WCPGHAN 2021:妊娠中に摂取した魚油は子供の問題解決能力と集中力を向上させる―新たなデータで明らかに

ESPGHAN

AsiaNet 89771 (1186)

 

【ジュネーブ2021年6月4日PR Newswire=共同通信JBN】第6回World Congress of Paediatric Gastroenterology, Hepatology and Nutrition(世界小児消化器・肝臓・栄養学会議)で4日発表された、欧州連合(EU)が資金提供した研究の結果によると、母親が妊娠中に魚油を摂取していた子供は10歳時により速い問題解決能力とより高い集中力を持つことがわかった。

 

これは、母体の魚油および/または5-MTHF(葉酸)の栄養摂取が、就学年齢児童の安静状態機能―認知的または活動的作業に従事していない時―に及ぼす長期的効果を検証する最初の研究である。

 

ドイツにあるUniversity of Munich Medical CentreのDr. von Hauner Children's Hospitalの代謝栄養学部長で本研究の著者の1人であるBerthold Koletzko教授(Dr)は「この結果は、妊娠期間中の脳の急速な発達時期における母体の栄養供給の質が、就学年齢において、その後の脳機能に影響を与え続けることを示している。そのため、妊娠前および妊娠中の女性は良質の食事を実現するよう支援され、魚油サプリメント利用の可能性についてカウンセリングを受ける必要がある」と説明した。

 

この研究のコーディネーターで、スペインのグラナダ大学EURISTIKOS Excellence Centre for Paediatric ResearchのディレクターであるChristina Campoy教授は「われわれの研究は、妊娠後半期に魚油を摂取していた母親から生まれた子供は高い記憶力を持っていたというエビデンスを提供する」と付け加えた。

 

研究では、先行する研究プログラムに参加し、妊娠後半期に1日500ミリグラムのドコサヘキサエン酸(DHA)および150ミリグラムのエイコサペンタエン酸(EPA)と併せて400マイクログラムの5-MTHF(葉酸)を摂取または非摂取、葉酸のみ摂取、またはプラセボを摂取していた母親の子供57人を追跡した。

 

ESPGHAN(欧州小児栄養消化器肝臓学会)栄養委員会議長のMagnus Domellof教授は「この研究の結果は妊娠期の初期の栄養が子供の脳発達に極めて大きな影響を与え、認知能力を向上させる可能性があることを示している。さらなる試験が行われている本研究の結果を楽しみにしている」とコメントした。

 

ソース:ESPGHAN

本プレスリリースは発表元が入力した原稿をそのまま掲載しております。また、プレスリリースへのお問い合わせは発表元に直接お願いいたします。

このプレスリリースには、報道機関向けの情報があります。

プレス会員登録を行うと、広報担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など、報道機関だけに公開する情報が閲覧できるようになります。

プレスリリース受信に関するご案内

SNSでも最新のプレスリリース情報をいち早く配信中