【ALBERT】東京大学COIとの共同研究結果をまとめた論文を発表

株式会社ALBERT

2021年4月27日

【ALBERT】東京大学COIとの共同研究結果をまとめた論文を発表

4カ国の「政策」と「新型コロナウイルスの拡散状況」の関連性を比較分析

株式会社 ALBERT(アルベルト、本社:東京都新宿区、代表取締役社長:松本壮志、以下 ALBERT)は、東京大学センター・オブ・イノベーション自分で守る健康社会拠点(以下、東京大学COI)が行なっているプロジェクトにて共同研究を行っており、このたび4カ国の政策とウイルスの拡散がどのように関連しているかについてまとめた学術論文「An Agent-Based Model of the Local Spread of SARS-CoV-2: Modeling Study(SARS-CoV-2の局所感染エージェントベースモデル:モデリング研究)」を発表しました。また、本論文は2021年4月の『JMIR Medical Informatics』に掲載されました。

ALBERTは、国立大学法人東京大学と共同研究契約を締結しており*、東京大学COIのテーマとして引き続き共同研究を進めていきます。

*2021年4月27日発表プレスリリース https://www.albert2005.co.jp/release/5189.html

【ポイント】

・新型コロナウイルスの封じ込めに向け異なる政策アプローチを実施した4カ国(イタリア、ドイツ、スウェーデン、ブラジル)を対象に、各国の実データと実施した政策措置の両面を考慮したエージェントベースモデル(ABM:Agent-Based Model)を構築。

ABMのcalibration(較正)とvalidation(検証)というフェーズにおいて、複数のパラメータをチューニングすることにより提案モデルを現実データに適合させた。

・シミュレーションにより、「ロックダウン(都市封鎖)や国境閉鎖など人々の移動について強い制限措置を講じている国が、講じていない国よりも感染拡大をうまく抑えられた」、また「厳格な封じ込め策を実施しなかった国でも集団免疫を獲得できなかった」という結果が得られた。

・複数の実験結果より、患者の死亡率を下げるにはICU病床の十分な確保が特に重要であることが分かり、緩い制約を続けることもよりも、強い制限を段階的に行うことが、より早く経済影響を小さくできることも示唆された。

■ 共同研究論文の概要

本論文の目的は、SARS-CoV-2*ウイルスの拡散と各国政府の政策との関連性を研究し、異なる政策が公衆衛生にどのような結果をもたらしたかを分析することです。各国の国家統計データベースを通じて得られた公式統計及び各政府が実施した政策に基づいて、エージェントベースモデル(ABM)を構築し、それらの政策が時間の経過とともに、新型コロナウイルス感染患者数の総数、集中治療室(ICU)のベッド稼働率、回復率や症例死亡率などの様々な変数に与える影響を検討しました。

今回対象とした4カ国は、それぞれ異なるSARS-CoV-2の封じ込め策を採用しており、ロックダウン(都市封鎖)や国境閉鎖など、人口移動について非常に制限的な措置を講じている国(イタリア及びドイツ)が講じていない国(スウェーデン及びブラジル)よりもSARS-CoV-2症例総数が少なく、抑制策が成功したことを示しています。

* SARS-CoV-2…新型コロナウイルス感染症のウイルス名称。

・タイトル : Agent-Based Model of the Local Spread of SARS-CoV-2: Modeling Study

(SARS-CoV-2の局所感染エージェントベースモデル:モデリング研究)

・掲載 :『JMIR Medical Informatics』

  https://medinform.jmir.org/2021/4/e24192

■ 東京大学センター・オブ・イノベーション(COI)自分で守る健康社会拠点

センター・オブ・イノベーションは、文部科学省および国立研究開発法人科学技術振興機構が主導する産学連携プログラムです。

東京大学COIでは、「自分の健康は自分で守る、高齢者も社会を支える、新健康医療産業創出により国民総所得を増大する」という「自分で守る健康社会」実現のために、自治体・企業と連携して「健康維持の自分ごと化」を推進する社会を目指しています。

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