業界初 富士ゼロックスが接着機能を持つトナーを開発

2020年1月27日

富士ゼロックス株式会社

業界初 富士ゼロックスが接着機能を持つトナーを開発

独自のEA製法によりトナーの活用用途を拡大

 富士フイルムグループの富士ゼロックス株式会社(本社:東京都港区、社長: 玉井光一)は、圧着はがき等への活用が可能な、業界初(注1)の接着機能を持つ特殊トナーを開発しました。

 本トナーは、従来のトナーと同時に複合機・プリンターに搭載することができ、プリント物の任意箇所に圧力をかけることで、意図した接着力を発揮する全く新しい発想にもとづくトナーです。

 活用用途は、圧着はがきに限らず、ホッチキス機能の代替や製本等への展開が期待されます。当社は、1月29日~31日に開催されるコンバーティングテクノロジー総合展2020の新機能性材料展(注2)<主催 株式会社 加工技術研究会>に参考出展し、本トナーに関するお客様の声を取り入れ、活用用途の拡大を目指します。

 当社独自のトナー製法技術であるEA製法(注3)により、本トナー内部に、新開発の圧力応答性樹脂(注4)を微細に均一分散させることで、ムラのない接着機能を発揮することを可能にしています。EA製法は、化学反応を精密に制御することで、トナーの形状を均一にすることができます。本トナーは無色透明で、出力した用紙の印字領域に、市販の圧力シーラー装置などで圧力を加えると、圧力応答性樹脂が反応してトナーが糊のような機能を発揮し、用紙同士を接着することができます。用紙同士の接着力は、トナーの量や印字面積、圧力シーラー装置の条件により、制御することが可能です。

 本トナーを用いることで、印字領域と接着領域を同時にプリントできるため、従来出力後に別工程で行っていた糊付け工程の削減が可能です。また、本トナーのプリント位置を変えることで、接着箇所を自在に設定できるため、様々な用途への展開が可能です。例えば、用紙の端部に本トナーをプリントし、複数の用紙を接着して冊子にすることや、糊しろをプリントして折りたためば封筒等を作成できます。当社は、本トナーの活用用途を、既存の複合機やプリンターによる印刷市場にとどまらず検証していくことで、新規市場開拓に繋がる研究開発を加速してまいります。

注1:当社調べ(2020年1月27日時点)

注2:新機能性材料展は、1月29日~31日に東京ビッグサイトで開催

注3:Emulsion Aggregation製法(乳化重合法)

注4:圧力応答性樹脂とは、圧力を加えるとトナーを軟化させる特徴を持つ樹脂

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