GWEC:ネットゼロ達成には世界の風力発電の成長が10年間で3倍になる必要

Global Wind Energy Council (GWEC)

2021/3/25 17:07

AsiaNet 88622 (0599)

 

【ブリュッセル2021年3月25日PR Newswire=共同通信JBN】2020年は世界の風力発電業界にとり記録的な年だったが、GWECが発表した新しいリポートは、世界の気候目標達成には今後10年間に世界の新しい風力発電力を3倍速く増設する必要があると警告している。

 

2020年は世界の風力産業にとって史上最高の年であり、93GWの新しい発電力が生まれた。これは前年比53%の増加だが、Global Wind Energy Council(GWEC、世界風力会議)が発表した新しいリポートは、この成長は世界が2050年までのネットゼロ達成を保証するには不十分だと警告している。GWECの第16回年次旗艦リポートである「Global Wind Report 2021」によると、ネットゼロ経路を維持し気候変動の最悪の影響を回避するには、世界は今後10年間で3倍の速さで風力発電を導入する必要がある。

 

技術革新と規模の経済により、世界の風力発電市場は過去10年間でほぼ4倍の規模となり、世界で最もコスト競争力があり、かつ回復力のある電力源の1つとしての地位を確立した。2020年には世界2大風力発電市場である中国と米国での設備急増が記録的な成長を牽引した。この両市場は合計で2020年に新規設備の75%を設置し、世界の総風力発電容量の半分以上を占めている。

 

現在、世界中の風力発電容量は743GWで、南米の年間炭素排出量に相当する11億トンを超えるCO2の発生を世界中で回避するの役立っている。

 

しかしリポートは、MW当たり脱炭素化の潜在的可能性が最も高いクリーンエネルギー技術として、現在の風力発電の導入率は今世紀半ばまでのカーボンニュートラル実現には十分ではなく、政策立案者が必要とされるペースで風力発電を増強する行動を今すぐ起こさなければならないことを示している。

 

国際再生可能エネルギー機関(IRENA)や国際エネルギー機関(IEA)などの国際的エネルギー組織が打ち出したシナリオによると、地球温暖化を産業革命以前に比べてセ氏2度未満に抑えるためには、世界は毎年最低180GWの新規風力エネルギーを設置する必要があり、2050年までのネットゼロ達成に準拠した経路を維持するためには、年間最大280GWを設置する必要がある。これは、業界と政策立案者が設置を加速するために協力し、迅速に行動する必要があることを意味している。

 

GWECは政策立案者に対し、真の「気候非常事態」アプローチを採用して、次の項目で迅速な取り組みを可能にするよう求めている:

 

*プロジェクトのライセンス供与と許可をスピードアップし、合理化するため、官僚的形式主義を排除し、管理構造を改革

*設備の立ち上げを可能にするために必要な送電網、ポート、その他のインフラストラクチャーへの投資を大幅に増加

*エネルギー市場を刷新し、汚染をもたらす化石燃料の真の社会的コストを説明し、再生可能エネルギーに基づくシステムへ迅速な移行促進を確実なものとする

 

GWECのBen Backwell最高経営責任者(CEO)は「世界中の人々や政府は、危険な気候変動を回避するためには限られた時間枠しかないことを認識している。多くの主要経済国が長期的なネットゼロ目標を発表しているが、この大望が急速に成長する投資や地上と水上での再生可能エネルギーの設置に確実につながるために、緊急かつ有意義な行動をとることを確認する必要がある。昨年、中国と米国で記録的な成長が見られたことは本当に心強いことであるが、今、われわれが必要な場所に到達するためには、世界の他の国々がステップアップしなければならない」と語った。

 

「現在の市場予測では、今後5年間で469GWの新規風力発電力が設置される。しかし、地球温暖化をセ氏2度未満に抑える正しい経路に確実にとどまるためには、2025年まで毎年少なくとも180GWの新しい容量を設置する必要がある。つまり現在、われわれは毎年平均86GW不足する状態に向かっているのだ。今世紀半ばまでにカーボンニュートラルを実現するためには、これらの設置レベルは2030年以降に最大280GWまで増強する必要がある。毎年不足しているため、今後数年後に登る山はより高くなる」と同氏は付言した。

 

GWECのFeng Zhaoマーケットインテリジェンス・戦略責任者は「風力産業は、政府、コミュニティー、および太陽光、貯蔵、石油・ガスなど他の部門と協力して、エネルギー転換をできる限り効率的に加速するソリューションを見つける必要がある。オンショアとオフショアの両方の風力発電は、コスト競争力のある「Power to X」(電力の燃料化)ソリューションの商業化を推進することにより、電子だけでなく分子の脱炭素化にも重要な役割を果たすだろう。これは、重工業や長距離輸送などの緩和が難しい部門でネットゼロを達成し、われわれの社会の完全な脱炭素化を可能にするための重要な要素になるだろう」とコメントした。

 

「このリポートで分析されたエネルギーシステム変革のすべての主要な制度的シナリオで、風力市場は今後10年間に急速に拡大する必要がある。風力産業は、この成長が自発的に起こらないことを明確にする必要があり、緊急の政策介入が世界中で必要とされている。われわれはCOVID-19危機を通じて、政府が世界的な危機に対処するためにどのように迅速に対応することができるかを見た。これと同じ緊急性を気候危機に適用しなくてはならない」とZhao氏は付言した。

 

▽問い合わせ先

Global Wind Energy Council

Alyssa Pek

tel: +32 490 56 81 39

 

ソース:Global Wind Energy Council (GWEC)

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