働く女性のストレスは32歳と37歳がピークとなる
女性の年齢別に高ストレス者率の分布を算出
2024年3月14日
株式会社ドクタートラスト
株式会社ドクタートラスト(本社:東京都渋谷区、代表取締役:高橋雅彦、以下「ドクタートラスト」)のストレスチェック研究所では、ストレスチェックサービスを利用した累計受検者200万人超のデータを活用し、さまざまな分析を行っています。
今回は2022年度にストレスチェックサービスを利用した受検者のうち、高ストレス者(E判定)となった18,389人のデータをもとに、女性の年齢別に高ストレス者率分布を分析しました。
YouTubeで解説動画公開中
女性で最もストレスを感じている人が多い年齢は?131,912人を対象に調査した結果明らかになった「ストレスチェックと性別・年齢別の関係」(解説:ストレスチェック研究所 公認心理師 福田築)
調査結果のポイント
・ 高ストレス者率は32歳と37歳をピークに28歳から40歳にかけて高水準を維持
・ 58歳を過ぎると高ストレス者率は著しく減少する傾向
はじめに
ストレスチェック制度は、従業員のメンタル不調の予防やその気付きを促すこと、また、ストレスが高い人の状況把握やケアを通して職場環境改善に取り組むことを目的として制定され、2015年12月以降、従業員数50名以上の事業場で年1回の実施が義務づけられています。
高ストレス者率とは、実際に受検をした人の中で、高ストレス状態であると判定された人がどれくらいいるかを示した割合です。
<高ストレス者とは>
・ ストレスの自覚症状が高い人
・ ストレスの自覚症状が一定程度あり、かつ仕事の負担と周囲のサポート状況が著しく悪いと判定された人
ドクタートラストのストレスチェックは、個人のストレスレベルを5段階(A~E)で評価しています。Aはストレスが最も低く、Eが最も高いとされます。
図1
図1は、女性受検者全体(18歳から65歳)のストレス度合の分布です。高ストレス者(E判定)率は、13.94%でした。
以下では、上記のうち高ストレス者と判定された合計18,389人のデータをもとに、年齢別の高ストレス者率分布を分析していきます。
調査結果
1. 女性の高ストレス者率は30代後半が最も高く、60~65歳が最も低い
図2
図2は女性の過去4年分における年代別の高ストレス者率分布です。
高ストレス者率が最も高かったのは、2019・20年度が「30代前半」、2021・22年度が「30代後半」でした。高ストレス者率は30代を中心に高くなる傾向があり、2023年度も同様の傾向がみられるかもしれません。
一方で、過去4年継続して同比率が最も低かったのは、「60~65歳」でした。2023年度でも60歳を過ぎると高ストレス者は著しく下がる傾向がみられるかもしれません。
2. 女性の高ストレス者率は37歳が最も高く、58歳以降は毎年低くなっていく
図3
図3は、女性の年齢別高ストレス者率です。
女性で高ストレス者率が最も高いのは37歳(16.92%)で、32歳(16.91%)、38歳(16.75%)、30歳(16.55%)、31歳(16.41%)と続きます。
一方で、同比率が最も低いのは65歳(5.55%)で、64歳(7.71%)、63歳(8.74%)、62歳(8.77%)、61歳(9.86%)と続きます。58歳以降では、年齢を重ねるごとに高ストレス者率が低下していきました。
さらに、28歳から40歳までは高ストレス者率が15%を継続して超えていることがうかがえました。
さいごに
女性の年齢と高ストレス者率の関係性を調査した結果、高ストレス者率は28歳から40歳にかけて高水準が続き、32歳と37歳でそれぞれピークを迎えています。過去の4年分を見ても、30代で高ストレス者率が高くなる傾向がみられます。
「令和4年(2022)人口動態統計」(厚生労働省)では、女性の平均初婚年齢は29.7歳となっています。また、出産時の母の平均年齢は、第1子が30.9歳、第2子が32.8歳でした。晩婚化・晩産化が進んでいる現状において、30~32歳にかけて高ストレス者率が高い背景には、婚期の不安や出産時期などが影響しているかもしれません。
