日本の中のハンガリー 〜ハンガリー人アーティストたちが見た“和の心”〜
この度、リスト・ハンガリー文化センター(東京・麻布十番)では、日本で活動する、今注目のハンガリーのアーティストたち6人、新世代アーティスト3人による作品展「ハンガリーアーティストたちが見た“和の心″」を9月2日(金)~11月25日(金)の会期で開催いたします。
<ハンガリー人アーティストたちが見た〝和の心“>
ハンガリー人のアーティストの中には、日本に住み、活躍している人も多くいます。今回は、日本文化と接点を持ち、ハンガリー文化との融合を図る作品を作っている6人のアーティストたちにスポットをあてます。例えば、陶芸家のアーグネス・フス氏は、「和ハン」混合の作品を作っています。また、徳島県に住む吉原ホルバート・ハンガ氏は、日本の藍染を作品に取り入れている他、ハンガリーの伝統的な刺繍を日本の人々に教えています。さらに、益子焼で有名な栃木県益子市に住むラントシュ・ティミー氏は、日本の茶碗や湯呑をつくっています。今回の展覧会では、ハンガリー人アーティストの目には、日本がどう映り、和の心がどう芸術として花開いたのか、楽しんでいただければと思います。
<速報:開会式は大盛況>
9月2日(金)展示会のオープンを記念して行われた開会式には、本展に出品している9人のハンガリーアーティストのうち7人が訪れ、大盛況のうちに幕を閉じました。
<注目のハンガリー人アーティスト紹介>
【アーティスト① アーグネス・フス】
歴史と文化財で有名なドナウ川沿いの街、モハーチ生まれ。 15 歳のとき、科学と芸術の街、ペーチで美術の勉強を始める。ブダペストのモホリ・ナジ国立芸術大学で勉強を続け、そこで磁器と陶器の修士号を取得した。 ハンガリーで出会った夫を通じて日本の文化に出会う。版画家である日本人の夫と1993 年に結婚し、来日。 長野県千曲市に陶芸工房を構えた。
2015 ハンガリー応用美術文化勲章フェレンジ・ノエミ賞
2018 アート フェア 東京 スペシャル エディション/招待作家
2018 新しい東方へ/IAC国際陶芸アカデミー会員展・大賞
2020 World Art Tokyo/Satellites/招待作家
2021 ハンガリー陶芸展受賞、ジョルナイ特別賞
など、多くの賞を受賞
【アーティスト②:ゼレナク・シャンドル】
1971年、ハンガリーのタタバーニャ市で生まれる。1991年にペーチ芸術大学に入学。2002年には美術教授法の学位も取得、以来さまざまな個展を通じて芸術家としての活動を続ける。2001年からはチャリティーオークションにも積極的に参加。セーケシュフェヘールヴァールにある幼稚園では子供達にビジュアルアクティビティーを通して創造性を教える一方、広告グラフィックアートやインテリアデザインも手がけるなど、活動範囲を広げる。2006年より筑波大学芸術研究科に国費留学。その後、インテリアデザインの経験や絵画技術を活かしフリーラインスとして活躍(新宿LUMINEビアガーデンデザイン、WITH THE STYLE Fukuoka アートワーク等)また、日本の幼稚園においても講師として子供達にクリアティビティを伝え続けている。2013年より国内、海外の様々なアーティストインレジデンスプログラムに参加し、竹やその他のオブジェクトを現場で作成。2018年より雨引の里と彫刻の運営及びアーティストとしてメンバーとなる。
【アーティスト③ペチナー⁼ペト・カタリン】
国際的に活動しているハンガリー出身のアーティスト。 家族の伝統を引き継ぎ2010年にブダペストのセンメルヴェイス医科大学を薬剤師として卒業するも、芸術への想いは強く、2014年にブダペストのメトロポリタン大学でアートの勉強を始める。視覚表現学部での勉強を終えた後、イギリスのラスキン大学で2020年に美術の修士課程を修了。2015年以降、ハンガリーのブダペストとペーチ、またイギリスのロンドンで個人展やグループ展を開催している。 創造する芸術は技術的にも視覚的にも多種多様であるが、共通点として、医療用画像(X線、磁気共鳴映像法(MRI)、顕微鏡映像)をインスピレーションとして頻繁に使用すること、自然の様相を通してテーマを表現することなどが挙げられる。
今回の見どころ「のれんに展示」
今回は作品を和を感じる「のれん」にして展示。
【アーティスト④マイゼィク・ローベルト】
1969年ハンガリー生まれ。1989年彫刻学校Salgótarján(ハンガリー)で銅、石、ダイヤモンドの
