スキリージ、中等症乾癬患者さん対象第IV相直接比較試験でアプレミラストへの優越性を示したデータを発表
2023年8月24日
アッヴィ合同会社
スキリージ(R)(リサンキズマブ)について、中等症の尋常性乾癬成人患者さんを対象とした第IV相直接比較試験の主要評価項目においてアプレミラストに対する優越性を示したデータを発表
ー 全身療法の対象となる中等症の尋常性乾癬成人患者さんの治療薬としてスキリージ(R)(リサンキズマブ)とオテズラ(R)(アプレミラスト)を比較する非盲検、有効性評価者盲検試験がブリティッシュ・ジャーナル・オブ・ダーマトロジー(the British Journal of Dermatology)に公開1
ー 本試験において、アプレミラスト群と比較して、リサンキズマブ群で有意に多くの患者さんが16週時に主要評価項目であるPASI 90およびsPGA 0/1を達成1
ー 16週時にPASI 75を達成しなかったアプレミラスト群の患者さんのうち、リサンキズマブ群に再無作為化された患者さんでは、アプレミラストを継続投与された患者さんと比較して、有意に多くの患者さんが52週時に主要評価項目であるPASI 90を達成1
ー TSQM-9に基づく16週時の治療満足度ドメインのスコアは、リサンキズマブ群でより高い結果(名目上のP値、アプレミラスト群との比較)1
ー リサンキズマブは忍容性が良好で、新たな安全性シグナルは認められず1
イリノイ州ノースシカゴ、2023年7月26日(米国時間)-アッヴィ(NYSE: ABBV)は本日、全身療法の対象となる中等症の尋常性乾癬を有する成人患者さんを対象に、スキリージ(R)(リサンキズマブ)の有効性および安全性の評価をオテズラ(R)(アプレミラスト)と直接比較した第IV相IMMpulse試験の結果が、ブリティッシュ・ジャーナル・オブ・ダーマトロジー(the British Journal of Dermatology)に公開されたことを発表しました1。本試験ではすべての主要評価項目および順位付けされた副次評価項目を達成し、新たな安全性シグナルは認められませんでした1。
アッヴィのvice president, global medical affairs, immunologyであるMudra Kapoor, M.D.は次のように述べています。「本試験は、全身療法の対象となる患者さんの高い水準での皮疹消失達成という点について、オテズラとの比較試験においてスキリージの有効性を示すものであり、先行試験で認められた安全性プロファイルを裏付けるものとなります。この直接比較試験のデータは、コントロールが得られていない疾患では、患者さんと医師による十分な情報に基づいた治療法の決定をサポートするうえで大変重要です。また、中等症の乾癬を有する成人患者さんの治療選択肢となりうるスキリージの一連のエビデンスに、これらの直接比較試験データが新たに加わりました」
主な本非盲検、有効性評価者盲検試験の結果は以下の通りです。
・16週時に期間Aの主要評価項目である乾癬の皮疹面積・重症度指数(PASI)90および医師による静的総合評価(sPGA)0/1を達成した患者さんの割合は、リサンキズマブ群の患者さんで有意に高い結果となりました[リサンキズマブ群でPASI 90を達成した患者さんは55.9%(118名中66名)、sPGA 0/1を達成した患者さんは75.4%(118名中89名)であったのに対し、アプレミラスト群では5.1%(234名中12名)および18.4%(234名中43名)。いずれもP<0.001]1。
○16週時に順位付け副次評価項目であるPASI 75を達成した患者さんの割合は、リサンキズマブ群でアプレミラスト群より有意に高い結果となりました[リサンキズマブ群:84.7%(118名中100名)、アプレミラスト群:18.8%(234名中44名)、P<0.001]1。
・16週間のアプレミラスト投与後にPASI 75を達成しなかった患者さんのうち、52週時に期間Bの主要評価項目であるPASI 90を達成した患者さんの割合は、アプレミラストの継続投与に割り付けられた患者さんと比較して、リサンキズマブ群に再無作為割付された患者さんで有意に高い結果となりました[リサンキズマブ群:72.3%(83名中60名)、アプレミラスト群:2.6%(78名中2名)、P<0.001]1。
○52週間の継続投与後、52週時に事前に規定された評価項目であるPASI 90およびPASI 100を達成した患者さんの割合は、リサンキズマブ群でそれぞれ73.7%および63.6%であったのに対し、アプレミラスト群ではそれぞれ4.5%および2.7%でした(いずれも名目上のp値<0.001)。
