電通、新型コロナウイルスによる生活者意識の変化を日米で定点調査

日米には生活者の心理ステージ/感情/生活者意識/生活行動などに大きな差

電通

2020年5月14日

株式会社電通

 株式会社電通(本社:東京都港区、社長:五十嵐 博)は、2020年4月後半に全国20〜69歳の男女1,000名を対象に「COVID-19生活者意識ナビゲーター(第1回日米比較編)」を実施しました。

 

 本調査は、(株)電通グループの海外連結子会社で米国事業を統括するDentsu Aegis Network US Holdings, Inc.が米国において、新型コロナウイルスによる生活者意識の変化を今年3月下旬から4月中旬にかけて4回にわたって実施した調査と同じ内容を日本国内でも調査したもので、両国での調査実施の結果、日米では生活者意識に差が見られることが分かりました。

 

 今後も、日本では隔週で6月末まで定期的に調査を実施し、その結果を随時お知らせしてまいります。(次回調査は5月中旬に実施し、月内の発表を予定)

 

 

<主なファインディングス>

(1)生活者の心理を5つのステージ※で調査。日本では8割がまだ初期2ステージにあるが、米国ではステージ3以降がすでに46%。

(2)生活者の感情は、ストレスや無力感などが強い日本に対し、米国では一旦ネガティブに振れた心情が徐々に通常に戻りつつある。

(3)できなくて恋しいもののトップは、日本では「旅行」、米国では「友人や家族と出掛けること」。

 

※ステージ1:混乱・動揺、ステージ2:変化への対応、ステージ3:順応・適応、ステージ4:収束の兆し、ステージ5:収束後の生活へ

 

 

<詳細結果>

 

(1)生活者の心理を5つのステージで調査。日本では8割がまだ初期2ステージにあるが、米国ではステージ3以降がすでに46%

 

・新型コロナウイルスの影響下における生活者の心理変容を、5つのステージで捉えて傾向を把握。日本では26%が第1ステージの「混乱・動揺」にあり、55%が続く「変化への対応」と、第1、第2ステージの合計が約8割。

・一方、米国では第1、第2ステージの合計は54%。ステージ3「順応・適応期」以降が46%と高くなっている。

 

(図表1)生活者の心理ステージ 

 

質問:新型コロナウイルスの感染拡大のような公衆衛生上の危機に面した時、人々の気持ちの変化にはいくつかの 「ステージ」があると言われています。今回の新型コロナウイルスの感染拡大があなたの日常生活にどのような影響を与えたかを考えていただき、現在のあなたの状況に最も当てはまるものを1つお選びください。

 

出典:社会心理学の「キューブラ=ロスモデル」から着想を得て、COVID-19での心理変容に置き換えて定義。ステージ文言などは電通オリジナルで作成。

 

 

(2)生活者の感情は、ストレスや無力感などが強い日本に対し、米国では一旦ネガティブに振れた心情が徐々に通常に戻りつつある。

 

・日本は「ストレスを感じる」が最多。また「悲観的」な気持ちや「無力感」も米国よりも強く感じている。

・米国では、感染者が急激に拡大した第2回目の調査以降ネガティブ感情が続くものの、 少しずつ適応できるようになっている人も増加傾向に。

 

(図表2)生活者の感情



質問:新型コロナウイルスが拡がりを見せる中であなたが感じているものを、それぞれお選びください。

※「状況に圧倒されている/自分のペースを保てている」は第2回目、「周囲への怒り/感謝の気持ち」は第3回目から聴取

 

 

(3)できなくて恋しいもののトップは、日本では「旅行」、米国では「友人や家族と出掛けること」。

 

・日本では最も恋しいものは「旅行」、次いで「レストランやバー等での外食」、「友人や家族と一緒に出掛けること」で4割が回答した。

・米国では最も恋しいものは「友人や家族と一緒に出掛けること」であり、「旅行」は4位と日米で違いがみられた。

 

