SGホールディングスにより「SGH防災サポート財団」を設立、同財団と内閣府において連携協定を締結

政府の災害対策と一体となり、災害時の物流支援体制を強化

2025/4/16

SGホールディングス株式会社

 SGホールディングス株式会社(本社:京都市南区、代表取締役会長:栗和田榮一)は、政府が実施する防災支援と一体となって防災事業を行う「一般財団法人SGH防災サポート財団」(以下、「当財団」)を設立しました。また、当財団は、災害時に政府と連携し、迅速な物資支援体制を強化することを目的に2025年4月14日に内閣府と「プッシュ型支援物資に関する業務連携協定」を締結しました。

 

2025年4月14日 プッシュ型支援物資に関する業務連携協定 締結式(左から) 坂井学 内閣府特命担当大臣(防災)、SGH防災サポート財団 理事長 栗和田榮一

 

1.設立の背景

 近年、日本各地で地震や豪雨災害が頻発するなか、2024年1月に発生した能登半島地震においては、被災地への物資の到達に時間を要したことや、医療体制の確保に難しさが見られるなど、災害時の支援体制におけるさまざまな改善点が浮き彫りとなりました。こうした課題に対応するために、政府や自治体に加え、民間企業の持つ物流ネットワークや物資管理のノウハウを組み合わせ、平時から災害に備える社会インフラを構築することが求められています。

 他方、SGホールディングスグループでは阪神・淡路大震災以降、佐川急便を中心に災害支援を行ってきた経験を基に、災害に備えた政府・自治体と民間企業との連携強化を進めており、防災・減災の取り組みを促進し、それをサステナブルなものにしていく必要性を認識しています。

 

2.設立の目的

 SGホールディングスグループは、「お客さまおよび社会において必要不可欠な存在(=インフラ)」をありたい姿としており、防災への取り組みにおいては「災害時の物資支援の強化」「官民連携による持続可能な支援モデルの確立」「最適な物流管理による、資源の有効活用・廃棄ロス削減」が重要であると認識しています。これまでの災害支援のノウハウを生かしながら永続的な支援の仕組みを構築するためには、政府と民間企業を繋ぐ災害時の物流支援ハブの役割を持ち、社会貢献に寄与する財団を設立することが最適と判断し、このたびの設立に至りました。

 

3.当財団の事業

 当財団においては、迅速に被災地・避難所への物資の配送を可能とするため、全国8か所の備蓄倉庫を用意するとともに、災害時に必要となる各種支援物資の備蓄や、搬入関連資機材の保有・管理、災害発生時の政府・自治体と連携した物資の輸送手配、避難所撤収時の耐久財の回収、メンテナンス・リユースに取り組みます。具体的には、以下のとおりです。

 

(1)政府の分散備蓄品の当財団拠点での保管・管理、災害時の物資搬出・輸送手配

 内閣府では、政府が行うプッシュ型支援物資のうち、段ボールベッドなどのように調達に一定の時間を要するものや、キッチン設備や入浴支援設備などの特注品は、発災直後に必要量を市場調達するのは困難であるため、分散備蓄することとしています。これらの分散備蓄品を、当財団の拠点において、保管・管理するとともに、災害時の物資の搬出・輸送の手配を行います。

 

(2)その他、避難所生活で必要となる物資の調達・保管・管理、災害時の輸送手配

 上記以外に、これまでのSGホールディングスグループにおける災害支援の経験を基に、被災された方々の避難所での困難な生活を、少しでも改善するために重要と考える物資の一部を当財団が調達することとしています。これらの物資は、上記の政府の分散備蓄品と共に、当財団の拠点において、保管・管理し、災害時の搬出・輸送の手配を行います。

 (品目例)

 ・屋外用シャワー(使用した水をろ過して再利用できる仕組みを備え、持ち運び可能で短時間で設営できる設備)の運用

 ・避難所テント

 

