ストレスが低い人は、飲酒頻度「1~3日/週」に集中

ストレスチェック結果と飲酒頻度別分析からわかったこと

2023年12月12日

株式会社ドクタートラスト

https://doctor-trust.co.jp/

 株式会社ドクタートラスト(本社:東京都渋谷区、代表取締役:高橋雅彦、以下「ドクタートラスト」)のストレスチェック研究所では、ストレスチェックサービスを利用した累計受検者200万人超のデータを活用し、さまざまな分析を行っています。

 今回は2022年度にストレスチェックサービスを利用した受検者のうち、飲酒頻度の回答が得られた約5,600人のデータをもとに、1週間あたりの飲酒頻度とストレス度合の関係性を調査しました。

 

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【解説】飲酒を全くしない人は、週13日飲酒する人よりも実は〇〇だった!ストレスと飲酒の意外な関係が約5,600人のストレスチェック結果データから明らかに!専門家がわかりやすく解説します!(解説:ストレスチェック研究所 アナリスト 押切愛里)

 

 

調査結果のポイント

・ 飲酒頻度「毎日」の群は、高ストレス者率が最も高い

・ 飲酒頻度「1~3日/週」の群は、高ストレス者率が最も低い

・ 飲酒頻度「1~3日/週」の群よりも、「毎日」の群のほうが不良回答率が高い

・ 飲酒頻度「全くない」よりも、「1~3日/週」の群のほうがストレス反応は低い

 

はじめに

 ストレスチェック制度は、従業員のメンタル不調の予防やその気付きを促すこと、また、ストレスが高い人の状況把握やケアを通して職場環境改善に取り組むことを目的として制定され、2015年12月以降、従業員数50名以上の事業場で年1回の実施が義務づけられています。

 ドクタートラストの提供するストレスチェックサービスでは、ストレスチェックと同時に、生活習慣に関する6つの設問が追加できます。今回は生活習慣設問の一つである「飲酒頻度」※について、「高ストレス者率」、「各設問への回答」の関係をそれぞれ分析しました。
※ ①毎日、②4~6日/週、③1~3日/週、④全くない、の4択形式

 

回答内訳と割合

 

図1

 

 図1は、調査対象約5,600人の「飲酒頻度」への回答内訳です。最も多かったのは「全くない」、以下「1~3日/週」、「毎日」、「4~6日/週」でした。

 

調査結果

 

高ストレス率が最も高いのは、飲酒頻度「毎日」の群、高ストレス者率が最も低いのは「1~3日/週」の群

 高ストレス者率とは、実際に受検をした人の中で、高ストレスと判定された人がどれくらいいるかを示した割合です。

 

<高ストレス者とは>

・ ストレスの自覚症状が高い人

・ ストレスの自覚症状が一定程度あり、かつ仕事の負担と周囲のサポート状況が著しく悪いと判定された人

 

図2

 

 図2は飲酒頻度別の高ストレス者率です。高ストレス者率が最も高かったのは、飲酒頻度「毎日」の群18.8%でした。以下、「全くない」の群16.6%、「4~6日/週」の群16.4%と続き、高ストレス者率が最も低かったのは「1~3日/週」の群14.1%でした。

 

飲酒頻度「毎日」の群のほうが「週1~3日/週」の群にくらべて不良回答率が高い

図3

 

 ストレスチェックは、各設問に対して「そうだ」「まあそうだ」「ややちがう」「ちがう」の4択形式で回答します。本分析では、「そうだ」「まあそうだ」を良好な回答群、「ややちがう」「ちがう」を不良な回答群として算出しています。

 図3は、高ストレス者率が最も高かった飲酒頻度「毎日」の群と、最も低かった「1~3日/週」群の不良回答率の差が大きかった設問です。

 不良回答率の差が大きかった上位5つの設問は、「一人ひとりの価値観を大事にしてくれる職場だ」(差は9.4%)、以下「私は上司からふさわしい評価を受けている」(同8.9%)、「あなたが困った時、どのくらい頼りになりますか?(上司)」(同8.1%)、「活気がわいてくる」(同7.9%)、「あなたの個人的な問題を相談したらどのくらいきいてくれますか?(上司)」(同7.6%)でした。