(図表3)自粛生活の中で、できなくて恋しいと感じること

 

質問:新型コロナウイルスによる自粛生活が続く中で、できなくて恋しいと感じることは何ですか。以下の選択肢から最大3つ、お選びください。

 

 

<日本での調査概要>

タイトル: COVID-19生活者意識ナビゲーター(第1回日米比較編)

調査手法: インターネット調査

調査時期: 2020年4月23~24日

エリア : 全国

対象者 : 全国20~69歳の男女1,000名

調査内容: 新型コロナウイルス感染症に対する心理ステージ、生活行動、企業への期待など

調査実施: 株式会社電通

 

 

<米国での調査概要>

タイトル: COVID Crisis Navigator

調査手法: インターネット調査

調査時期: 第1回:2020年3月27~29日、第2回:2020年4月3~4日、

第3回:2020年4月9~12日、 第4回:2020年4月17~18日

エリア : 全米

対象者 : 全米18~64歳の男女1,000名

調査内容: 新型コロナウイルス感染症に対する心理ステージ、生活行動、企業への期待など

調査実施: Dentsu Aegis Network US Holdings, Inc.

 

 

<参考:米国と日本における新型コロナウイルス関連トピックと調査実施タイミング>

【米国】

 第1回:アメリカにおける感染者数が世界最多を記録した直後に実施

     →まだ生活者意識はそこまで深刻化していない

 第2回:失業保険申請数が増加するなど景気経済への影響が顕在化してきた中での実施

     →特に生活者意識がネガティブに

 第3回:新規感染者数や死者数が継続して高く推移している中での実施

 第4回:事態が長期化している中での実施

     →経済、支出に関する項目がマイナスに触れるが、徐々に意識は回復 

 



【日本】

 第1回:緊急事態宣言が対象地域を全国に拡大(4/16)して1週間が経過した中での実施 

 

 

<参考:その他の主なファインディングス>

(ア)企業・団体等への取り組み評価

・日本は米国に比べ、「政府」および「国民・市民」の対応、「メディア・報道機関」の対応をはじめ、全体的に厳しい見方。

・「期待を大きく上回っている」と答えた人は米国ではどの項目でも2割前後いたが、日本はいずれも数%に留まった。

 

(図表4)企業や団体等の対応に対する評価

 

質問:新型コロナウイルスが問題になって以降、以下の企業や行政、自治体等はあなたの期待に応える働きをしていると思いますか。それぞれあてはまるものをお選びください。

 

 

(イ)企業に期待すること

・日米ともに自粛でなく積極的に活動することが期待されている。

・日本は状況を認識し積極的に適切な行動を取ること(寄付や適切な商品・サービスの提供や割引等)を期待している。

 

(図表5)企業や団体の対応に対する評価

 

質問:もし企業が以下のようなことを行ったとしたら、その企業への興味関心はどのように変化すると思いますか。

 

 

(ウ)カテゴリー支出予定

・日米ともに「食品」、「日用品」を除く多くのカテゴリーで購入意向は低調。特に「外食」「外出先でのエンターテインメント」「旅行」の意向が低い。

・一方、「食品」、「日用品」以外で日本で購入意向が高いのは、「お菓子・飲み物」「自宅で楽しめるエンターテインメント」「飲食物のデリバリーサービス」。

 
(図表6)今後2週間におけるカテゴリーごとの支出

 

 

質問:今後2週間、以下のカテゴリーに関するあなたの支出は、普段と比べてどうなると思いますか。

 

 

(エ)収束時期

・日本では50%が通常の生活に戻れるのは「年末年始」または「来年以降」と考えている。

・米国では55%が「7月上旬頃」には通常の生活に戻れると考えている。

 

(図表7)通常の生活に戻れると思う時期

 

 

質問:新型コロナウイルスが落ち着き、通常の生活に戻るのはいつ頃だと思いますか。以下の選択肢からお選びください。

 

以 上

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