彫刻技術を学ぶ。1990~98年、スタジオにて彫刻作品制作。1998~2004年、世界のガラス館(石川県)。2004年、東京の彫刻会社に勤務。2013年、自身の彫刻スタジオを開く。
2019年~金管楽器への彫刻制作を開始。
今回の見どころ「サムライの刀」
素材はソーダガラス。吹きガラス職人にパーツを製作してもらい、6つの個別に磨かれたパーツを接着。
柄 の模様、刃先や刀身の形など、自身のデザインと技術で制作を行った。作ったきっかけは、刀鍛冶の名から、 その剣は氷のように明るく、冷たく、致命的だと聞いたため。1作品製作にあたり、ひと月かかったという。
【アーティスト⑤吉原ホルバート・ハンガ】
母国ハンガリーのモホリ・ナジ芸術大学でテキスタイルニットを学ぶ。草木染めしていたことから日本の藍に興味を持ち、藍の産地である徳島県の四国大学に留学。それが縁となり徳島で結婚して現在徳島に在住。ハンガリー刺繍や手動式ニット機を使って作品を制作している。糸は天然繊維を選び、染色は徳島の藍をはじめ、自分で育てた蓼藍、コスモス、日本茜などを利用している。また徳島の豊かな自然の中で集めた草木や日常生活で出る果物の皮なども利用して染めることもある。
今回の見どころ「マネキンで展示」
今回はマネキンで展示。着用感も楽しむことが出来る。
【アーティスト⑥ラントス・ティミー】
ハンガリーで生まれ育ち、幼少期よりアートに触れる。川沿いで育ち、砂や土に触れることは自然なことだった。陶芸は芸術高校から学び始め、のちにモホリ・ナジ芸術デザイン大学で磁器デザインを学び、同大学を2011年に卒業。2013年にモホリ・ナジ芸術デザイン大学の奨学生として一年、ハーブ室内栽培のための磁器プロダクトデザインを制作、研究する。2013年から2016年迄ハンガリーのペーチ大学にて博士号を取得。昨年、日下部正和氏の推薦のもと神戸財団の薪窯プロジェクトの奨学生として選出される。
日下部氏とはハンガリーのケスケメットにある国際陶芸スタジオで出会い、後に2015年から益子で修行するきっかけとなる。益子で制作を始めるとともに、現地の環境と純粋な土に魅了される。以前は磁器を主に制作していた為、自分の土を掘り、精製し、現地でとれる素材(糠、藁等)を使った自身の釉薬をかけ薪窯を焚く、という目標を遂行するのは大きな挑戦となった。
【新世代アーティストの作品も登場】
次世代を担う、ハンガリー人のアーティストたちも登場ゴンダ・ガーボル氏の木の立体アート、塚原・ファンニ氏の絵画やグラフィックデザインや写真、ポシェル・アネット氏の絵画やアクセサリーなど、新しいアートの風を感じることもできます。
【10月からは新たな作品も…】
栃木県益子にアトリエを持ち、日本で活躍したハンガリー人の彫刻家、ワグナー・ナンドールのパネルや作品も10月から新たに展示されます。
【今後の注目イベント「アーティストサイン会」】
10月15日(土)14:00~17:00、11月5日(土)14:00~17:00に、作品を出展している一部アーティストが来館。この日のために用意した特別なアート葉書にサイン、作品の前でアーティストと一緒に写真撮影など、アーティストと交流を図ることができます。また、リスト・ハンガリー文化センターのロゴ入りペンなど、素敵なプレゼントをご用意していますので、ぜひ足をお運びください。
(アート葉書)
「ハンガリーアーティストたちが見た〝和の心”」概要
期間:9月2日(金)~ 11月25日(金)
開館時間:11:00~17:00(※最終入館16:45)
※休館日:毎週土曜日/日曜日/日本とハンガリーの祝日(会期中のハンガリーの祝日は11月1日(火))
会場:リスト・ハンガリー文化センター
住所:東京都港区麻布十番3-8-1 日比谷麻布十番ビル1階
※アクセス:東京メトロ南北線・都営大江戸線「麻布十番駅」徒歩3分
電話:03-6459-4931(代)
本プレスリリースは発表元が入力した原稿をそのまま掲載しております。また、プレスリリースへのお問い合わせは発表元に直接お願いいたします。
このプレスリリースを配信した企業・団体
- 名称 駐日ハンガリー大使館
- 所在地 東京都
- 業種 政府・官公庁
- URL https://tokio.mfa.gov.hu/jpn
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