(3)医療用コンテナの保管・メンテナンス、災害時の輸送・設置手配

 災害時には、医療機関等も同時に被災し、病院機能が低下することが想定され、その病院機能の補完機能として、医療用コンテナを活用することが有効とされており、自治体において保有することが推奨されています。当財団においては、自治体の保有する医療用コンテナの平時における保管・メンテナンスを協力会社と連携し実施するとともに、災害時には自治体の要請に基づき指定場所に医療用コンテナを迅速に輸送・設置できる体制を構築します。

 

医療用コンテナ(ヴィガラクス株式会社提供)

  

(4)支援物資の輸配送に必要な資機材等の調達、保有・管理、避難所への配送・設置手配

 避難所での支援物資の受け入れについて、必要な資機材やノウハウの不足から多数の拠点で混乱をきたしている状況から、避難所の運営をスムーズに立ち上げるために、屋外での荷捌きや物資の保管が可能となるテントや、搬入に便利な資機材を調達するとともに、災害発生時には避難所への配送・設置の手配を行います。

 (品目例)

 ・荷捌き用テント

 ・ロールボックスパレット

荷捌き用テント(株式会社もちひこ提供)ロールボックスパレット

(5)耐久財の回収、メンテナンス、保管

 災害支援体制をサステナブルなものにしていくためにも、避難所で使用した耐久財(ストーブ、洗濯機、屋外用シャワーなど)については、当財団の拠点で受け入れるとともに、メンテナンス・保管を行い、将来の災害時に再利用できるように備えます。

 

 【保管拠点】

 

 

 

4.内閣府と当財団の協定締結の目的

 災害時に政府と当財団が緊密に連携し、迅速なサポートおよび支援体制を強化することを目的とし、連携協定を締結しました。政府が求められている「被災地に迅速かつ適切に物資を届ける仕組みの確立」に向けて、SGホールディングスグループの災害支援のノウハウを生かし、新たな災害支援モデルを構築します。

 

【連携のイメージ図】

 

 

 

5.協定締結に関してのコメント

<坂井内閣府特命担当大臣(防災)>

この協定により、大規模災害時に国が行う物資のプッシュ型支援をより迅速かつ確実に届けることが可能となると考えており、北海道から沖縄までのサポート体制の構築に感謝申し上げます。

迅速な物資の支援から避難終了後の撤去までトータルで支援いただけることは心強く感じており、今後緊密な連携を図り、災害対応力を強化してまいります。

 

<栗和田理事長>

SGH防災サポート財団は、本協定を機に、災害時に必要な物資を迅速かつ的確に届けるための体制づくりに取り組んでまいります。

この協定が、全国の自治体や関係機関との連携を深めるきっかけとなり、持続可能な支援体制の構築に貢献できるよう、微力ながら力を尽くしてまいります。

 

 

 当財団は内閣府との協定締結を通じて、官民が連携した新たな防災モデルの確立に取り組むとともに、持続可能な社会貢献モデルの構築を推進してまいります。また、迅速かつ安定的な支援の実現を通じて、地域社会の皆さまの安心・安全な生活の実現に貢献していきます。

 

【参考】内閣府 プッシュ型支援物資の分散備蓄に関するリリース(2025年3月28日発表)

https://www.bousai.go.jp/pdf/250328_shien-kettei.pdf

 

【一般財団法人SGH防災サポート財団について】

所在地:東京都江東区新砂1-8-2 SGH新砂ビルⅡ 2階

理事長:栗和田 榮一

設立日:2025年3月7日

 

本プレスリリースは発表元が入力した原稿をそのまま掲載しております。また、プレスリリースへのお問い合わせは発表元に直接お願いいたします。

プレスリリース添付画像

連携のイメージ図

保管拠点

荷捌き用テント(株式会社もちひこ提供)

 医療用コンテナ(ヴィガラクス株式会社提供)

2025年4月14日 プッシュ型支援物資に関する業務連携協定 締結式

ロールボックスパレット

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