スキリージ、中等症以上の潰瘍性大腸炎の成人患者さんに対する治療薬として日本における適応追加承認を取得

アッヴィ

2024年6月24日

アッヴィ合同会社

アッヴィ、スキリージ(R)(リサンキズマブ)について、中等症から重症の潰瘍性大腸炎の成人患者さんに対する治療薬として、日本における適応追加承認を取得

 

ー スキリージ(R)はIL-23を選択的に阻害する生物学的製剤であり、本承認により7番目の適応症を取得

ー 潰瘍性大腸炎は 30 代以下での発症が多く、患者数が増加傾向にある指定難病 1

ー 中等症から重症の潰瘍性大腸炎患者さんを対象とした、日本を含む複数の国際共同試験データから得られた結果に基づく承認2,3

ー これらの試験において、スキリージ群は寛解導入療法および維持療法のいずれにおいても、プラセボ群と比較し臨床的寛解の有意な改善を示す2,3

 

アッヴィ合同会社(本社:東京都港区、社長 : ジェームス・フェリシアーノ)は、本日、ヒト化抗ヒトIL-23p19モノクローナル抗体製剤であるスキリージ(一般名:リサンキズマブ(遺伝子組み換え)、以下、「スキリージ」)について、既存治療で効果不十分な中等症から重症の潰瘍性大腸炎の寛解導入および維持療法の治療薬として適応追加承認を取得しました。スキリージはIL-23を選択的に阻害する生物学的製剤です。スキリージは日本において、既存治療で効果不十分な尋常性乾癬、乾癬性関節炎、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症、中等度から重症の活動性クローン病、掌蹠膿疱症に続く7番目の適応症を得ました。

 

本承認は、中等症から重症の潰瘍性大腸炎患者さんを対象とした、日本を含む複数の国際共同試験データから得られた結果に基づいています2,3。これらの試験において、0 週、4 週および 8 週時に リサンキズマブ 1200 mg の静脈内投与を行う寛解導入療法試験の INSPIRE 試験では 12 週時において、その後 8 週間ごとに 180mg または 360mg を皮下投与する維持療法試験の COMMAND 試験では 52 週時において、対照群と比較してリサンキズマブ群で有意に多くの患者さんが、主要評価項目である臨床的寛解(Adapted Mayo スコアに基づき判定)および主な副次評価項目を達成しました2,3

 

潰瘍性大腸炎は、原因不明の炎症により、大腸の粘膜が傷つき、びらん(ただれ)や潰瘍ができる 指定難病です。慢性的な下痢・血便、腹痛に加え、発熱や貧血などの症状が現れ、症状が良くなっ たり(寛解)悪くなったり(再燃)を繰り返します。潰瘍性大腸炎の原因はまだ完全には分かっていま せんが、細菌や異物などから身体を守る「免疫」の異常が関係していると言われています。30 歳以 下の患者さんで多く発症しますが、小児や 50 歳以上の年齢層にもみられ、日本国内における患者 数は約 22 万人と年々増加しています1,4

 

潰瘍性大腸炎の治療では薬物治療による寛解を目指し、できるだけ長く再燃のない状態を維持することが大切です。しかし、約3割の重症患者さんは最終的に結腸全摘除術が必要となる場合もあり ます5。また、従来の生物学的製剤では有効性の発現が遅い患者さんも一部存在することや、継続投与によって起こり得る効果の減弱、または過敏症反応などを引き起こす可能性もあります。そのため、有効かつ安全で持続性がある新たな治療選択肢に対するアンメットメディカルニーズが存在します6- 11

 

こうした状況を背景に、アッヴィはリサンキズマブの潰瘍性大腸炎に対する開発に着手し、この度適応追加承認を取得しました。アッヴィは潰瘍性大腸炎やクローン病といった炎症性腸疾患(Inflammatory Bowel Disease:IBD)領域において、スキリージ、ヒュミラ、リンヴォックの 3 製品の提供を通じて、IBD患者さんに貢献してまいります。

 

スキリージ(R)点滴静注600mg製品概要(下線部:今回の改訂箇所)

販売名

スキリージ(R)点滴静注600mg

一般名

リサンキズマブ(遺伝子組換え)

効果又は効能

〇中等症から重症の活動期クローン病の寛解導入療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)

〇中等症から重症の潰瘍性大腸炎の寛解導入療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)

用法及び用量

〈クローン病〉

通常、成人にはリサンキズマブ(遺伝子組換え)として、600mgを4 週間隔で3 回(初回、4 週、8 週)点滴静注する。なお、リサンキズマブ(遺伝子組換え)の皮下投与用製剤による維持療法開始16 週以降に効果が減弱した場合、1200mg を単回点滴静注することができる。

〈潰瘍性大腸炎〉

通常、成人にはリサンキズマブ(遺伝子組換え)として、1200mgを4 週間隔で3 回(初回、4 週、8 週)点滴静注する。なお、リサンキズマブ(遺伝子組換え)の皮下投与用製剤による維持療法開始16 週以降に効果が減弱した場合、1200mg を単回点滴静注することができる。

 

スキリージ(R)皮下注360 mg/180mgオートドーザー製品概要(下線部:今回の改訂箇所)

