ティーペック、新型コロナウイルスに関する電話健康相談データを公開

2020年3月1日から4月30日までの入電件数14,852件と相談件数20,247件を分析

ティーペック

2020年5月11日

 

 

ティーペック、新型コロナウイルスに関する電話健康相談データを公開

 

ティーペック株式会社(本社:東京都台東区、代表取締役社長:砂原 健市)は、当社が提供する24時間電話健康相談サービスのうち、2020年3月1日から2020年4月30日の期間で「新型コロナウイルス」をキーワードに抽出した入電件数14,852件と相談件数20,247件を分析しました。

 

 

【分析結果のポイント】

 

・ 入電件数は各地で緊急事態宣言発令前後(4/7以降)に急増しました

 

・ 利用者は30~59歳までの女性が多く、年齢が若いほど家族の相談(特に、発熱などの新型コロナウイルス症状と家庭看護について)をしている傾向がありました

 

・ 相談内容はメディアから得た新型コロナウイルス症状情報がご自身や家族に生じたときに不安になり相談、持病がある方からの通院不安や重症化についての相談、家庭看護についての相談が多くありました

 

・ 相談時間帯は24時間途切れることなく、特に、午前と夕方にピークが見られました

 

 

<データについて>

 

分析(1)

ティーペックメディカルコールセンターの「電話健康相談」のうち新型コロナウイルスに関する入電件数を日にちごとに集計(対象期間:2020/3/1~2020/4/30、累計数:14,852)

 

分析(2)~(5)

ティーペックメディカルコールセンターの「電話健康相談」のうち新型コロナウイルスに関するものを抽出し集計(対象期間:2020/3/1~4/30、データ数:20,247)

 

 

電話健康相談の利用状況

 

(1)新型コロナウイルスに関する相談の入電件数の推移(累計14,852件)

 

 

3月は100~150件の間で推移していましたが、3月末から200件以上の入電件数となりました。各地で緊急事態宣言発令前後の4/7以降は、土日は若干少なくなる傾向はあるものの、400件前後の入電がありました。

 

(2)相談者および相談対象者の分布(性別・年齢別)

 

利用者は30~59歳までの女性が多く、年齢が若いほど家族の相談(子供0~19歳、高齢者80歳以上)をしている傾向がありました。

 

(3)相談内容別分類集計

 

 

気になる身体の症状に関する相談(43.0%)、治療に関する相談(現在治療中の方)(17%)、家庭看護についての相談(14.9%)、ストレス・メンタルヘルスに関する相談(10.2%)の順で相談がありました。育児相談(5.0%)内訳の約90%が家庭看護に関する相談でした。

 

相談内容は、メディアなどから得た新型コロナウイルスの症状がご自身やご家族に生じたときに、不安になり相談される傾向が最も多く見られました。

 

続いて基礎疾患がある方から、治療の継続を希望しているが通院すると感染しないか、基礎疾患があると重症化するのか等の相談が多く寄せられました。

 

また、家族看護では同居している家族に感染症状がある場合、家族間での感染予防しながらの家庭看護についての相談がありました。最近では夫婦で感染した場合、子供の面倒は誰にお願いしたらいいのかなど、新型コロナウイルス感染特有の育児相談もあります。

 

(4)症状別分類と診療科目別分類集計

 

 

症状別で見ると、主な相談症状は厚生労働省発表の相談・受診の目安(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00094.html#tokucho)で挙げられた「発熱」「強いだるさ(倦怠感)」「息苦しさ(呼吸困難)」と同様の相談がみられました。

 

軽症の新型コロナウイルス感染者は風邪や喘息・花粉症などの疾患との鑑別が困難で、このような症状がある方から、受診の必要性について相談をいただくことが多くありました。

 

 

 

診療科目別の分類では、新型コロナウイルスに関する相談を抽出しているため、内科と小児科の分類(感染症など)が主になりますが、一方、診療科目別で3番目に相談件数が多かったのは心療内科でした。内訳はストレス・対人関係(1,479件)などメンタルへルス問題でも電話健康相談が利用されていることがわかりました。

 

5)都道府県および利用時間帯について

 

 

 

 

都道府県別分類では、人口が多い大都市からの利用が多くありました。特に、大阪府や兵庫県などクラスターが発生した地域からの相談件数が増加しました。

(※都道府県別分類では、当社サービス提供の特性上、入電件数の多い契約先がある都道府県は件数が多くなる傾向があります)

 

電話健康相談の利用時間帯は、夜間は相談件数が減少するものの、24時間途切れることなく利用があり、午前(9-10時)と夕方(19-20)にピークが見られました。

 

 

(6)新型コロナウイルスに関する具体的な相談内容について(一部抜粋)

※プライバシー保護のため一部加工しています

 

■健康上問題がある場合や基礎疾患に関する相談

・糖尿病でインシュリン治療をしているが、感染したら重症化になると聞きました。本当ですか?

・ 甲状腺疾患で内服治療中です。じっとしていると苦しい気がします。新型コロナウイルス感染症かストレスかわからず心配です。

・持病がありますが、感染するのが怖くて、定期の診察に行けません。

 

■日常生活の相談

・ 会っていた友人(大都市在住)が新型コロナウイルス感染陽性になりました。自分も住んでいる地域(地方都市在住)に連絡しなければいけませんか?

・ 検温時(体温)の受診目安を教えてください。

・ 子供の新型コロナウイルス感染を疑う場合の受診の目安と、もしものときの連絡先を教えてください。

・ テレビのニュースで不安をあおられてしまいます。

 

■職場・仕事についての相談

・ 同僚の家族が先月まで海外に滞在していたと聞きました。仕事で席が近いので、感染するのではないかと不安です。

・ 通勤電車が心配です。車内でどのように過ごせば感染を避けられるか教えてください。

・(職場で)マスクをせずに話している人が気になってしまいます。

 

■医療機関についての相談

・ 健康診断を予約していますが、健診センターへ行くのは避けたほうがいいのでしょうか?

・ 健康診断で要精密検査になり紹介状をもらいましたが、今は控えたほうがいいと思っていますが、どの時期に行けばよいのでしょうか?

 

【ティーペック株式会社について】

http://www.t-pec.co.jp/

24時間電話健康相談事業のパイオニアとして1989年に設立。医師・保健師・看護師などの医療資格者を有するメディカルコールセンターを運営し、セカンドオピニオンやメンタルヘルスカウンセリング、生活習慣病の重症化予防など、健康・医療分野における社会課題の解決を目的とした事業を多数展開。2017年から4年連続で健康経営優良法人『ホワイト500』に認定。

 

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