日本発の新複合材料の世界展開が本格化

アドバンスコンポジット、「AC-Albolon®」の成型技術で中国国内特許を取得

日本発の新複合材料の世界展開が本格化

 

 

アドバンスコンポジット、「AC-Albolon®」の成型技術で中国国内特許を取得

 

 

金属素材・複合材料開発インキュベーターのアドバンスコンポジット株式会社(静岡県富士市大渕2259番地9、代表取締役社長:庄司隆敏)は9月15日、鋳鉄と同程度の剛性(ヤング率)でアルミニウム並みの軽量化(鋳鉄の約3分の1の重量)を実現した新しい複合材料「AC-Albolon®(アルボロン)」の成型技術で、日本に続き中国国内でも特許を取得したことをお知らせいたします。

富士山を望む本社工場1,500t / 3,000t プレス機

当社が独自に開発したAC-Albolon®は2020年4月の発表以来、国内外の企業から多数の引き合いや問い合わせをいただいております。中でも最も大きな反響を得ているのが中国企業からであり、当社では今後、これらの企業とのビジネスを円滑に進めるため、同国向けに特許出願し、このほど権利を取得したものです。 さらに、2021年9月9日(木) ~ 11日(土)に中国 深圳市で開催されました「PCIM Asia 2021」に出展ブースを開設し、最先端複合材料を用いた半導体製造装置用治具の展示を中心に、事業概要・製造技術・素材特性・代表的な材料を紹介し、当社ブースへは多数の訪問があり世界各国の業界最大手メーカーの引き合いを受けて商談へと進めて参ります。 これを契機としてAC-Albolon®をはじめとする当社の技術や製品の世界展開を積極的に進めていく考えです。

 

コア技術は「溶湯鍛造法」

 

アドバンスコンポジットのコア技術の一つは「溶湯鍛造法」と呼ばれる高圧鋳造法です。型枠に溶けた金属を入れ、高い圧力をかけて凝固させることにより、内部欠陥の少ない素材や特性の優れた複合材料を鋳造する技術です。溶湯鍛造法の歴史は古く、日本でも1970年代頃から主に鋳造アルミニウムの高機能化を目的とした研究開発が進み、自動車部品など一部の製品に実用化されました。しかし、製造に手間とコストがかかるうえ、複合材料に関しては加工性が悪いことや、素材同士が均一に混ざらず歩留まりが悪い、など多くの課題があり、本格的な普及には至りませんでした。

 

これに対し、当社は溶湯鍛造法の潜在能力の高さに注目し、さまざまな課題を解決するため、多くの研究機関や大学と共同研究を進めてきました。その結果、近年では長期にわたる研究成果が着実に実を結び実りつつあります。現在、当社では溶湯鍛造法を①組成の緻密化による素材の「高機能化」、②ヒーター管や水冷菅などを溶湯アルミでくるむ「鋳ぐるみ」、③異種素材をつなぐことで新たな特性を発揮させるマルチマテリアルを創り出す「接合」、④異種素材を組み合わせ新たな材料を創出する「複合化」の4つの分野で実践しています。その中でも、今日、国内外から最も注目されているのがAC-Albolon®に代表される複合化技術です。

 

斬新な製法

 

今回、中国国内特許を取得したのは、当社が開発したセラミックスとアルミニウムの複合材料の一つであるAC-Albolon®です。

 

溶湯鍛造法の仕組み

 

製法原理そのものはきわめてシンプルなものですが、その成型技術には多くのノウハウが凝縮されています。例えば、複合材料としての特性を発揮させつつ、加工性を良くするために、強化材料とマトリックス材料の配合比率を最適化したこと。強化材料として使用するホウ酸アルミニウムを従来のウィスカー(繊維状態のもの)から、平均粒径40マイクロメートルの粒子に替え、プリフォームをつくりやすくしたこと。このほか、均一に含浸させるためにプレス機の圧力のかけ方や、材料を投入する型枠形状などにも工夫を凝らしています。日本や中国国内で特許を取得できたのも、この成型技術の新規性が認められたからに他なりません。

 

複合材料というと「難加工」が真っ先に連想されますが、 AC-Albolon®の大きな特徴の一つは「易加工」です。軽量高強度でありながら、易加工な複合材料であるAC-Albolon®の汎用性は高く、様々な製品の材料として、今後活躍の場は広がる一方だと考えます。

AC-Albolon®は、すでに高精度位置決め治具、リフロー治具などで実用化されていますが、今後は車体の軽量化に向けて技術開発にしのぎを削る自動車産業をはじめ、半導体製造装置、家電製品、産業用ロボットなど、さまざまな分野で需要の拡大が見込まれ、 エアコンを代表とする各種の空調機器の心臓部分となる空気圧縮機のスクロール部品への導入検討や試作の協業を国内外の世界的メーカーと進めております。

 

AC-Albolon® 素材の実用化・応用

 

将来は世界のマザー工場を志向

 

当社は小規模企業ながら、研究開発から試作、鋳造、加工、検査まで、社内で一貫生産できる体制を備えています。ただし、世界中からの急拡大なる需要、とくに大量生産の要望にすべて応えていくのはとうてい不可能です。そのため、国内外を問わず提携先企業との間でパートナーシップによる連携を強化しつつ、知的財産権や技術ノウハウを充実させて、将来的には金属素材・複合材料の研究開発・製造技術・生産方式をリードする世界のマザー工場になることを目指しています。AC-Albolon®の中国国内特許の取得はその一環であり、今後も、目標に向けて着実に歩を進めていく考えです。

 

●アドバンスコンポジット会社概要

会社名:アドバンスコンポジット株式会社

所在地(本社):〒417-0801 静岡県富士市大渕2259番地9

電話番号:0545-32-7904

FAX番号:0545-32-7905

設立年月日:2015年7月22日

資本金:2億5,500万円

代表取締役社長:庄司 隆敏

ホームページ:https://advance-composite.co.jp/

 

[AC-Albolon®についてのお問い合わせ先]

アドバンスコンポジット株式会社

所在地(本社):〒417-0801 静岡県富士市大渕2259番地9

担当:石田公一(営業部 部長)

電話番号(オフィス):0545-32-7904

メールアドレス:ishida@advance-composite.co.jp

広報担当:北村治彦

メール: h.kitamura@advance-composite.co.jp

 

[このプレスリリースに関するお問い合わせ先]

エルステュディオインターナショナル(共同通信PRワイヤー販売代理店)

担当:さかよりのりこ(代表取締役 メディアプロデューサー)

メール:l_studio_international@yahoo.co.jp

携帯:090-8110-9564

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プレスリリース添付画像

富士山を望む本社工場

1,500t / 3,000t プレス機

溶湯鍛造法の仕組み

AC-Albolon® 素材の実用化・応用

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