本試験におけるリサンキズマブの安全性プロファイルは、これまでに報告されている試験と一致していました。リサンキズマブの忍容性は良好で、新たな安全性シグナルは認められませんでした1。リサンキズマブ群で特に高頻度に発現した有害事象(5%以上で報告)は、新型コロナウイルス感染症、鼻咽頭炎および上気道炎でした1。アプレミラスト群で特に高頻度に発現した有害事象は、下痢、悪心および頭痛でした1。期間Aおよび期間Bに重篤な有害事象が報告された患者さんの割合は、リサンキズマブ群でそれぞれ0.8%および2.9%であったのに対し、アプレミラスト群ではそれぞれ1.7%および2.1%でした1。再無作為割付された患者さんのうち、期間Aおよび期間Bに有害事象のため投与中止となった患者さんの割合は、アプレミラスト群でそれぞれ6.8%および5.2%であったのに対し、リサンキズマブ群では投与中止となった患者さんはいませんでした。リサンキズマブの継続投与を受けた患者さんのうち、有害事象のため投与中止となった患者さんは1名でした1。
治験責任医師であり、ヘンリー・フォード・ヘルスシステムの皮膚科臨床研究部長(director of clinical research, department of dermatology, Henry Ford Health System)であるLinda Stein Gold, M.D.は次のように述べています。「医師として、高い治療目標の達成を可能にするさまざまな選択肢を検証することは大変重要で、本試験から実診療に関わるデータを得ることが出来ました。これらのデータによって、全身療法の対象となる中等症の尋常性乾癬患者さんに対するスキリージの有効性が裏付けられ、これまでの試験と同様の安全性プロファイルが認められています」
事前に規定された順位付けされていない評価項目である治療満足度調査バージョン9(TSQM-9)の分析によると、アプレミラスト群と比較して、リサンキズマブ群では16週時の治療満足度がより高い結果となりました。リサンキズマブ群では、3つのドメインすべてにおいて、アプレミラスト群より高スコア(最大スコアは100)となり、効果に関する満足度は80.6、利便性に関する満足度は84.9、全体的な満足度は86.2であったのに対し、アプレミラスト群ではそれぞれ46.9、 69.0、 47.7でした(いずれも名目上のp値<0.001)1。
スキリージは、ベーリンガーインゲルハイム社とアッヴィとの業務提携の一環で開発され、アッヴィが世界的にスキリージの開発と販売を主導しています。
乾癬について
乾癬は、慢性的な免疫介在性炎症性の皮膚疾患で、皮膚細胞の急激な増殖により肥厚した鱗屑状の皮膚が形成されます2。全世界の人口の約2~3%が罹患しています3。乾癬は患者さんにとって感情的、心理的および社会的な多大な疾病負荷をもたらし、QOL(生活の質)に影響が及ぶこともあります3。
IMMpulse試験について1,4
IMMpulse試験は、全身療法の対象となる中等症の尋常性乾癬を有する成人患者さんを対象に、リサンキズマブ(0週、4週、16週、28週、40週時に150 mgを皮下投与)の有効性をアプレミラスト(漸増投与後に30 mgを1日2回経口投与)と比較評価する第IV相、国際、多施設共同、無作為化、非盲検、有効性評価者盲検、実薬対照試験です。本試験への参加条件は、スクリーニング時およびベースライン時に中等症の乾癬が安定していることとし、1)乾癬病変が体表面積(BSA)の10%以上および15%以下、2)PASIが12以上、3)sPGAが3(中等症)と定義しました。試験デザインは、最長35日間のスクリーニング期間、52週間の投与期間および安全性のための電話による追跡調査期間から構成されました。52週間の投与期間は、2つの期間から構成されました。0週から16週までのA期では、アプレミラストに対するリサンキズマブの優越性を評価しました。16週から52週までのB期では、16週時にPASI 75を達成しなかったアプレミラスト群の患者さんを再無作為化してリサンキズマブ群またはアプレミラスト継続群へ割り付け、その転帰を評価しました。
スキリージ(R)(リサンキズマブ)について
スキリージは、インターロイキン-23(IL-23)のp19サブユニットに結合することによりIL-23を選択的にブロックするIL-23阻害薬です5。炎症プロセスに関与するサイトカインであるIL-23は、乾癬を含む多くの慢性免疫介在性炎症性疾患に関連すると考えられています6。
ブリティッシュ・ジャーナル・オブ・ダーマトロジー(BJD)について
ブリティッシュ・ジャーナル・オブ・ダーマトロジー(BJD)はトップランクの国際的皮膚科専門誌で、患者さんの転帰改善のため、皮膚疾患への理解とその管理方法を進展させる最高水準の研究を発表しています。BJDは、英国の皮膚科医のための会員制職能団体である英国皮膚科医協会(BAD)が発行する学術誌の一つです。
