テレマティクス損害サービスシステムに新たな機能を実装

~業界初のAIによる相手車両の速度解析などを導入、より一層お客さまに寄り添った事故対応を可能に~

2020年9月25日

あいおいニッセイ同和損害保険株式会社

 

 MS&ADインシュアランス グループのあいおいニッセイ同和損害保険株式会社(社長:金杉 恭三)は、事故対応サービス「テレマティクス※1損害サービスシステム」(以下、テレマ損サシステム)に、ドライブレコーダーなどのデバイスから得られるGPS(位置情報)や事故場所、相手車両の速度などをAIで解析・判定し、事故状況を機械的に導出する「相手車両・周辺環境を含む事故状況の把握」機能およびAIにより判定された事故状況を基に過失割合の判定をサポートする「過失割合の判定サポート」機能を2020年9月29日より実装します。当社は上記2つの機能に関する特許を取得しており、AIによる速度解析を含む本システムを活用した事故対応は業界初※2となります。

※1 テレマティクスは、「テレコミュニケーション」と「インフォマティクス」を組み合わせた造語で、カーナビやGPS等の車載器と移動体通信システムを利用して、様々な情報やサービスを提供する仕組み

※2 「AIによる相手車両の速度解析の実装」が業界初(2020年9月時点、当社調べ)

 

 

1. 背景 

 クルマのコネクティッド化・自動運転社会の到来など自動車業界を取り巻く環境が変革期を迎えるなか、事故時の運転操作状況や事故発生状況の可視化といった事故原因の把握のために、車載器から得られる各種データを活用した事故対応がますます重要となってきます。こうした環境に対応すべく、当社はテレマティクス自動車保険のパイオニアとして、多くのテレマティクス商品を販売してきました。

 更に2019年4月よりテレマ損サシステムをリリースし、テレマティクス自動車保険において車両等から得られるビッグデータや、道路・天候情報等を地図上にビジュアル化し、事故状況を瞬時に把握できるシステムを業界に先駆けて開発・運用を開始しました。

 その後もAIによる事故検知など順次機能を追加するとともに、今般、「相手車両・周辺環境を含む事故状況の把握」、「過失割合の判定サポート」の機能を追加することで、当社の最先端技術を活用し、安全・安心なクルマ社会の実現を目指します。

 

 

2. システム概要

(1)AIを活用した事故状況の把握

 今回導入する事故状況の把握システムには、富士通株式会社の車載カメラ映像解析プラットフォーム「FUJITSU Future Mobility Accelerator Digital Twin Analyzer」を導入します。約30万件の映像シーンを学習させたAIを搭載しており、自動車・歩行者・道路等の位置や軌跡を立体的に把握し、事故状況の可視化や相手車両の速度推定が可能となります。

 当社のテレマ損サシステムに上記機能を実装することで、AIで事故の状況図を自動で作成します。また、人の目では確認することができない相手車両の速度をAIで解析することにより、これまで困難であった相手車両の速度超過による過失割合修正の主張が可能になります。解析結果および解析動画を当社の事故担当者が活用することのできる機能については、当社が特許を取得した独自の技術を採用しており、本システムを活用することで当社ならではの先進的な事故対応を実現します。

 

<事故解析イメージ>

 

【解析項目】

・自動車、バイク、人といった対象物

・信号色、横断歩道といった周辺状況

・相手車両のウィンカー、速度等の修正要素項目

⇒相手速度は人の目では判別不可、AIを活用

 

 

 

(2)過失割合の判定サポート

 ドライブレコーダーの動画解析結果について、位置情報や加速度情報などの事故状況を過失割合の判定サポートシステムに反映させることで、約1万件の事故パターンを基にAIが過失割合の判定を支援します。本システムは、この過失割合の判定結果の表示に関する特許を取得した当社独自の機能を有しています。

 事故受付~過失割合判定がシステム的に行えるようになることと、すでに導入しているAIを活用した事故検知システムと合わせて、先進的かつ革新的な事故対応を実現します。

(注) AIによる過失割合判定を参考にしつつ、お客さまとご相談の上保険金のお支払いを進めていきます。

 

 

3. テレマ損サシステムを活用した事故対応を24時間365日実施

 事故の60%以上が夜間・休日に発生していることを踏まえ、当社では夜間・休日の事故について事故受付のみではなく、示談交渉等の事故対応を24時間365日、当社社員が行っています。AIが解析した映像を活用した示談交渉と24時間365日事故対応サービス「I’m ZIDAN」※3を合わせ、当社独自の事故対応サービスの充実化を図ります。

※3 夜間休日でも「示談交渉」などの専門的な対応が可能な、業界初の当社独自サービス

 

 

4. 当社におけるテレマ損サの開発変遷

 

 

 

5. 今後の展開

 これから自動運転社会へのシフトが加速する中で、当社がすでに取り組んでいるコネクティッドカーの データを活用した事故対応等、損害保険会社の事故対応も変化していきます。当社は、常に最先端技術を 活用し、お客さまへ安心をお届けする事故対応を追い求めます。また、今後も安全・安心なクルマ社会の 実現に向けた、サービスを提供します。

 

 

当社は、社会との共通価値を創造し、目指す社会像である「レジリエントでサステナブルな社会」を実現するため、SDGs(持続可能な開発目標)を道しるべとし、地域の皆さまに貢献する活動を行ってまいります。

 

 

<参考データ>

 

■テレマティクスデータを活用した事故対応状況

1.解決所要日数

 当社では専用ドライブレコーダーを活用した事案において、事故の当事者双方に責任割合の発生する事故において、当社全自動車保険と比べ対物解決所要日数を10.1日短縮するなど、事故に遭い不安なお客さまにいち早く安心をお届けすることを実現しています。今後は、AIが解析映像を活用した示談交渉を24時間365日行うことで、更に迅速な事故解決を実現していきます。

 


 

2.満足度指標

 当社が行っている保険金お支払に伴うアンケートでは、テレマティクス自動車保険の主力商品であるタフ・見守るクルマの保険プラス(ドラレコ型)において全自動車保険より満足度が7.2%高いという結果が出ています。テレマティクスデータを活用した高度な事故対応と、24時間365日お待たせしない迅速な事故対応を進化させ、お客さま満足度の更なる向上を実現していきます。


本プレスリリースは発表元が入力した原稿をそのまま掲載しております。また、プレスリリースへのお問い合わせは発表元に直接お願いいたします。

プレスリリース添付画像

事故解析イメージ1

事故解析イメージ2

当社におけるテレマ損サの開発変遷

満足度指数

解決所要日数

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