また、37歳前後は第1子が就学する時期もあり、ワークライフバランスが崩れやすいことが考えられます。加えて「令和4年度雇用均等基本調査」(厚生労働省)によると、女性の管理職は年々増加傾向にあり、企業としても女性の管理職登用に向けて教育に力をいれている昨今では、37歳前後が特にストレスを感じやすい可能性があります。
一方で、40歳を過ぎると高ストレス者率は比較的減少する傾向がみられます。女性の30代はストレスが溜まりやすいことを知り、上手にストレスと付き合う方法を備えていただくとよいかもしれません。
調査対象
調査期間:2022年4月1日~2023年3月31日
調査対象:ドクタートラスト・ストレスチェック実施サービス2022年度契約企業・団体の一部
有効受検者数:131,912人
ドクタートラストについて
株式会社ドクタートラスト https://doctor-trust.co.jp/
株式会社ドクタートラスト(本社:東京都渋谷区、代表取締役:高橋雅彦)は企業ではたらく人の健康管理を専門に受託している会社です。産業医(国内第1位※)や保健師などの医療資格者が企業を訪問の上、健康診断結果に基づく健康指導、過重労働者面談を行います。また、200万人超のビッグデータに基づく職場環境改善コンサル「STELLA」や、 外部相談窓口サービス[アンリ]、健康管理システム「エールプラス」もご好評いただいております。その他 ストレスチェック、健康経営セミナー、 衛生委員会のアドバイスなど、さまざまな業務を実施します。※帝国データバンク調べ
ストレスチェック研究所 https://www.stresscheck-dt.jp/stella/
ストレスチェック研究所は、ドクタートラスト内に設置された研究機関です。ストレスチェックで得られた膨大なデータの分析を行うとともに、ストレス耐性が高く組織の強みである人材を「STELLA(ステラ)」と名づけ、これら人材を活用した強固な組織作りを目指す職場環境改善コンサル業務を行っています。
ストレスチェックサービスに関するお問合せ
株式会社ドクタートラスト 健康経営推進本部 担当:田野、宇和野
TEL:03-3464-4000(代表)
企業さま用お問合せフォーム:https://www.stresscheck-dt.jp/sc_form/
<参考>100名あたり6万円~(専門コンサルタントによる集団分析結果フィードバックなども、料金内でご提供いたします)
本プレスリリースは発表元が入力した原稿をそのまま掲載しております。また、プレスリリースへのお問い合わせは発表元に直接お願いいたします。
プレスリリース添付動画
このプレスリリースには、報道機関向けの情報があります。
プレス会員登録を行うと、広報担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など、報道機関だけに公開する情報が閲覧できるようになります。
このプレスリリースを配信した企業・団体
- 名称 株式会社ドクタートラスト
- 所在地 東京都
- 業種 医療サービス
- URL https://doctor-trust.co.jp/
過去に配信したプレスリリース
「第3回職場環境優良法人」を発表&受賞法人インタビュー公開
10/10 14:35
健康リスクが高いのは「運輸業、郵便業」、「宿泊業、飲食サービス業」、「医療、福祉」
8/20 13:45
2023年度、累計211万人超のストレスチェックデータを分析
7/25 14:10
ドクタートラスト×TANPAC 共同プロジェクト始動
7/19 14:00
職場の悩みで最も多いのは「上司・先輩との関係」
6/11 14:15
およそ6割の企業がストレスチェックを利用した職場環境改善を実施
4/16 13:35
ストレスが低い人は「睡眠7~9時間」に集中
4/2 13:40
男性のストレスは38歳をピークに55歳まで高水準が続く
3/19 13:45
働く女性のストレスは32歳と37歳がピークとなる
3/14 13:45
健康経営優良法人2024「ブライト500」、通算3度目の認定
3/11 15:15
残業が多い人のストレスを左右するのは「仕事の満足度」や「ポジティブ感」
3/7 13:45
高ストレス者が最も少ないのは、寝る前スマホ・PC習慣「週4~6日」
3/5 13:45