アッヴィについて
アッヴィのミッションは現在の深刻な健康課題を解決する革新的な医薬品の創製とソリューションの提供、そして未来に向けて医療上の困難な課題に挑むことです。一人ひとりの人生を豊かなものにするため次の主要領域に取り組んでいます。免疫疾患、がん、精神・神経疾患、アイケア、さらに美容医療関連のアラガン・エステティックスポートフォリオの製品・サービスです。アッヴィの詳細については、www.abbvie.com をご覧ください。Twitterアカウント@abbvie、Facebook、LinkedInやInstagramでも情報を公開しています。
日本においては主に、免疫疾患、肝疾患、精神・神経疾患、がん、アイケアの領域、さらに美容医療関連のアラガン・エステティックスのポートフォリオで、製品の開発と提供に取り組んでいます。アッヴィの詳細については、www.abbvie.co.jpをご覧ください。FacebookやYouTubeでも情報を公開しています。
References:
1.Stein Gold, L.F., et al (2023), Comparison of risankizumab and apremilast for the treatment of adult patients with moderate plaque psoriasis eligible for systemic therapy: results from a randomised, open-label, assessor-blinded phase IV (IMMpulse) study. British Journal of Dermatology. doi: 10.1093/bjd/ljad252
2.National Psoriasis Foundation. About Psoriasis. Available at: https://www.psoriasis.org/about-psoriasis/. Accessed on July 19, 2023.
3.National Psoriasis Foundation. Psoriasis Statistics. Available at: https://www.psoriasis.org/psoriasis-statistics/#:~:text=Prevalence&text=125%20million%20people%20worldwide%20%E2%80%94%202,the%20World%20Psoriasis%20Day%20consortium . Accessed on July 19, 2023.
4.Study of subcutaneous risankizumab injection compared to oral apremilast tablets to assess change in disease activity and adverse events in adult participants with moderate plaque psoriasis who are candidates for systemic therapy. ClinicalTrials.gov. 2023.
Available at: https://classic.clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT04908475 . Accessed on July 19, 2023.
5.SKYRIZI [Summary of Product Characteristics]. AbbVie Ltd.
Available at: https://www.ema.europa.eu/en/documents/product-information/skyrizi-epar-product-information_en.pdf . Accessed on July 19, 2023.
6.Duvallet E., Sererano L., Assier E., et al. Interleukin-23: a key cytokine in inflammatory diseases. Ann Med. 2011. Nov 43(7):503-11.
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このプレスリリースを配信した企業・団体
- 名称 アッヴィ合同会社
- 所在地 東京都
- 業種 医薬品
- URL http://www.abbvie.co.jp/
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11/14 11:00