販売名

スキリージ(R)皮下注360mgオートドーザー、同180mg

一般名

リサンキズマブ(遺伝子組換え)

効果又は効能

〇中等症から重症の活動期クローン病の維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)

〇中等症から重症の潰瘍性大腸炎の維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)

用法及び用量

〈クローン病〉

リサンキズマブ(遺伝子組換え)の点滴静注製剤による導入療法終了4週後から、通常、成人にはリサンキズマブ(遺伝子組換え)として360mgを8週間隔で皮下投与する。

〈潰瘍性大腸炎〉

リサンキズマブ(遺伝子組換え)の点滴静注製剤による導入療法終了4週後から、通常、成人にはリサンキズマブ(遺伝子組換え)として180mgを8週間隔で皮下投与する。なお、患者の状態に応じて、360mgを8週間隔で投与することができる。

※なお、スキリージ(R)皮下注180mgオートドーザーは、2024年6月24日現在、薬価基準未収載です。

 

スキリージについて

スキリージはインターロイキン-23(IL-23)のサブユニットp19に結合し、IL-23を選択的に阻害するヒト化抗ヒトIL-23p19モノクローナル抗体製剤です。日本において、既存治療で効果不十分な尋常性乾癬、乾癬性関節炎、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症を有する成人患者さんの治療薬として、2019年3月に製造販売承認されました。また、2022 年 9 月には中等症から重症の成人クローン病患者さん、2023年5月には中等症から重症の掌蹠膿疱症の成人患者さんの治療薬として、製造販売承認を取得しました。

 

スキリージは、ベーリンガーインゲルハイムとアッヴィの業務提携の一環で開発され、アッヴィが世界的にリサンキズマブの開発と販売を主導しています。

 

消化器領域におけるアッヴィについて

アッヴィは、潰瘍性大腸炎やクローン病といったIBD領域を大きく発展させるため、充実した臨床試験プログラムを実施し、最先端の研究に取り組んでいます。革新と学習、そして適応することを通して、IBDによる患者さんの負担を軽減し、長期にわたって患者さんの生活を豊かにすることを目指しています。消化器領域におけるアッヴィについて、詳細は以下をご覧ください。

https://www.abbvie.com/our-science/therapeutic-focus-areas/immunology/immunology-focus-areas/gastroenterology.html

 

アッヴィについて

アッヴィのミッションは現在の深刻な健康課題を解決する革新的な医薬品の創製と提供、そして未来に向けて医療上の困難な課題に挑むことです。一人ひとりの人生を豊かなものにするため次の主要領域に取り組んでいます。免疫疾患、がん、精神・神経疾患、アイケア、さらに美容医療関連のアラガン・エステティックスポートフォリオの製品・サービスです。アッヴィの詳細については、www.abbvie.com をご覧ください。FacebookInstagramX(旧TwitterYouTubeLinkedInでも情報を公開しています。

 

日本においては主に、免疫疾患、肝疾患、精神・神経疾患、がん、アイケアの領域、さらに美容医療関連のアラガン・エステティックスのポートフォリオで、製品の開発と提供に取り組んでいます。アッヴィの詳細については、www.abbvie.co.jpをご覧ください。FacebookYouTubeでも情報を公開しています。

 

1.難病情報センター 潰瘍性大腸炎(指定難病 97) https://www.nanbyou.or.jp/entry/62 2024年5 月29日確認

2.AbbVie. Data on File: ABVRRTI75696.

3.AbbVie. Data on File: ABVRRTI76012.

4.「潰瘍性大腸炎およびクローン病の有病者数推計に関する全国疫学調査」厚生労働科学研究費補助金 難治性疾患等政策研究事業 難治性炎症性腸管障害に関する調査研究 総括研究報告書(平成28年度)

5.Gajendran M, Loganathan P, Jimenez G, et al. A comprehensive review and update on ulcerative colitis.Dis Mon. 2019 Dec;65(12):100851

6.Rutgeerts P, Sandborn WJ, Feagan BG, et al. Infliximab for induction and maintenance therapy for ulcerative colitis. N Engl J Med. 2005;353(23):2462-76.

7.Sandborn WJ, van Assche G, Reinisch W, et al. Adalimumab induces and maintains clinical remission in patients with moderate-to-severe ulcerative colitis. Gastroenterology. 2012;142(2):257-65.e1-3.

8.Feagan BG, Greenberg GR, Wild G, et al. Treatment of ulcerative colitis with a humanized antibody to the alpha4beta7 integrin. N Engl J Med. 2005;352(24):2499-507.

9.Sandborn WJ, Feagan BG, Marano C, et al. Subcutaneous golimumab induces clinical response and remission in patients with moderate-to-severe ulcerative colitis. Gastroenterology. 2014;146(1):85-95; quiz e14-5.

10.Australian Crohn's and Colitis Association (ACCA). The economic costs of crohn's disease and ulcerative colitis. 2007 Jun.

11.Romano C, Syed S, Valenti S, Kugathasan S. Management of acute severe colitis in children with ulcerative colitis in the biologics era. Pediatrics. 2016 May;137(5):e20151184. doi: 10.1542/peds.2015-1184.

 

 

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