寧波から世界へ:中国の港湾都市が世界的な開放の拠点へと進化

Information Office of Municipal Government of Ningbo

AsiaNet 0200068 (0723)

 

【寧波(中国)2024年3月28日新華社=共同通信JBN】多くの人にとって、寧波市は中国の北京や上海などの大都市ほど有名ではないかもしれませんが、日常生活にはより近いかもしれません。人々が購入した中国製の金属製品、炊飯器、さらには新エネルギー車さえ、中国東部・浙江省にある、この中国の都市から海を超えて運ばれる可能性が非常に高いのです。

 

Information Office of Municipal Government of Ningbo(寧波市政府新聞弁公室)によると、こうした貿易リンクの可能性が高いのは、寧波の独特の港湾の状況によるものです。

 

東シナ海に面した寧波舟山港では、最大積載重量30万トンの船舶が自由に行き来することができ、最大積載重量40万トンを超える超大型船も潮の満ち引きに合わせて出入りすることができます。同港は世界でも希な優れた深水港です。

 

昨年、寧波舟山港の貨物取扱量は13億2400万トンに達し、15年連続で世界第1位になり、コンテナ取扱量は世界第3位でした。同港はまた、中国最大の鉄鉱石ターミナル、アジア最大の原油ターミナル、そして単一のコンテナターミナルとしては世界第2位の規模でもあります。

 

寧波は古代から重要な貿易の中心地でした。唐の時代には既に、寧波は海のシルクロード(Maritime Silk Road)の出発点の 1 つでした。近代では、寧波は対外貿易に開かれた5つの条約港の1つでした。1978年以降、寧波は中国の改革・開放運動を最初に受け入れた沿岸都市の1つになりました。

 

現在、寧波は海上・鉄道インターモーダル輸送を通じて中国の60都市以上と結ばれており、300を超えるコンテナ航路を利用して200以上の国と地域の600を超える港へのアクセスが可能です。寧波は、世界の重要な港湾および海運物流センター、戦略的資源配分拠点、および現代海運サービスの基地になっています。

 

2023年後半、寧波は8つの港湾区すべてに開放を拡大することが承認され、世界クラスのトップ港を目指す寧波舟山港の疾走に新たな勢いが加わりました。

 

独自の港湾資源により、寧波は世界の他の地域とつながる優れた能力を備えていますが、同市の開放と進取的な動きは、世界最大の港の処理能力の向上を目標とするだけでなく、より広範な接続性、より深いレベルの交流、より高いレベルの開放も追求しています。

 

現在、寧波は西部地域の輸送計画をさらに最適化することで、世界クラスの航空・鉄道統合ハブと国際的なオープン開発の新たな原動力を構築しつつあります。

 

2050年には、寧波の西部輸送ハブの旅客輸送能力は年間約2億2000万人に達し、航空貨物量は年間300万トンに達すると推定されており、寧波が近代的な沿岸大都市となるのに貢献するでしょう。

 

寧波にアクセスできる国際的なデスティネーションの中で、「一帯一路」構想に沿った中東欧諸国(CEEC)は、世界的な経済協力と貿易交流を深化させる上で明るいスポットです。

 

2014年、寧波はCEECとの貿易促進を目的とした展示会の開催を開始し、2017年には、中国とCEECの間の経済協力と貿易交流のための最初で唯一の実証区を設立しました。2019年、China-CEEC Expo(中国・中東欧諸国(CEEC)博覧会)は、国家レベルの国際イベントに格上げされました。

 

良好なビジネス環境、強力なデジタル経済基盤、独自の港湾物流ハブシステムによって、寧波のクロスボーダーeコマースは急速に成長し、デジタル貿易ネットワークはますます広範かつ高密度になっています。

 

寧波は、中国最大のオンラインショッピングの祭典「ダブル11(独身の日セール)」期間中、国内のクロスボーダーeコマース小売輸入額で7年連続1位を維持しています。クロスボーダーeコマースにおける寧波のオンライン購入保税事業は中国市場のほぼ4分の1を占め、海外倉庫面積は中国全体の6分の1を占めています。昨年3月、浙江省初の「第5の自由(以遠権)」を行使した貨物航空路が寧波に開通し、同市のクロスボーダーeコマースビジネスの成長に力強い勢いを与えました。

 

2020年9月に、Zhejiang Free Trade Pilot Zone(浙江自由貿易試験区)の寧波地区が正式に登録され、同市における制度型開放の新たな章が始まりました。

 

例えば、バルク商品の国際貿易における流通安全性とデータ安全性を目指し、寧波はブロックチェーン技術によってデジタル文書の一意性と信ぴょう性を保証するデジタルサービスプラットフォーム「TradeGo」を設立しました。このプラットフォームは、世界で認証を受けているわずか10の電子船荷証券プラットフォームの1つになりました。

 

オープンな環境と進取的な文化は、寧波の広範な対外貿易ネットワークを形成しただけでなく、自由競争が行われる世界市場における強力な製造都市のイノベーション競争力を高めました。

 

寧波には、製造業の国家単一製品チャンピオン企業が104社あり、これは中国の都市の中で最多で、第2位の深センを大きく上回っています。これらの企業の製品の多くは、第一級の中国製造を寧波舟山港経由で世界中の消費者にもたらしています。

 

今後に向けて、寧波は国際的な開放の拠点都市の構築を目指しています。

 

寧波市の計画によると、2026年までに寧波舟山港の貨物取扱量は世界トップの座を維持し、年間貿易額1000万米ドルを超える企業や投資総額1億米ドル以上の海外投資プロジェクトなどの数は、2021年に比べて倍増する見込みです。

 

港湾都市から貿易の国際拠点へと、寧波は世界地図にその証しを刻もうとしています。

 

ソース:Information Office of Municipal Government of Ningbo

 

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