悪臭問題に解決策 芳香環交換反応を利用したスルフィド合成法の開発
~独自の金属触媒でスルフィド類の芳香環を付け替える~
2021.06.29
早稲田大学
本発表の詳細は、早稲田大学のホームページをご覧ください。
https://www.waseda.jp/top/news/73378
■発表のポイント
・芳香環交換反応により芳香族スルフィド部位を他の芳香族化合物に移動させることに成功。
・独自に開発した金属触媒を用いて幅広い芳香族スルフィド化合物の合成を実現。
・悪臭の原因となるチオール類を用いない、新たなスルフィド合成法を提供。
■概要
早稲田大学理工学術院の山口潤一郎(やまぐちじゅんいちろう)教授らの研究グループは、独自に開発した金属触媒により、芳香環のスルフィド部位を異なる芳香環へと移動させるスルフィド合成法の開発に成功しました。
芳香族スルフィドは医農薬、有機材料に頻出する重要化合物です。これまで芳香族スルフィドをつくる場合、「強烈な悪臭を発するチオール」をスルフィド化剤として使用する手法が一般的でした。その悪臭、毒性からチオールの使用、保管に際しては特別な排気設備や周囲環境への配慮など細心の注意を払う必要があります。そのためチオールを用いない芳香族スルフィド合成法が求められていました。
今回の研究では、独自に開発したニッケル触媒(Ni/dcypt)と芳香環交換反応という概念を用いて、新たな芳香族スルフィド合成法の開発に成功しました。取扱いが容易な無臭の芳香族スルフィドをスルフィド化剤として使おうというユニークな発想のもとに生まれた新反応です。
今回の研究により、医薬品などを含む40種類以上の化合物を様々な芳香族スルフィドに変換可能であることが分かっており、悪臭問題を解決できる斬新な芳香族スルフィド合成法を提供することとなります。
本研究成果は、アメリカ化学会誌『Journal of the American Chemical Society』のオンライン版に2021年6月28日(現地時間)に掲載されました。
■論文情報
掲載雑誌:Journal of the American Chemical Society(アメリカ化学会誌)
論文名:Ni-Catalyzed Aryl Sulfide Synthesis through an Aryl Exchange Reaction (ニッケル触媒による芳香環交換反応を利用した芳香族スルフィド合成)
DOI: 10.1021/jacs.1c04215
本プレスリリースは発表元が入力した原稿をそのまま掲載しております。また、プレスリリースへのお問い合わせは発表元に直接お願いいたします。
このプレスリリースには、報道機関向けの情報があります。
プレス会員登録を行うと、広報担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など、報道機関だけに公開する情報が閲覧できるようになります。
このプレスリリースを配信した企業・団体
- 名称 早稲田大学
- 所在地 東京都
- 業種 大学
- URL https://www.waseda.jp/top/
過去に配信したプレスリリース
分子の「混ざり方」と「過去の状態」が振る舞いを左右
4/17 15:05
極超音速実験機のマッハ5燃焼実験に成功
4/16 14:00
経済制裁で進む民主主義の後退
4/14 10:00
自然界には存在しない構造を持つ2次元酸化鉄の作製に成功
4/13 14:00
東京の私鉄制度はいかにして生まれ、根付いたのか
4/13 12:00
電解水素水が抗がん剤感受性を高める可能性を細胞実験で示唆
4/6 14:00
「WASEDAものづくりプログラム・ADVANCED」第1回最終成果報告会を開催
4/1 14:00
早稲田大学文学学術院と総本山仁和寺が包括連携協定を締結
3/31 15:00
VETA×早稲田大学、静岡市との共同研究を開始
3/31 10:00
岩手県久慈市から初めて発見された鳥盤類の恐竜と進化史の解明への重要性
3/30 15:00