 

飲酒頻度「1~3日/週」の群よりも「全くない」の群のほうが、ストレス反応は不良傾向

図4


 ストレスチェックでは、ストレス反応を問う設問が29問用意されています。本分析では、各設問に対して、「そうだ」「まあそうだ」を良好な回答群、「ややちがう」「ちがう」を不良な回答群として算出しています。

 図4は、飲酒頻度が「全くない」の群と「1~3日/週」の群のストレス反応における不良回答差が大きかった設問です。これらの設問すべてにおいて「1~3日/週」の群よりも「全くない」の群のほうが、不良回答率が高く、全国平均と比較しても「全くない」の群は不良傾向にあることがわかりました。

※全国平均は、2022年度にドクタートラストでストレスチェックを受検した410,352人から算出


さいごに

 1週間あたりの飲酒頻度と高ストレス者率を調査したところ、高ストレス率が最も高いのは、飲酒頻度が「毎日」の群、最も低いのは「1~3日/週」の群という結果になりました。

 さらに、この2つの群について不良回答率を比較したところ、職場の活気や上司との関係、個人の尊重に関わる設問において、飲酒量「毎日」の群が特に不良傾向であることがわかりました。

 なお、飲酒習慣の有無でのストレス反応における不良回答率を比較したところ、「全くない」の群よりも「1~3日/週」の群が良好傾向にあることがわかりました。

 少量のアルコール摂取は気持ちをリラックスさせる作用がある一方で、多量摂取すると心身に悪影響を与えます。たとえば、アルコール依存症や、うつ、臓器への障害のほか、生活習慣病やがん、脳萎縮や認知症など、健康面でのリスクが非常に高くなります。社員一人ひとりが健康にいきいきと働くためには、飲酒への正しい知識を持つことが大切です。飲酒のメリット、デメリットを考えた上でお酒と上手に付き合っていけるよう、会社としてもサポートしていきましょう。(監修:根本裕美子 ドクタートラスト保健師)

 

調査対象

調査期間:2022年4月1日~2023年3月31日

調査対象:ドクタートラスト・ストレスチェック実施サービス2022年度契約企業・団体の一部

対象人数:5,637人

 

ドクタートラストについて

株式会社ドクタートラスト https://doctor-trust.co.jp/

株式会社ドクタートラスト(本社:東京都渋谷区、代表取締役:高橋雅彦)は企業ではたらく人の健康管理を専門に受託している会社です。産業医や保健師などの医療資格者が企業を訪問の上、健康診断結果に基づく健康指導、過重労働者面談を行います。また、200万人超のビッグデータに基づく職場環境改善コンサル「STELLA」や、 外部相談窓口サービス[アンリ]、健康管理システム「Ailes+(エールプラス)」もご好評いただいております。その他 ストレスチェック、健康経営セミナー、 衛生委員会のアドバイスなど、さまざまな業務を実施します。

 

ストレスチェック研究所 https://www.stresscheck-dt.jp/stella/

ストレスチェック研究所は、ドクタートラスト内に設置された研究機関です。ストレスチェックで得られた膨大なデータの分析を行うとともに、ストレス耐性が高く組織の強みである人材を「STELLA(ステラ)」と名づけ、これら人材を活用した強固な組織作りを目指す職場環境改善コンサル業務を行っています。

 

ストレスチェックサービスに関するお問合せ

株式会社ドクタートラスト 健康経営推進本部 担当:田野、宇和野

TEL:03-3464-4000(代表)

企業さま用お問合せフォーム:https://www.stresscheck-dt.jp/sc_form_document/

<参考>100名あたり6万円~(専門コンサルタントによる集団分析結果フィードバックなども、料金内でご提供いたします)

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図4

図2

図1

図3

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