「熱中症に関する意識・実態調査2020」を実施

新型コロナ感染症拡大を背景に熱中症への意識高まる 外出機会の減少に伴い、生活の中で気にする機会は減少

タニタ

2020/6/24

株式会社タニタ

健康総合企業の株式会社タニタ(東京都板橋区前野町1-14-2、社長・谷田千里)は、新型コロナウイルス感染症対策として「新しい生活様式」が広まる中、「熱中症に関する意識・実態調査2020」を実施しました。今回の調査で特徴的だったのは、例年と違い熱中症を意識したきっかけとして「新しい生活様式で話題になっていた」ことを挙げた人が約4人に1人となったことです。半面、熱中症を意識するシーンについて聞いたところ、前年の調査と比較して「特になし」と答えた割合がわずかに増加。熱中症を意識する機会が減少し、熱中症への関心が低下している恐れがあることが分かりました。こうした結果から、「実践する熱中症対策」を含め、新型コロナウイルス感染症の予防で外出が減ったことが影響していることが明らかになりました。本調査は昨年に続いて2回目の実施となるもので、全国の15-69歳の男女1000人を対象に、2020年6月5日―8日の4日間、インターネットリサーチにより調査しました。

 

具体的には、「どのようなときに熱中症を意識するか」を聞いたところ、「屋外(公園、遊園地、プール、海など)で遊んでいるとき」で前年比-10.7ポイント、「屋外でスポーツ・運動をしているとき」で同-8.3ポイント、「屋外のイベント(フェスなど)に参加しているとき」で同-7.1ポイントになるなど、これまで主流だった屋外での活動中に熱中症を意識する機会は依然として上位に並ぶものの、その割合は減少しました。さらに、「熱中症対策を行っている人(695人)に対して、どのような対策を行っているかを聞いたところ、「帽子を着用」が同-8.6ポイントになるなど、屋外での活動や運動時を意識した熱中症対策を挙げた人の割合で減少がみられました。一方、熱中症対策を行っているかについて聞いたところ、「行っている」と答えた割合は前年比―3.9ポイントの69.5%でほぼ変わらない結果となりました。多くの人は今年も熱中症対策を行うものの、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う全国的な外出自粛の影響でその関心のレベルや対策に変化がみられることが分かりました。

 

また、「新しい生活様式」の導入でマスクの着用や自宅で過ごす時間が増える中、真夏のマスクの着用や自宅での熱中症対策についても聞きました。猛暑日でも約6割、外で運動する際でも4割強の人がマスクを着用すると回答。「新しい生活様式」では「適宜マスクをはずすこと」が熱中症予防のポイントとされていますが、これを認識しているかについて聞いたところ、約半数は知らないという実態が明らかになりました。

 

自宅での熱中症対策に関しても聞きました。「室内温度を28度以下にしようと思う」、「エアコンをつけていてもこまめに換気しようと思う」は約7割でしたが、在宅勤務をする人の半数は「在宅勤務中、電気代の節約のためエアコンの利用を極力控えたい」と答えており、新型コロナウイルス感染症予防と熱中症対策の両立に頭を悩ませる人が多くなりそうなことが分かりました。熱中症は「対策によって100%防げる疾病」といわれています。一人ひとりが正しい知識を身に付けるとともに、身の回りの環境の熱中症リスクを判断し、予防することが求められます。

 

本調査の結果を受け、中京大学スポーツ科学部教授で医学博士・スポーツドクターの松本孝朗先生は「一人ひとりがその日の熱中症リスクに関心を持ち、例年通りの熱中症予防のポイントを再確認して、対策すること」と注意を呼び掛けています。(※調査項目の詳細は別添の「参考資料」をご参照ください)

 

タニタでは2014年に家庭用では国内初となる携帯型黒球式熱中症指数計を発売。さまざまな最新機能を搭載した温湿度計や熱中症指数計を開発・販売し、長年にわたって市場をリードしてきました。これら熱中症に関わる商品を展開するとともに、熱中症予防に関する様々な情報を発信していくことで、生活者の熱中症予防や健康づくりをサポートしていきます。

 

※日射や地面からの照り返しによる熱(輻射熱)を計測できる黒球温度計を搭載した熱中症の対策機器。

 屋内外で使用が可能で、熱中症の危険度を示す暑さ指数(WBGT)を計測できる。

 

■「熱中症に関する意識・実態調査2020(速報)」の詳細はこちら

https://www.tanita.co.jp/cms/press/pdf/2020/heatstroke_research_prompt.pdf

調査レポートの全編は2020年7月中旬の公開を予定しています。

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