鄭州マラソンはいかにしてレースを中国文明を巡る旅に変えているか

The 2026 Zhengzhou Marathon

AsiaNet 201924(0198)

 

【鄭州(中国)2026年10月20日新華社=共同通信JBN】ほとんどのマラソンランナーにとって、42.195キロメートルは、持久力、自制心、そして精神力が試される場です。中国中部の河南省・鄭州では、その距離は数千年に及ぶ中国文明を巡る旅にも変わり得るのです。

 

10月18日に開催された2026年Zhengzhou Marathon(鄭州マラソン)は、都市ランニングと文化遺産の独特な融合を披露しました。

 

この大会に6年連続で出場している鄭州出身のランナー、Tang Taoさん(35歳)は「今年の大会で一番驚いたのは、詩とマラソンの出会いです」と語りました。

 

「大会の雰囲気であれ、現地での参加型イベントであれ、私は詩に囲まれているように感じました」とTangさんは述べました。

 

レース前のカーニバルでは、特別に設けられた「詩の回廊」に多くの人々が詰めかけ、中国の有名な詩句が書かれた横断幕を熱心にカメラに収めていました。「千里の道も一歩から」や「野火焼けども尽きず、春風吹いてまた生ず」といった詩句を目にした人々が自然に口ずさみ、粘り強さと強い意志が求められるレースにふさわしい序章となりました。

 

こうしたことが相まって、これら詩句の数々は、忍耐、先行きの不確かさ、そして前進し続ける決意が各ランナーの経験の一部になるマラソンの、申し分ない先触れになりました。

 

オンラインで漢服や中国の伝統を発信し、50万人に迫るフォロワーを持つ米国の文化インフルエンサー、Jong-May Urbonyaさんにとって、これらの詩句は心に深く響くものでした。

 

Urbonyaさんは「詩の中に描かれている、不屈で前向きな精神こそ、マラソンランナーが備えていなければならないものです」と語りました。

 

詩は、物語の一部に過ぎません。中国文明の発祥地の1つである鄭州は、幾重もの歴史の層の下に、長く途切れることのない文化のつながりを宿しています。市内中心部には3600年前の商代の城壁が今もそびえ立ち、古代と現代が交差していることを思い起こさせます。

 

Zhengzhou Sports BureauのDirectorであるZhao Hengkang氏は、2026年の大会では、詩、姓、豫劇、そしてカンフーという地元の4つの主要な文化的要素が大会プログラム全体に織り込まれていたと語りました。

 

2018年の第1回大会以来、鄭州マラソンは、河南省の血縁文化に根ざした「Surname Marathon」というコンセプトを打ち出してきました。同省は、多くの中国系の家族にとって祖先の故郷であり、数多くの姓の発祥の地とみなされています。

 

自分の姓が描かれた旗を掲げてフィニッシュラインを越えたランナーのGe Xiangyuさんは「中国人参加者にとって、姓は家族の歴史や祖先のルーツ、そして帰属意識を呼び覚ましてくれます。海外からのランナーにとって、この体験は、1つの姓が何世紀もの歴史的記憶を宿しているという文化的伝統に無理なく触れることができるきっかけになります」と述べました。

 

メダルを見せながら、Geさんは「この象徴的な意味合いは、単なる記念品の域を超えています」と付言し、ランナーは自分の姓をあしらったマグネット式ステッカーでデザインをカスタマイズでき、それによって1つひとつのメダルが自分の唯一無二のものになると言及しました。

 

中国全土で毎年何百ものマラソンが開催される中、鄭州は文化によって他の大会と一線を画しています。

 

Zhao氏は「私たちは鄭州マラソンを、2万5000人のランナーのための競技大会にとどめることなく、中国の伝統文化の魅力を体感する没入型の旅にもしたいと考えています」と述べました。

 

ソース:The 2026 Zhengzhou Marathon

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