med. 2008;121(10 Suppl 1):S9-S14 

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11. Yamanaka H, Sugiyama N, Inoue E, et al. Estimates of prevalence of and current treatment practices for rheumatoid arthritis in Japan using reimbursement data from health insurance societies and the IORRA cohort (I). Mod Rheumatol. 2014;24:33-40.

12. Yamanaka H, Tanaka E, Nakajima A, et al. A large observational cohort study of rheumatoid arthritis, IORRA: Providing context for today’s treatment options. Mod Rheumatol. 2020;30:1-6.

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