情報・システム研究機構シンポジウム「不確実な未来へ -地球規模課題に挑むデータサイエンス-」を開催
気候変動や感染症拡大、エネルギー問題、情報氾濫など様々な地球規模課題に挑むデータサイエンス研究を紹介
⼤学共同利⽤機関法⼈ 情報・システム研究機構(東京都港区、機構長:藤井良⼀)は、12⽉15⽇(水)に2021年度 機構シンポジウムをオンライン開催いたします。
当機構は、2004年度の法人設立当時から「情報とシステム」をキーワードとしてシンポジウムを開催してまいりました。17回目を迎える今回は、「不確実な未来へ-地球規模課題に挑むデータサイエンス-」をテーマに、機構内外の研究者による8講演を無料配信いたします。
◇ 開催概要 ◇
日時:令和3年12月15日(水)13:30~18:00
形態:Web配信(Zoomウェビナー&YouTube Live)
対象:一般、学生・生徒、教職員、教育・研究関係者等
特設サイト・プログラム https://sympo2021.rois.jp/
参加登録 https://sympo2021.rois.jp/regist/
◇ 招待講演 ◇
◆江守 正多 国立研究開発法人 国立環境研究所 地球システム領域 副領域長
「気候危機のリスクと社会の大転換」
2015 年に国連気候変動枠組条約のCOP21 で採択された「パリ協定」で、世界平均気温上昇を産業化以前を基準として2℃より十分低く保ち、さらに1.5℃より低く抑える努力を追求することが合意されました。これを実現するためには、世界の温室効果ガス排出量を今世紀後半に正味でほぼゼロにする必要があります。本講演では、地球温暖化の現状、将来予測、リスクについての科学的な評価を概観した後、気候危機を乗り越えるために必要な社会の転換や、最終的に気候危機を脱するために、私たちや社会はいかにあるべきかについて考えます。
◆伊藤 公人 国立大学法人 北海道大学 人獣共通感染症国際共同研究所 教授
「データサイエンスで病原体の変異と感染症の流行を予測する」
感染症の流行対策には、病原体の変異を加味して流行動態を解析する必要がある。感染症の流行における変異株の従来株に対する選択優位性は、変異株の実効再生産数が従来株のそれよりどれだけ高いかという問題に帰着する。演者らのグループでは、感染症の疫学情報と病原体の遺伝子情報のビッグデータを組み合わせ、感染症数理疫学の手法に集団遺伝学の概念を組み込んで解析する手法を開発している。本講演では、新型コロナウイルス感染症について、変異株による感染の割合がどのように推移するのか予測した研究事例を紹介します。また、予測後に実際に観測された変異株の流行データを元に予測の精度を検証します。
◆藤井 康正 国立大学法人 東京大学大学院 工学系研究科 原子力国際専攻 教授
「自然変動電源大量導入とエネルギーシステムモデル」
将来の理想的なエネルギーシステムを描く方法として、コンピュータ上にエネルギーシステムを数理計画モデルとして構築し、環境制約を考慮しつつ、システム総費用を最小化することがなされる。太陽光発電や風力発電という自然変動電源の大量導入を前提としたモデルは、地理的・時間的解像度を各段に高める必要があり、必要な入力データもこれまでのエネルギーモデルとは質的にも量的にも異なってくるとともに、最適化計算の計算量も大幅に増大している。本講演では、自然変動電源大量導入に対応するエネルギーシステムモデルの課題と展望について述べます。
本プレスリリースは発表元が入力した原稿をそのまま掲載しております。また、プレスリリースへのお問い合わせは発表元に直接お願いいたします。
このプレスリリースには、報道機関向けの情報があります。
プレス会員登録を行うと、広報担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など、報道機関だけに公開する情報が閲覧できるようになります。
このプレスリリースを配信した企業・団体
- 名称 大学共同利用機関法人情報・システム研究機構
- 所在地 東京都
- 業種 教育サービス
- URL https://www.rois.ac.jp/