～ “RISE IS COMEDY” 農業の面白さは無限大∞～滋賀から全国へ！「ONE SLASH」のふるさと活性化活動

2022/12/1 15:11

2022年12月1日

滋賀県観光振興局

　私たちの日々の生活の中で食卓に欠かせない“お米”。滋賀県内では各地で様々な農産物が盛んに作られていますが、その中でも滋賀県で1番多く作られている農産物は「お米」なんです。このお米作りをきっかけに農業を楽しく・面白く伝えるため、そして地元を盛り上げるために、長浜市西浅井で誕生した「ONE SLASH（ワンスラッシュ）」という団体をご紹介します。

【ONE SLASH（ワンスラッシュ）とは】

　琵琶湖の最北端に位置する長浜市西浅井。この場所を拠点に誕生した「ONE SLASH（ワンスラッシュ）」という団体があります。「ONE SLASH」では「RICE IS COMEDY®（ライスイズコメディ）」という農業プロジェクトを通して、一般的にネガティブに捉えがちな農業を“面白く”“ポジティブ”に伝えるために様々な事業を精力的に展開されています。

　この「ONE SLASH」を立ち上げられた一人であり、代表を務めるのが長浜市西浅井出身の清水広行（しみず・ひろゆき）さん。元々はスノーボードの選手として活躍されていましたが、怪我を機に選手活動を引退し、地元に戻った後は家業であった建設業と農業を継ぐことを決意されました。

（写真：ONE SLASHメンバー）

（写真：ONE SLASH代表の清水広行さん）

　清水さんのように本業と農業を掛け持ちする、いわゆる「兼業農家」と呼ばれる人の割合が滋賀県は全国でも3番目に多く、ONE SLASHのメンバーも兼業農家として活動を続けています。ただ、全員が最初から農業に関する知識があったという訳ではなく、農業のノウハウは地元の人から教えていただきました。

（農作業の様子）

【ONE SLASHが地元を盛り上げる！】

　「ONE SLASH」が展開されている活動は、農業を通して地元を盛り上げるユニークで面白いものばかり。数ある中から代表的な活動内容をご紹介します。

●ゲリラ炊飯

　まず、代表的なのが「ゲリラ炊飯」です。一番最初は地元長浜市の観光地として有名な「長浜黒壁スクエア」で実施されました。この「ゲリラ炊飯」は“ゲリラ豪雨”の如く告知もなしに突然街中でお米を炊いて、炊き立てのご飯で作ったおにぎりを振る舞うという内容の企画です。当然その場にいた方は街中でいきなり始まるおにぎりの振る舞いに驚きを隠せない方も多いですが、気づけば長い列が出来て中には何度も列に並ぶ方もおられるほど、滋賀県のお米の魅力を炊きたてのおにぎりで楽しむことができる人気イベントです。

●100Mの流しそうめん

　“無いものを作る”というONE SLASHのコンセプトの元、集落になかった“夏祭り”を開催。祭りの締めくくりとして地元にたくさんある竹を使った「100Ｍ」もの長さの流しそうめんは大好評でした。

　　　　（写真：左から竹を使った長い流し台）

　　　　（写真：そうめんを追いかける子どもたち）

●宝探し稲刈り

ただ狩るだけではなく、お米10kgが当たる宝探し稲刈りに子どもたちも夢中。

●第１回脱芸術祭会議（仮）

　２０２２年の冬には「地元×アート」にスポットを当てた新しい事業が開催されます。ONE SLASHの基地でもある、長浜市西浅井のスナック“あほうどり”を改築した居酒屋＆シェアスペースを舞台に、総勢１５名のアーティストによる即日展示や湖北ツアー等を楽しむことができます。

［開催概要］

第１回　脱芸術祭会議（仮）

・開催日時：2022年12月3日（土）～4日（日）

・場　　所：滋賀県長浜市西浅井町大浦65-1（スナック“あほうどり”）

　　　　　　　最寄り駅…JR永原駅

（※現地集合・現地解散（解散は12/4（日）午後6時）、一軒家貸切で宿泊予定 ※食事はなし）

・内容：湖北ツアー、あほうどり内覧会、アーティスト15名による即日展示、オープニングレセプション

・参加料：無料

※車でお越しの方はお店の前のスペースに駐車ください。

【MLGs（マザーレイクゴールズ）分野別大使第1号ふるさと活性化大使に就任】

　令和4年（2022年）9月15日（木）。清水広行さんはマザーレイクゴールズ分野別大使の第1号として「ふるさと活性化大使」に就任されました。「マザーレイクゴールズ分野別大使」とは、マザーレイクゴールズ（MLGs）に賛同いただいている方の中から特定の分野で協力に県外に情報発信をして頂ける方で、MLGs達成の一翼を担っていただくことを目的として設置している制度のこと。

「ONE SLASH」の農業プロジェクト「RICE IS COMEDY®」では、お米由来のバイオマスプラスチックであるライスレジン®に注目し、農家の新たな展開としてお米の“食べる価値”だけではなく“資源としての価値”を創出し、農地の保全、再生につなげたい想いがあります。

　　（写真：マザーレイクゴールズ分野別大使就任の様子）

　　　　（写真：米のプラスチックで作られた製品）

【地元から“面白い”ことを】

　清水さんをはじめ「ONE SLASH」のメンバー全員の共通点は活動拠点である西浅井町が自分の「ルーツ」であること。そして、自分たちを育ててくれた地元から、おもしろいことをはじめたいという原点があります。団体名の　「ONE SLASH」は“分の１”という意味で、「分母が何になってもその中の１つでいよう」、つまり、誰とでも関わりが持てるになって更に大きな事業にしていきたいという清水さんたちの想いが込められています。その背景にはこれから滋賀の未来を担っていく子どもたちの存在もあります。「地元でこんなに面白いことができるんだよ」「いくらでもおもしろいことをやれるよ」と子どもたちに胸を張って伝えられるよう、「ONE SLASH」の活動の輪は広がっていきます。