うつ傾向のある人の意識と行動に関する調査結果発表

シオノギ製薬

2017年5月17日

塩野義製薬株式会社

うつ傾向のある人の意識と行動に関する調査結果発表

精神的・身体的な不調の相談意向があるものの、身近なかかりつけ医に実際に相談している人は約1割

塩野義製薬株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:手代木 功、以下「塩野義製薬」)は、2016年2月に、うつ傾向のある人の意識と行動の実態を把握することを目的に、調査を実施しましたのでお知らせいたします。

うつ病の患者数は厚生労働省の統計で約73万人と推計されています※1 。さらに、うつ病・うつ状態でありながらも、医療機関で診断・治療を受けていない潜在的な患者さまが230万人存在するとも推定されており※2 、うつ症状を相談できていない方がまだ多く存在することが分かっています。しかしながら、うつ病・うつ状態を放置することで症状の悪化や、治療の長期化などが問題になるため、早期発見・早期治療が重要であると言われています。そのような背景から、塩野義製薬では、うつ傾向のある方々が身近なかかりつけ医に精神的な不調を含めどのように相談をされているのか、またその要因についてより深く現状を把握するために、調査を行いました。

調査結果からは、精神的・身体的不調の相談意向があるものの、身近なかかりつけ医に実際に相談した人は約1割であることが明らかとなりました。

調査監修医の藤田保健衛生大学医学部 精神神経科学講座 教授 内藤宏先生は、今回の結果を受けて次のように述べられています。「うつ病は、決してまれな病気ではなく、誰でもかかる可能性のある病気です。患者さんは精神的・身体的な不調を感じたら、まずは身近なかかりつけ医などにしっかりと伝えることが重要です。また、医療者の方においても、来院患者さんの中に、うつ傾向のある方々がいる可能性をご認識いただき、うつについて気にかけ、患者さんへの声かけを試みてほしいと思います。」

塩野義製薬は、「創薬型製薬企業として社会とともに成長し続ける」ことを経営目標として掲げた中期経営計画SGS2020の中で、「個人が生き生きとした社会創り」を当社が取り組むべき社会課題の一つと認識し、「生きにくさ」を抱える人々が、個人の持つ本来の能力を発揮していただくためのサポートを行っております。今回の調査結果を踏まえ、精神的・身体的な不調を感じている患者さまの健康とQOLの改善に貢献できるよう、今後も情報提供に努めてまいります。

※1 厚生労働省、平成26年患者調査

※2 川上憲人「神経・精神疾患 診療マニュアル」日本医師会雑誌第142巻・特別号(2)平成25年10月1日発行

【調査概要】

調査時期 :2016年2月

調査手法 :インターネット調査(全国)

調査対象 :

 [事前調査] 一般生活者の男女20歳~69歳  19975人 

 [本調査] 以下の対象者条件に合致する 2028人

    対象者条件・・・事前調査に回答した19975人のうち、二質問法*で「うつ傾向あり」

         かつ「うつ病の診断なし (及び最近専 門医に受診していない)」に該当

*二質問法:「最近1カ月間、気分が沈んだり,ゆううつな気持ちになることがよくあった」または「最近1カ月間、物事に対して興味がわかない,心から楽しめないことがよくあった」 のいずれか1項目該当で「うつ傾向あり」と判定

    (鈴木竜世ほか:精神医学2003;45:669-708)

調査主体 :塩野義製薬

【調査結果要約】

<事前調査結果より>

二質問法でうつ傾向がある人のうち、現在「うつ病/うつ状態」の診断・治療を受けている人は8.1%でした。また、うつ傾向がある人の43.6%は最近内科を受診しており、内科医との接点は少なくないことが示唆されました。うつ傾向のある人がかかえる不調として、「物事を悪い方向に考えてしまう」「いつもなら楽しいことが気がすすまなくやる気が出ない」といった精神的不調や、「疲労倦怠感」「肩の痛み」「睡眠障害」「頭痛・頭重感」といった身体的不調が多くみられました。

<本調査結果より>

うつ傾向がありながらも、うつ病の診断・治療を受けていない“うつ未診断者”のうち、身近なかかりつけの内科医がいると回答した人は約半数でした。

 そのような内科医がいても、「専門外のことでも相談できる」と回答した人は22.4%であり、精神的・身体的不調について相談意向があって、実際に相談した人は約1割であることが明らかになりました。

なお、調査結果の詳細につきましては、「内藤 宏、宮崎 仁ほか, Therapeutic Research, 2017,38(4), 413 」に掲載されています。

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